2008年(平成20年)9月議会一般質問質疑全文


実現!
介護現場の人達に直接、自治体が金銭的な補助はできないか
 3400万円予算化! 

実現!
年間3億円の削減効果!
 宮台功副市長が「最適化計画を策定する」と答弁 
サーバーについて、時代は、メインフレームからオープン化、そして最適化です。

実現!
生物多様性基本法に基づき、市民有識者会議の設置を提案  提案通りに設置へ 

主たる論点・成果

私の主張:割高なコンピュータ予算削減浮いた予算を福祉や教育、防犯などへ
 コンピュータシステム予算は少なくとも年額8億円弱。随意契約(*1)が続いています。私はこの予算に光を当てて削るべきは削り、市民生活に直結した予算の使い方を目指します。
(*1)入札(競争)ではなく、妥当と思われる企業と結ぶ契約。ほとんどが前回契約と同じ企業。

億単位(年間)でコンピュータ予算を削減できます

サーバー乱立を解消運用管理費削減
ホストコンピュータは巨大なシステムが長年にわたり非競争環境に置かれている

 厚木市には170以上もの各種サーバーがあります。ホストコンピュータの他、情報公開や文書管理データ、メールサーバーやウェブサーバーなど様々な個別目的サーバーが存在します。
・厚木市役所...ホストコンピュータ、個別目的サーバー121個(他に小規模PCサーバーあり)  
・教育委員会...12個
・小中学校.........36校それぞれにPCサーバー。
 例えば、グループウエアデータ管理を目的とするサーバーは4つ。容量がそれぞれ272GB、合計1088GBのところで、使用容量はそれぞれ87GB、27GB、33GB、39GB、合計186GBと10の1の使用量です。
 教育委員会にはサーバー12個の他、各小中学校(36校)にはサーバーがあり、文書保存などに利用されています。デジタル教科書用サーバーと称して、容量292GBに対して使用容量は8GB。ホームページやメールサーバーも容量と使用頻度に問題がなければ、サーバーを全て一つにまとめることが出来ます。しかし、現状では外部公開用、ウイルス対策、メール、ネットワーク監視、ドメイン統合している学校のユーザー情報、アクセス制御など様々な個別名目のサーバーが存在します。
 ホストコンピュータや保守業務管理費、システム改修費その他、様々な角度から厚木市のコンピュータシステムに光をあてることにより、私は億単位の予算削減を目指します。

(順番1)登壇し、質問の趣旨説明

(順番2)小林常良市長の答弁

(順番3)介護現場について

(順番4)コンピュータシステムの維持管理(1/2)

(順番5)コンピュータシステムの維持管理(2/2)

(順番6)生物多様性基本法 みはる野のまちづくり

◯16番 高田 浩議員 (登壇)

 皆さん、おはようございます。通告に従いまして質問いたします。
 介護の現場で人手が不足しております。それを裏づけるかのように、福祉の専門学校に通う生徒も減少しております。学校によりましては、福祉の部門を閉鎖する学校も出てきている現象があります。そもそも介護保険は在宅が基本理念、目的であります。その根幹が揺らぐ事態が続いております。こうした事態に対して地方自治体としてできることがないか、今回質問を通じて考えていきたいと思っております。
 また、ことし5月28日に生物多様性基本法が制定されました。この法律は、各種自然保護法令の上位に位置する理念法であります。この法律の第21条第2項は、次のとおり書かれています。「国は、生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する政策形成に民意を反映し、その過程の公正性及び透明性を確保するため、事業者、民間の団体、生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関し専門的な知識を有する者等の多様な主体の意見を求め、これを十分考慮した上で政策形成を行う仕組みの活用等を図るものとする。」私は自然環境に大変関心があります。そのために、この「民意を反 」という一文が入っていることは、まさに我が意を得たりといった感を持っております。
 しかし、こうした法律が国でできても、地方自治体に反映されるのは、一般論としては10年ほどかかると言われています。厚木市ではいかがでしょうか。
 また、新しい地域でありますみはる野について今回質問いたします。
 ことし、みはる野の自治会から要望書が出ております。地域の拠点が欲しいといった内容であります。自治会の加入率も92%に達しております。世帯数も1080に達しております。しかしながら、拠点がないために、お母さん、お父さんがほかの地域の児童館やその他に行って交流をしているという現状があります。30代が中心ですが、そのために幼児や、あるいは小学生が目につくといった新しいまちであります。こうしたみはる野について厚木市がどのように手を差し伸べることができるか、お尋ねいたします。
 今申し上げたことにつきましても財源が必要であります。私は今回、私なりの財源を考えて質問をいたします。それは、どこの自治体でも困っているコンピュータシステムの経費削減であります。厚木市のコンピュータシステムは現状においていかがでしょうか。年間のコスト等も通じて考えていきたいと思っております。経費削減にはトップの意思、後押しが必要であります。
 職員の創造力を発揮した例として、ことしの成人式が1つ挙げられると思います。ことしの成人式に私も来賓として出席いたしましたが、手づくりの、これまでとは趣が違った大変感じのいい成人式でありました。聞けば、その取り組みをしたのが入庁したばかりの女性職員だったと聞いております。予算も700万円計上されていたところが400万円で済んだそうです。こうした例をぜひコンピュータシステムにも当てはめていただきたいと思います。
 私は、こうした従来と違ったことをすることについて、実行した職員も偉いですが、それを実行するに際して環境を整えた上司も立派だと思っております。こうした例をぜひコンピュータシステムにも当てはめていただきたい。そして、私が目指すことは、コンピュータシステムの予算は目的ではなく手段であります。私の目的としては、その経費が削減されましたら、福祉や教育、そして防犯などに予算を振り向けていただきたいと思っております。

質問をまとめます。
(1) 介護現場について
 ア 人材確保策について
 (ア)市独自の支援策や訪問介護員養成に
   ついての考えは。
 イ ミニデイサービスについて
 (ア)後押しを進めてはどうか。
(2) コンピュータシステムの維持管理につい
 て
 ア 経費の削減について
 (ア)対策は何が考えられるか。
(3) 生物多様性基本法について
 ア 法律を市政に生かす具体策について
 (ア)市民有識者会議を設置してはどう
   か。
(4) みはる野のまちづくりについて
 ア 今年度提出の自治会要望への対応につ
  いて
 (ア)市の考えは。
 以上、明快かつ実効性の高い答えを期待しております。よろしくお願いいたします。

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◯石井恒雄議長 市長。

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◯小林常良市長 (登壇)おはようございます。ただいま高田浩議員から、介護現場について、人材確保策について、市独自の支援策や訪問介護員養成についての考えはとのお尋ねでございますが、介護施設等における介護職員の人材確保は深刻な状況であると承知しております。現在、国におきまして、介護職員の安定的な確保を図るための支援策や介護報酬の引き上げなどが検討されていると聞き及んでおりますので、今後の動向を見据えてまいりたいと考えております。
 また、訪問介護員養成につきましては、高齢化の進展に伴い、訪問介護員の需要がさらに増大することが考えられますので、その必要性は今後ますます高まるものと考えております。
 本市におきましては、現在、訪問介護員2級の資格取得のための研修講座を年1回、委託により実施しておりますが、今後におきましては、介護の充実に向けた人材の確保と拡大を目指し、養成研修のあり方などを含め、幅広く検討してまいりたいと存じます。
 次に、ミニデイサービスについて、後押しを進めてはどうかとのお尋ねでございますが、地域福祉計画に基づき、ともに支え合う地域社会を築くため、14地区ごとに設立されております地域福祉推進委員会に対しまして交付金を交付し、ミニデイサービスを初め、子育てサロンや世代間交流事業など、各地区の実情に応じた福祉活動が展開されております。
 昨年度のミニデイサービスの実施状況は、健康体操や茶話会、健康講座など、市内110カ所において400回が実施され、多くの高齢者の皆様のご参加がございました。今後も、地域の人材育成を初め、事業に携わる活動者の皆様がより活動しやすい環境づくりへの支援を図り、活発な地域福祉活動が促進されますよう後押しに努めてまいりたいと存じます。
 次に、コンピュータシステムの維持管理について、経費の削減について、対策は何が考えられるかとのお尋ねでございますが、本市のコンピュータシステムにつきましては、計画的に情報システムの構築と運用を図ってきたところであり、また、あわせて業務の委託化や再リースなど、経費削減に努めてきたところでございます。今後につきましても、システムの安全性を第一に、さらなる経費削減策に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、生物多様性基本法について、法律を市政に生かす具体策について、市民有識者会議を設置してはどうかとのお尋ねでございますが、本年6月に施行されました生物多様性基本法は、我が国の現状を見据え、将来に向けて多様な生物、生態系が健全に維持され、個人、組織、社会、生態系などが共生することができる自然環境を構築することを目的に制定されました。
 本市といたしましても、法の趣旨を受けとめ、総合的な対応が必要との判断から、この7月には横断的組織として希少生物保全対策庁内連絡調整会議を設置したところでありますが、今後につきましては、専門的分野でご活躍されている有識者や関係機関などによる組織を設置したいと考えております。
 次に、みはる野のまちづくりについて、今年度提出の自治会要望への対応について、市の考えはとのお尋ねでございますが、本年4月にみはる野自治会から、自治会活動や地域住民の交流の場となる多目的コミュニティ会館の建設要望をいただき、既に回答したところでございます。
 本市では、各地区に市立公民館等を設置し、地域の皆様の交流の場として活用いただいております。しかしながら、みはる野地区は新規に開発が進められておりますことから、周辺地域に設置されております児童館などの公共施設の配置バランスなどを検証し、地域集会施設建設費等補助金制度を含め、検討してまいりたいと考えております。

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◯16番 高田 浩議員 答弁ありがとうございます。特に生物多様性基本法については、私の通告どおり、名称はともかくとして、市民有識者会議を設置するということを回答いただきまして、大変感謝しております。ありがとうございます。
 それでは、介護の現場について再質問いたします。
 人手不足の例は幾らでも挙げることができます。せっかく介護施設をつくったのに肝心の職員がおらず、入所できないといった例も厚木市内で現に発生をしております。自治体ができる介護職をふやす方法として、市がPRすることが1つであります。セーフコミュニティに老後の安心を強く打ち出すことも1つの方法かと思います。広報やケーブルテレビなどの媒体を通じて介護職の魅力を伝えるとともに、介護を志す学生、あるいは一般市民にPRする。既に資格を持っている人にも、もう1回職場に戻ってもらうことをPRするといった方法もあると思います。これについてはいかがでしょうか。

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◯宮代良久市民健康部長 介護サービス事業所における介護職の人材確保について、大変苦慮していることは聞き及んでおります。介護職の確保策の一環として、やりがい、介護職の魅力などについて広報でPRすることは大変有効的な手段であると考えておりますので、介護サービス事業者とも協議をしていきたいと考えております。

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◯16番 高田 浩議員 介護報酬アップというのは国で議論されますけれども、そうすると、すぐに保険料アップという話にもなるのです。そこで、現実的に地方自治体としてできることは何かということですけれども、介護の現場で働く人たちに直接自治体が一般財源から金銭的な補助、助成を行うことができないものかと私は数年来ずっと考えてきております。私なりの財源は、さきに登壇で述べたとおりであります。厚木市独自の上乗せ、横出しとも言える話ですが、これについてはいかがでしょうか。

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◯宮代良久市民健康部長 県内他市におきまして、介護職の方を対象に直接的に金銭的支援を行うというお話は新聞等で承知してございます。市長が登壇でご答弁申し上げましたとおり、現在、国におきまして、介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律を制定したことに伴いまして、具体的な支援策を考えている。また、議員お話しのとおり、介護報酬の引き上げも言われておりますので、これらの動向を見据えた上で、市として何ができるか研究していきたいと考えております。

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◯16番 高田 浩議員 よろしくお願いいたします。これは実は、私が去年、自分の選挙のときに1週間あっちこっちで言っていた話なのですけれども、ヘルパーの話を聞くと、本当に大変なのです。例えば外に出る人ですけれども、1カ月働いても100時間で13万円とか14万円しかいかない。1日に全部入るわけではありませんので。最近の傾向としては、外に出る人を確保できない。つまりもともとある施設のために、そこに人が欲しいから外にも出せないとか、そういった状況が生まれているのです。ですから、人材確保というのは自治体間競争でもありますので、これについては、ぜひ本腰を入れて検討していただきたいと思っております。在宅というのが介護保険の理念、目的でありますので、よろしくお願いいたします。
 あと、ミニデイサービスですが、これはボランティアに頼る面が大変強いと言えると思います。これを市として後押しするとともに、きめ細かな現状掌握が必要だと私は思っております。介護保険の認定を受けていない人が、ある日突然介護度2や、あるいは介護度3といった状況で施設に入ってくることがあります。市の委託事業である地域福祉推進委員会の予算を有効活用してはいかがかと思いますが、具体的には、地域福祉推進委員といった名称で自治会で選任してもらって、きめ細かな現状掌握、どこにどういう方がいるのかといったことを認識して、あと見守りするということが考えられると思います。これらは災害対策にもなりますが、いかがでしょうか。

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◯田口正和福祉部長 地域福祉推進委員会でございますけれども、現在、市内の14地区に設置されておりまして、地域が一体となった地域主体による幅広い福祉活動ができますよう、地域主体の組織として各市民センターごとに地区地域福祉推進委員会を組織していただいております。
 構成といたしましては、自治会長、民生委員のほぼ全員の方、地域の老人クラブ、青少年関係団体、学校、地域包括支援センター、ボランティアの方々など、多様な福祉活動の担い手の方々にご参画をいただいておりまして、地区当たり50人から80人程度で構成がされてございます。
 高齢者を対象といたしました事業では、食事サービス、世代間交流事業などを行っておりまして、事業を実施していく中で対象者の掘り起こしを行っていくことが高齢者の状況把握につながるものと考えております。
 また、今、議員がおっしゃられましたように、災害時要援護者支援制度で、要支援者である申請者のご近所にお住まいの方を地域支援者として登録できるようにいたしました。今後も多くの新たな担い手に地域福祉活動にご参画をいただけるよう、地域福祉活動の活発化を図ってまいりたいと思っております。

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◯16番 高田 浩議員 これはなかなか難しい課題でもありますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、厚木市のコンピュタシステムについての質問に移ります。
 厚木市のコンピュータシステムの年間総所有コストを示してください。今私が言う総所有コストとは、ハードウエア、ソフトウエアの購入費、保守料、ライセンス費、システム開発費、将来的なアップグレード費用、システム部門やシステム管理者の人件費並びに業務上のトラブルの解決に伴う費用も含みます。

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◯志村利夫市政企画部長 お尋ねのございました年間総所有コストといたしましては、平成19年度の決算ベースで約7億5600万円でございます。

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◯16番 高田 浩議員 今回できるだけ専門用語は避けますけれども、どうしても必要最低限の専門用語だけは使いますので。時代はメーンフレームからオープン化、そして最適化です。厚木市においては、今もメーンフレームはお使いでしょうか。

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◯志村利夫市政企画部長 本市におきましては、住民記録、税情報、国保年金など基幹業務システムにつきましてはホストコンピューター、いわゆるメーンフレームを使用してございます。

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◯16番 高田 浩議員 メーンフレームの継続使用には問題点があります。高額な維持管理費、ホストコンピューターそのものの陳腐化、委託先コンピュータメーカーの独自技術によってのみ支えられる独占化、巨大なシステムが長年にわたり非競争環境に置かれていることなどなどであります。現状と今後についていかがお考えでしょうか。

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◯志村利夫市政企画部長 基幹系システムにつきましては、文字どおり自治体の情報システムの根幹となる部分、つまり業務の中枢機能を支えているシステムでございまして、トラブル等が発生した場合には社会的影響も非常に大きいということから、極めて高い信頼性が求められております。メーンフレームで構築されている場合が多いというのは、そういうふうな背景があるものと承知してございます。
 ただ、メーンフレームと呼ばれているものに対しましては、さまざまな問題があると指摘されているということも承知してございます。全国の自治体におきましても、これらの問題に対しましてさまざまな取り組みをされているという情報がございます。成功した例もありますし、また失敗した例も耳にしております。メーンフレームには安全性とか安定性とかいったよい面もありますので、慎重に検討していく必要があると考えております。

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◯16番 高田 浩議員 私は、今後のコンピュータシステムのあり方について検討する庁内のプロジェクトチームをつくってはいかがかと考えております。専門用語ですけれども、レガシーマイグレーション検討チームであります。システム機能の整理、システムへの要求事項を洗い出し、現行システムの実態、稼働状況の掌握、課題と解決の方向を導き出す。これによって方向性が見出せます。ただし、担当課主導ではなくて、あらかじめコンピューターにふなれな各職場の職員にも参加してもらいながら、早い段階で不満に耳を傾ける姿勢も必要です。つまりユーザーである現場職員の目線で物を考える姿勢が必要であるという意味であります。
 例を挙げますと、厚木市文化会館における催し物のチケット購入方法として、マイタウンクラブで予約することができます。しかし、コンビニエンスストアでチケットを購入する方法もあります。また、だれもが知っているであろうチケット販売企業もあります。平成19年度において厚木市文化振興財団の自主事業は31事業ありました。そのチケット予約方法は、平均でマイタウンクラブが9%、電話予約が52%、窓口で直接購入が39%でした。さらに言えば、マイタウンクラブではチケットをQRコードにして携帯メールで送付する方法があります。平成19年度の利用はゼロでした。一般論としてシステムづくりが目的化することもあります。
 厚木市文化振興財団を例にしましたが、今後は不要なシステムを洗い出してスリム化する。ハードウエアやソフト利用料を下げる。複雑なシステムはそのまま残して移行する。次の段階で業務用アプリケーションを再構築する。レガシーマイグレーションへの道筋であります。いかがでしょうか。

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◯志村利夫市政企画部長 システムの導入時におきましては、現場の職員に対しましていろいろと意見聴取をして、より使いやすい機能が実現できるように努めておりますし、改造時においても運用の開始後におきましても、同じように現場の職員からいろいろと話を聞いております。したがいまして、今後のコンピュータシステムのあり方につきましても、同様に現場の職員、システムの利用者の意見を入れながら十分な検討を進めてまいりたいと考えておりますが、当面、来年度から2カ年の予定で情報システム最適化計画を策定してまいりたいと考えてございます。この場合には、専門性、客観性が必要になりますことから、外部委託という形で現在計画を進めているところでございます。

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◯16番 高田 浩議員 コンピューターの構築には庁内で起案書があったはずです。一般論として、行政においては、起案書の中身は評価するものの、その後の事後評価はなかなかされないものとも言われております。先週得た議員資料請求の情報によりますと、厚木市には120以上もの各種サーバーがあります。ホストコンピューター並びに小規模な個別の業務システムは除いた数です。即刻リース契約のタイミングに合わせた統合、集約の検討をすべきかと私は思います。
 例えばグループデータウエア管理を目的とするサーバーが4台あります。それぞれのサーバーの容量が272ギガバイトです。容量としては272ギガバイト掛ける4です。合計1088ギガバイトのところで、使用容量はそれぞれ87ギガバイト、27ギガバイト、33ギガバイト、39ギガバイトで、合計186ギガバイトと約10分の1しかない使用量であります。その他、情報公開や文書管理データ、メールサーバーやウエブサーバーなど、さまざまな個別目的に応じたサーバーがあります。個別目的のサーバーは、私の目から見れば、技術的にもコスト的にも不要だと思っているのですが、この個別目的のサーバーは市役所の求めか、それとも主として企業の提案か、過去のことでありますが、いかがでしょうか。

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◯志村利夫市政企画部長 市が求めたものか、企業の提案かということでございますけれども、市が定めた仕様要件に基づきまして、企業がその仕様に沿った機器構成を提案してきたものでございます。

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◯16番 高田 浩議員 別の例を言います。教育委員会のサーバー12台も同様です。デジタル教科書用サーバーと称して、容量290ギガバイトに対して、使用容量はわずか8ギガバイトです。ホームページやメールサーバーも、容量と費用頻度に問題がなければ、サーバーはすべて1つにまとめることができます。であるにもかかわらず、外部公開用、ウイルス対策、メール、ネットワーク監視、ドメイン統合している学校のユーザー情報、アクセス制御など、さまざまな個別名目のサーバーが存在します。必要なことはコスト意識であります。オーバースペックだと私は思いますが、いかがでしょうか。

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◯曽田高治学校教育担当部長 まず、教育委員会にも、今、議員がおっしゃいましたように12の個別のサーバーがございます。これも、先ほど市政企画部長が答えられましたように、教育委員会で定めた仕様要件に基づいて企業から提案をいただいて、教育委員会で判断をして導入しております。1台のサーバーに複数の機能を持たせることで経費の削減ということも考えられなくもないわけですけれども、アクセスの集中による通信速度の低下だとか、トラブル発生時の原因究明に時間がかかるとか、教育現場に支障が出るといったようなリスクも高まりますので、そういったようなリスクを最小限に近づけるために、個別目的のサーバーの導入というのはパソコン運用上必要であると考えてございます。

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◯16番 高田 浩議員 今、具体例を複数出しましたけれども、技術的にもコスト的にも答弁の内容は理解できません。ただし、そのような回答をせざるを得ないお立場は理解いたします。
 マイタウンクラブの平成19年度厚木市公共施設予約システム改造業務委託で、講座イベント予約システムほか合計3つを798万円という金額で発注しております。ホームページ上で予約するシステムですけれども、はっきり言えば、実は私はこれができるのです。こうしたプログラムを組めます。CGIプログラムというので組むのですけれども、こうしたプログラムの原価そのものは、1つ10万円もあればできるかもしれません。CGIプログラムを組むこと自体は、30分ほどもあれば設置できます。
 以上は私の感想ですが、お聞きしたいことは1つだけです。この委託契約は一般競争入札でしょうか、それも随意契約でしょうか。

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◯志村利夫市政企画部長 当該業務につきましては、既存システムの改造業務ということから、開発業者との随意契約により執行してございます。

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◯16番 高田 浩議員 そうでしょうね。よく言われることとしては、6月議会でも言いましたけれども、一般論ですが、言い値になりがちだということかなとも思います。
 財務部長にお尋ねいたします。これまでの質疑を聞いて、感想やお考えがありましたらお聞かせ願います。

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◯下嶋和美財務部長 今ご質問にありますようなコンピュータシステムの維持管理経費の削減ということかと思いますけれども、一般的に市の予算といいましょうか、決算ベースでもそうなのですけれども、経常経費が増大しております。こういう中では、こういった事業を含めた事務的な経費の削減につきましては、まず初めに手をつけるべき必要がある経費の1つではないかと考えてございます。
 しかしながら、今いろいろ議論がありますように、市民の皆様への証明書の発行のスピードだとか正確性、大量の情報提供、事務の効率化、こういうものを考えますと、今の時代では、コンピューターなしではなかなか事務が進まないという時代に来ているように思います。
 こういうことを考えますと、市民サービスを低下させないような配慮をしながら、今いろいろな形で行っております事務事業の評価だとか、そういう中で、事業目的と事業効果、あるいは事業内容とコストバランスを十分に検討、分析して、必要最小限の経費をもって適切な維持管理に努めていく、こういうことが必要ではないかと考えます。

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◯16番 高田 浩議員 市長、もしくは副市長にお尋ねいたします。外部委託の依存度を低くして、みずからが船頭になるためには、庁内のローテーションを考えた上で、専門家の育成が必要だと思います。内部から改革していこうと思わせる意識はトップの意識にもよります。また、レガシーマイグレーションには反対も予想できます。石橋をたたいても、なおも渡ることをちゅうちょするような意識が情報政策課にあってもうまくいきません。
 私は、職員によるプロジェクトチームと並行して、マイグレーション支援サービスを提供する企業からアドバイスを得る方法が有効だと思います。コンペなどを利用して、できるだけ複数の企業から提案してもらうことが望ましいと思います。高額な維持管理費、ホストコンピューターそのものの陳腐化、委託先コンピュータメーカーの独自技術によってのみ支えられる独占化、巨大なシステムが長年にわたり非競争環境に置かれている現状、こうしたことを考えてはいかがでしょうか。

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◯宮台 功副市長 ただいまさまざまな面からの情報政策の分野にわたるシステムの改善に対してのご要望をいただいておりますけれども、まさに行政施策運営上からは、さまざまな行政課題解決や新たな施策運営、実行をしていくためには、やはりさまざまな行政改革が必要であると認識いたしております。
 そのような点からいたしまして、現在、コンピューターの関係でございますけれども、汎用コンピューター、いわゆるメーンフレームの関係でございますが、今後進むべき方向といたしまして、老朽化しておりますシステムの統合、あるいは更新に対して多額な事業費を要することとなります。そういったことから、先ほど来市政企画部長、あるいは財務部長からご答弁申し上げておりますけれども、さまざまな改革という視点から情報システム最適化計画に取り組んでいきたいということで考えております。また、そういった形の中から効率的なシステムの構築を図ってまいりたいと考えております。

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◯16番 高田 浩議員 大変いい答弁をいただきました。ありがとうございます。あとつけ加えると、過去にこのシステムを構築した人たちがいるわけです。そうした人たちへの敬意も意識するということが私は必要だと思います。なぜならば、全く何もないところからつくり上げたわけですから。今度それを改革してほしいというのが私の今回の提案ですけれども、過去に何もないところからつくり上げた人に対しても敬意を表する意識を持ちながら改革をしていただきたいと思います。
 次に、生物多様性基本法に移ります。
 この第13条において、都道府県及び市町村は、生物多様性地域戦略を定めるように努めることとあります。これについてはいかがでしょうか。

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◯森住勝男環境部長 いわゆる生物多様性地域戦略、これは生物の多様性の保全、そして持続可能な利用に関する基本的な計画でございますので、施策展開を考えたときには、長期的視点に立って、将来に向かってのまさしく持続可能な行動計画として求められてくるものと考えております。豊かな自然環境を標榜する厚木市にとりましてもこの取り組みは大切でございまして、一歩一歩着実に歩みを進めてまいる必要はあると考えております。このため、先ほど市長答弁にもございましたように、今後設置を検討してまいります有識者の方々や関係機関などによります組織におきまして、取り組みの方向性、あり方など、慎重に、また十分に議論を尽くしていただきたいと願っております。

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◯16番 高田 浩議員 あともう1つ、これはたまたまきのうの夜中にある市民から連絡が来まして知ったことですけれども、ことし10月3日に海老名市で第2回地域実践研修会があって、何かというと、神奈川県地球温暖化防止活動推進員等の研修会なのです。第2回目。各自治体の職員からの講演と質疑応答がありまして、県央地域では、ことしは相模原市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市の各職員が講演をして、その後、質疑応答という時間がある。今そのチラシ(チラシ提示)があるのですけれども。それの第1回に出席した厚木市民によると、去年も厚木市では、少なくともプレゼンテーションする立場では出ていなかったということですが、こういったことにも積極的に取り組んでいただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

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◯森住勝男環境部長 ただいまの件については、正直なところ把握していなかった点もございます。今後におきまして、より一層認識を強めながら対応してまいりたいと考えております。

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◯16番 高田 浩議員 次に、みはる野の質問に移ります。
 要望書にはコミュニティ会館とありますけれども、つまり住民が言いたいことは、何らかの形で公共的な施設が欲しいということであります。みはる野自治会が想定している土地は市の所有であり、厚木市上荻野東部土地区画整理組合と市が平成11年5月6日に交わした協定書が存在します。この協定書によって、その土地は道路区域になっております。これが1つのハードルかと思いますが、組合は既に解散をしております。道路区域を外すことについては、その方法はありますでしょうか。

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◯曾根 守道路部長 ただいま議員がおっしゃいましたとおり、現在、みはる野の住宅の世帯数等もありますが、平成16年に市道H−514号線として認定し、未供用となっております。この認定を外すという形ですけれども、現時点ではバス利用者等が想定されまして、バスの転回広場として活用が図られているという認識でおりますので、今後これらの動向を見ながら考えていかなければならないと考えています。

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◯16番 高田 浩議員 行ってみればわかりますけれども、土地はある一定の規模があるのです。ですから、私が申し上げたいのは、ゼロか100か、白か黒かという単純な話ではなくて、その土地の一部を自治会館なり何なりのために使えないかという意味で質問いたします。そのように受け取っていただきたいと思うのですが、土地所有者である市がバス会社にみはる野自治会の意向を伝えてはいかがでしょうか。その上で、バスロータリーの土地について、バス会社と市が土地の一部を自治会館などに充てることも含めた話し合いを行うことを提案いたします。いかがでしょうか。

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◯志村利夫市政企画部長 みはる野におきます将来のバスの運行計画、これらにつきましてバス事業者と協議をしてまいりたいと考えております。

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◯16番 高田 浩議員 ありがとうございます。それと、今、道路区域なのでしょうけれども、その土地が普通財産になった場合の話ですが、もし自治会館が欲しいとなった場合に、土地の提供方法だとか、あるいは建物への助成はどういったメニューがありますでしょうか。

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◯下嶋和美財務部長 ただいま前段で土地の関係でご質問いただきましたけれども、土地につきましては、今、行政財産で道路として管理されているわけでございますが、これをバス事業者等との協議の中で普通財産にすることができるということになれば、普通財産として管理をし、その一部といいましょうか、必要な部分について貸し出しをするということは可能かと考えてございます。

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◯渡辺和則市民協働部長 自治会で建物を建てるという場合の助成ですけれども、自治会館を新築する場合につきましては、補助率で建築費の70%、限度額が1500万円ということで補助の制度はございます。

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◯16番 高田 浩議員 よくわかりました。バス事業者と話をして、今後進めていただければと思います。
 質問を終わります。ありがとうございます。

       

アップデート:2009年4月29日
アップロード:2008年10月6日