私は今月(2010年7月)より毎朝、5歳と7歳の我が子を相手に日本経済新聞の一面トップニュースについて話すことを始めました。これは、雑誌プレジデントFamily にあった「父が新聞記事を解説する」という短い紹介文(同誌2010年8月号 P.33)を参考にしたものです。以下は日経トップニュースの事例です。
ヤマダ電機やヨーカ堂、ポイント割引縮小 値引き志向に対応
中国、日本国債の購入拡大 欧州危機で資金分散か
民主大敗 与党過半数割れ(参院選)
年金積立金、減少進む 給付増え取り崩し
日産・ルノー、ロシアで生産
コンビニ、アジア店舗2.5倍 国内飽和で海外出店加速
75歳以上の8割 国保へ 高齢者医療で新制度骨格
成田に大型アウトレット 中国人客に的
家庭充電型ハイブリッド車 ホンダ、2013年メドに発売
子ども達によると、これらの中で、最も分かり易かったニュースは、「ヤマダ電機やヨーカ堂、ポイント割引縮小」。最も難しかったニュースは、「75歳以上の8割 国保へ」だそうです。ヤマダ電機やヨーカ堂へは行ったことがある上、「ポイントよりも値引き」はすんなり理解できたようでした。ただ、後期高齢者医療制度を廃止し、国民健康保険や健康保険組合などに移行する案を厚生労働省が固めたニュースについては、難解だった模様。「病院に行くとき券があるでしょ。あの券は会社員用とかおじいちゃんおばあちゃん用とか幾つか種類があって....。」などと話したものの、きっと頭の上には幾つものはてなマークが浮かんだのでしょう。
子どもに新聞記事の話をすることは、同時に私にとっても学びの時間です。つまり、難しいことを簡単に言う訓練の時間です。これは実社会で役立ちます。難しいことをそのまま言うのは簡単なこと。しかし、難しいことを簡単に言うのは難しいことです。ローマ時代の思想家であるセネカは、「人間は教えているあいだに学ぶものである。」と述べたそうです。子ども相手に新聞記事の話をすると、それを実感します。子ども達には、世の中の動きを知り、視野を拡げてもらいたいです。
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