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2010年9月厚木市議会一般質問

2010年(平成22年)9月3日(金)

(1) 市所有の美術品について
  ア 活用方法について
(2) 違法建築物について
  ア 昨今の状況について
(3) 市政3年間の取り組みについて
  ア 子育て支援について
  イ 厚木市立病院について
  ウ 教育について

主な質疑
 小学校の35人学級を拡大する可能性はあるか? 学校教育部長 
現在、小学校一年生については三十五人以下で学級編成をしている。二年生の三十五人学級が実施できるよう準備を進めている。
 労働環境の改善を図るため、保育現場に安全衛生委員会が設置された。その効果は? こども未来部長 
現場の職員から意見を聴取し、それを会議においてみんなで検討している。そのため、職場の風通しが良くなり、職員のモチベーションも上がってきている。今後もこうした会議を継続しながら、職場環境の改善に努める。
市所有の観術品
 美術品は見られることで価値が高まるが、具体的な活用の考えは?
教育長 
今年度は公民館五館の公民館まつりと連携し、展示計画を進めている。今後は、身近な公共施設への出前展示を検討するなど、多くの方々にご覧いただけるよう機会の増大に努める。

高田ヒロシ登壇、質問主旨説明。
小林常良市長、平井広教育長答弁。(
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市所有の美術品の活用方法について
違法建築物について (
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市政3年間の取り組みについて。子育て支援策の拡充。
保育所職場環境向上の取り組み (
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厚木市立病院 産婦人科再開
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SEL教育基金の事業について (5 of 6)

小学校で35人学級を拡充する考えは? (6 of 6)

◯16番 高田 浩議員 (登壇)皆さん、おはようございます。通告のとおり質問いたします。私は今回、市所有の美術品、違法建築物、市政3年間の取り組みの3点をお尋ねいたします。
 厚木市は、さまざまないきさつから美術品を持っております。何を持っているかリストアップし、市民にさまざまな方法で展示することが望ましいことであります。この点についてお尋ねいたします。
 違法建築物については、私は過去に質問をしたことがあります。その後の取り組みについてお尋ねいたします。
 次に、小林市長誕生以来の市政3年間の取り組みについてお尋ねいたします。
 この3年間については、さきの議会で私が何度か触れました日本経済新聞社による全国市区の行政比較調査データ集が客観的に物語っております。その2008年全国市区の行政比較調査データ集によれば、透明度、効率化、活性化度、市民参加度、利便性から評価される行政革新度総合ランキングでは、厚木市は2006年では83位でしたが、2008年では49位に上昇しております。子育て環境、高齢者福祉、教育、公共料金、住宅、インフラから評価される行政サービス度の総合ランキングは、2006年は82位でしたが、2008年は33位と上昇しております。透明度ランキング、つまり情報公開は、2006年においては236位でしたが、2008年は79位です。
 私は1995年に厚木市議会に初めて議席を得ました。そのころ「ガラス張りの市政へ」という言葉を好んで使っておりましたが、今ではそれが実現したかのようであります。
 市民参加度ランキングは、2006年において154位でしたが、2008年は83位でした。行政サービス度総合ランキングでは、2006年において82位でしたが、2008年には33位であります。
 今回取り上げる子育て環境と教育について、人口20万人台分野別ランキング上位20を見ますと、子育て環境は1位が埼玉県熊谷市、2位が東京都調布市、3位は厚木市です。また、厚木市の教育は、同様にトップ20の中では全国で17位でありました。このランキングの上昇は、労働者である厚木市職員の皆さんが毎日毎日1つ1つ積み重ねた仕事の結果であります。全国市区の行政比較調査データ集は厚木市の中央図書館にあります。厚木市のランキングについては、厚木市民に広く知っていただきたいことであります。
 小林市長の言葉の中で、私にとって共感できる言葉が2つあります。1つは「信なくば立たず」、もう1つは「市民を守る」であります。「信なくば立たず」は、三木武夫元首相が好んで使った言葉でもあります。三木睦子夫人から推薦をいただいている私にとってもなじみのある言葉であります。また、「市民を守る」という言葉には、小林市長の政治姿勢そのものが凝縮されていると私には思えます。
 以上、明快かつ簡潔な答弁を期待しております。よろしくお願いいたします。

◯田上祥子議長 市長。

◯小林常良市長 (登壇)皆さん、おはようございます。ただいま高田浩議員から、違法建築物について、昨今の状況について、対策の取り組みはどうかとのお尋ねでございますが、都市計画法や建築基準法の規定に違反する建築物につきましては、秩序あるまちづくりを確保するため、平成21年4月に策定した違反事務処理マニュアルに基づき、積極的に是正措置を行っているところでございます。今後におきましても、さらにパトロールを強化するとともに、市民の方々や関係部署からの情報収集に努め、違反建築物の早期発見、早期是正に取り組んでまいります。
 次に、市政3年間の取り組みについて、子育て支援について、拡充した点は何かとのお尋ねでございますが、子育て支援につきましては、私が市長就任後に策定いたしましたあつぎ元気プランにおいて掲げた5つの基本政策のうちの安心政策の大きな柱であり、特に意を用いてまいりました。新たな施策展開を図るため、こども未来部を設置し、あつぎこども未来プランをスタートさせ、未来を担う子供たちが元気で心豊かに成長できるよう、子育て環境の充実に向けた施策を積極的に展開しております。
 特に、少子化、核家族化の進行により仕事と生活の調和の実現や、子供たちが健やかに育つ環境づくりが求められていることから、主な拡充した事業といたしましては、子育て支援センターもみじの手の拡充、リニューアル、保育所待機児童ゼロ戦略の展開、小児医療費助成制度の拡大、子ども科学館のリニューアル、幼児2人同乗用自転車購入費の補助などであります。こうした施策、事業展開につきましては、私の信念であります現地対話主義に基づき、子育てコミュニティトーク、移動談話室などで市民の皆様の声をお聞きし、反映させていただいたものであります。今後におきましても、子育て環境日本一を実感できるまちづくりを進めてまいります。
 次に、厚木市立病院について、診療の充実への取り組みはどうかとのお尋ねでございますが、全国的な医師不足の影響を受け、市立病院におきましても小児科や産婦人科などの医師に不足が生じ、一部の診療科の診療制限や休止など、市民の皆様には大変ご不便、ご心配をおかけしました。特に産婦人科の休止には、当時、私も断腸の思いをいたし、その再開は市民の皆様の強い願いであるとともに私の悲願でもあり、さまざまな方法をもって医師確保に取り組んだ結果、本年4月に分娩が再開できたことは、非常に感慨深いものがありました。
 また、少子高齢化が急速に進展する中、将来必要となる脳卒中などの4疾病に対する診療の充実、救急医療や周産期医療などに対応した安心安全な医療の提供を行うため、本年4月から新病院の早期建設に向けて着々と準備を進めているところでございます。
 以上でございます。教育行政につきましては、教育長からご答弁申し上げます。

◯田上祥子議長 教育長。

◯平井 広教育長 (登壇)市所有の美術品について、活用方法について、具体的な考えはあるかとのお尋ねでございますが、所蔵しております美術品類は、郷土資料館等において特別展、収蔵資料展で公開するほか、展示品を毎月入れかえるホール展示などにより活用しております。また、今年度は公民館5館で公民館まつりと連携して、美術品等を主体とした展示計画を進めております。今後におきましては、身近な公共施設等への出前展示を検討するなど、より多くの市民の方々に美術品類をごらんいただけるよう、機会の増大に努めてまいります。
 次に、教育について、拡充した点は何かとのお尋ねでございますが、教育委員会の取り組みといたしましては、平成20年3月に教育の中長期的指針として、厚木市教育委員会の基本目標と基本方針を制定いたしました。そして、この基本目標を実現させるため、厚木市教育充実プランを平成21年4月にスタートしました。策定に当たりましては、改革から充実へという考え方のもと、平成21年度から平成23年度までの3年間に238事業に及ぶ実施事業を計画いたしております。
 特に充実を図った分野といたしまして、未来を担う人づくりのための学力の向上を目指した学力ステップアップ推進事業を初め、教職員の資質の向上を目的とした先生のための研修事業や、安心安全な教育環境の整備を図る小・中学校校舎補強事業など、他市に先駆けた事業及び独自性の高い事業を盛り込み、積極的な推進を図っているところでございます。

◯16番 高田 浩議員 それでは、再質問いたします。
 まず、市所有の美術品についてですが、厚木市が100万円以上出して購入した美術品は総額で幾らになりますでしょうか。

◯今井俊雄社会教育担当部長 100万円以上の点数が何点かということでございますけれども、件数にいたしまして42件、点数で381点になります。合計いたしまして1億4277万9664円となります。

◯16番 高田 浩議員 美術品は見られることによって価値が高まります。今私が聞いたのは、あくまでも100万円以上で購入したというハードルを設定してありますが、もっとそのハードルを下げたり、あるいは寄附をしていただいたものを含めれば、美術品はもっとあるはずであります。しまっておくだけではがらくたや、もっと言えばごみと同じですので、展示方法をぜひ工夫していただきたいとかねがね思っておりましたが、教育長が先ほど具体的に展示方法を考えていただいていることを述べていただきましたので、私としては大変うれしく思っております。ぜひ進めていただきたいと思います。
 次に、違法建築物についてお尋ねいたします。
 1つだけお尋ねいたします。ある程度事前に違法建築物が建ちそうだという情報を得ていたにもかかわらず、それでも違法建築物が建ってしまったという事例はありますでしょうか。

◯山本源一まちづくり計画部長 お尋ねの件につきましては、過去3年間では具体的な実績としてはございません。なお、違反建築物の未然防止に向けましては、市長登壇の答弁のほか、今後におきましては、開発審査のホームページの活用や一定期間の集中パトロールの実施、これらについてさらに強力に取り組んでまいりたいと考えております。

◯16番 高田 浩議員 次に、市政3年間の取り組みについてに移ります。
 こども未来部を設置した効果についてお尋ねいたしますが、その効果と市民の反応はいかがでしょうか。

◯霜島宏美こども未来部長 少子化、核家族化が進行する中で、子供を産み育てたいという環境づくり、元気なあつぎの子を育てるため、平成21年4月に子供への施策、子育て支援の施策を担当するセクションといたしまして、こども未来部を設置いたしました。それまで福祉部、市民健康部、協働安全部、教育委員会等に分散いたしておりました事務を一本化したものでございます。このことによりまして、一例ではございますけれども、保育所、幼稚園に関する相談が1つの窓口でできるなど市民サービスの向上につながり、市民の皆様から好評をいただいております。また、子育て支援に力を入れているという厚木市からのメッセージが市民の皆様に伝わっているかと認識しております。

◯16番 高田 浩議員 それでは、計画、立案、実行についてお尋ねいたします。あつぎこども未来プランは現在着実に進められていますでしょうか。

◯霜島宏美こども未来部長 本年4月にスタートいたしましたあつぎこども未来プランの策定に当たりましては、市民ニーズ調査や子育てサービス提供者など多くの方々のご意見をお聞きし、また子育てニーズの把握、そのためには市民、子育て関係者17人による協議会を設置いたしまして、その中でご検討いただき、さらに庁内の関係部署各課20人による職員のもとに協議をし、さらにパブリックコメントによりまして市民の方々からご要望、ご意見をちょうだいし策定したものでございます。「子どもは『元気』 子育ては『楽しく』 みんなで『サポート』するまち あつぎ」を基本理念に掲げ、194の個別事業の着実な推進に向けて、子育て環境日本一を目指して、市民の方にお認めいただきながら実感していただけるよう、関係職員が一丸となって取り組んでいく考えでおります。

◯16番 高田 浩議員 今パブリックコメントという言葉が出ましたけれども、あつぎこども未来プランの策定に当たって、広く関係者から声を聞きましたでしょうか。

◯霜島宏美こども未来部長 今お話をさせていただいたように、子育てコミュニティトーク等々はもちろんでございますけれども、各子育て関係施設、それから青少年の施設がございますので、若者からの意見もお聞きしなから、このプランを策定したものでございます。

◯16番 高田 浩議員 ことし10月にこんにちは赤ちゃん訪問事業がスタートしますけれども、その期待する効果についてお話しください。

◯霜島宏美こども未来部長 本年10月にスタートいたしますこんにちは赤ちゃん訪問事業につきましては、市内在住の生後4カ月までの乳児をお持ちのご家庭に保育士等が訪問いたしまして、育児に関する不安や悩み、子育て環境、子供の保育に関する相談、行政からの情報提供をさせていただきまして、子育ての孤立化を防ぎ、乳児の健全な育成環境が整うように市からもいろいろな支援をしてまいる、そういったものがこんにちは赤ちゃん訪問事業でございます。

◯16番 高田 浩議員 それと、市民ニーズが高い留守家庭児童クラブの定数を増加させていると聞いておりますが、その定数の推移と環境改善についてお話しください。

◯霜島宏美こども未来部長 昨今の経済情勢、保護者の方の就労環境、子育て環境が大変変化しておりまして、本市におきましても留守家庭児童クラブへの入所希望者がふえております。待機児童対策といたしまして、平成19年度に厚木児童クラブのある厚木小学校の隣接地の賃貸借物件をお借りしまして拡充を図り、さらに平成20年度には三田小学校にある三田児童クラブにおきまして、学校のご協力も得まして校舎西側にプレハブの施設を設置し、受け入れ児童を拡大確保したものでございます。
 平成19年4月との比較でございますけれども、定数1050人でございましたが、現在1177人と127人の定数増を図ってまいりました。本定例会でも荻野小学校への施設整備に関する補正予算を提出させていただいておりますけれども、来年度はさらに25人の定数の増が可能かと考えております。
 また、環境改善といたしましては、先ほども申しましたけれども、子育てコミュニティトークでいろいろな声をお聞きしております。大変要望が多かったことの1つといたしまして、夏休み等の長期の休みになるべく早くお子様をという声がありまして、通常ですと午前8時半からのお預かりを1時間早めまして、シルバー人材センターのご協力を得まして午前7時半から預かることができました。利用者の方々からは大変好評をいただいております。

◯16番 高田 浩議員 さきに登壇で述べたように、厚木市は人口が20万人台の自治体の中で、子育て環境は全国で第3位であります。それをさらに押し上げる要因であると思いますけれども、厚木市は認定あつぎ保育室という制度をつくりましたが、その効果についてはいかがでしょうか。

◯霜島宏美こども未来部長 認定あつぎ保育室につきましては、県、市が認定した一定の基準を満たしております既存の認定保育施設を活用させていただきまして、特に3歳児未満の待機児童が多いことから、施設側に対しまして児童処遇助成費ということで、ゼロ歳児のお子様をお預かりいただく施設に対して6000円、1歳児、2歳児については3000円、施設側へ補助をいたします。また、保護者の経済的負担を軽減するため、保育料を助成するということで、3歳児未満の保護者の方に対して一律5000円、また特別兄弟助成、1組1万3000円を新設いたしまして、さらなる支援を拡大することにより、名称を認定あつぎ保育室と改めまして、保育環境の充実と保育ニーズの受け皿の拡大を図ったものでございます。
 効果につきましては、昨年度と比較いたしますと市内在住の児童の受け入れが大幅に拡大されたこと、また人数を比較しますと、3歳児未満のお子様を12人多く認定あつぎ保育室で受け入れることができ、3歳児未満の待機児童の解消につながったと確信しております。

◯16番 高田 浩議員 小児医療費助成の効果と市民の反応はいかがでしょうか。

◯霜島宏美こども未来部長 小児医療費助成につきましては、子育てコミュニティトーク等におきまして市民の方からのご要望が多く寄せられたことによりまして、平成20年に既に6歳から9歳に年齢を拡大しております。その後、いろいろな要望も踏まえまして、ことし7月からさらに小学校修了まで年齢を拡大いたしました。医療機関にかかる頻度の高いお子さんをお持ちのご家庭にとっては、医療費助成が拡大されることで子育て世代の経済的負担の軽減が図られ、安心して子供を産み育てる環境の整備がなされて、大変有効であるとお聞きしております。
 また、外から厚木市への転入手続をされた方に対しましても、小学生のうちはまだ病院にかかることが多いということで、受付の窓口で大変助かりますというお声もちょうだいしております。今後も安定した制度の運営に努めてまいります。

◯16番 高田 浩議員 日本では人口ボーナスの時期は終了しております。子供は宝ですので、ぜひ引き続き力を尽くしていただきたいと思います。
 それと、私は平成21年6月議会の一般質問におきまして保育現場の労働環境の改善を目的とした質問をして、それを実現していただいたことがあります。労働安全衛生法に基づく安全衛生委員会の設置です。その効果についてはいかがでしょうか。

◯霜島宏美こども未来部長 こども未来部を新設しましたが、こども未来部の中には公立の保育所6施設があり、多くの職員がおります。こども未来部の所管に属する事業所、事業場に係る安全衛生委員会は、職場における職員の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進するために設置されたものと考えております。定期的な会議を重ね、現場の職員から意見を聴取しまして、それを会議でみんなで検討いたします。よい職場環境づくりに努めるとともに、職場の風通しがよく、子育ての現場に従事する職員のモチベーションも上がるということで、大変期待をされております。今後もこうした会議を継続しながら、職場環境の改善に努めてまいります。

◯16番 高田 浩議員 次に、厚木市立病院についての質問に移ります。
 産科の再開に至るまで、現場の職員や関係者にはさまざまな苦労があったことは想像にかたくありません。言える範囲で構いませんので、どのような苦労があったかご披露いただきたいと思います。

◯大塚 昇病院事業局長 全国的に産婦人科医師が不足している中で、当該の先生は当然どこかの病院にお勤めになっていられまして、そこの周産期医療を担っておられるわけでございます。したがって、その先生に当院に来ていただきますことは、当該の先生がお勤めになっている病院の地域の周産期医療に支障が出るということも当然考えられるわけでございます。そういうふうな意味からして、交渉に当たる私ども、また当該の先生についても非常に複雑な、悩ましい思いがそこにあります。したがいまして、そういった交渉をするのに水面下といいますか、非常に神経を使った交渉をしてこなければならなかったということがやはり大きな問題だったかな、苦しかったかなということでございます。
 また、分娩をしない中で、助産師のやる気をどこまで維持していけるのかということにも問題がございまして、産婦人科医師がいない間、助産師外来を新たに設けまして、助産師の技量をアップさせていく、そういったところに苦心をしてまいった次第でございます。大きくはその2つかなと思います。

◯16番 高田 浩議員 厚木市立病院の整備について期待している市民もたくさんいると思います。整備に当たってどのような点を考慮しながら進めていく考えでしょうか。

◯大塚 昇病院事業局長 昨日も市長からお答えをさせていただいておりますけれども、現地での建てかえであるということで、入院患者、あるいは外来患者もおいでになりますし、現在の診療を縮小せず、維持をしながらの建てかえであること、また周辺には住宅等が張りついています。こういった方々への負担を最小限に食いとめるということが一番の課題だと思っております。このようなことから、設計段階から十分な議論を行いまして、その過程につきましては、周辺の方々、あるいは病院をご利用される市民の方々に広くご説明を申し上げながら建設を図っていきたい。
 また、建設する建物につきましては、将来を見据えて、50年、100年という長い年月を想定しての病院建設でございますので、コストの削減、あるいは環境へ与える負荷を最小限に食いとめる、このようなところにも十分気を使ってまいりたいと考えています。

◯16番 高田 浩議員 私は、ことし6月議会で単年度会計方式から複式簿記へと進化させることを提案しました。将来にわたる精密な厚木市の財政の実情を市民に知らせながら、厚木市立病院の整備計画を図ることが望ましいと思います。
 次に、教育についての質問に移ります。
 厚木市にはSELという大変ありがたい企業が存在しております。そのSEL教育基金を活用して実施する事業の効果はいかがでしょうか。

◯曽田高治学校教育部長 SEL教育基金の事業ですけれども、実際3つの具体の事業を展開しております。1つは、各学校におきまして児童・生徒の表彰、いいところ、頑張っているところを積極的に褒め、認め、やる気を引き出す事業を行っております。これについて、実際どのような形で表彰等を行っているか例を挙げさせていただきますと、小学校で運動会の応援団長として非常に一生懸命頑張ってリーダーシップを発揮した子供だとか、あるいは総合的な学習の時間で調査やまとめの内容、発表が非常にすぐれていた。中学校の場合で言うと、合唱コンクールで目覚ましい活躍をした。そのような子供たちに対しての表彰と、校外での活動についても、定期的に地域の公園でごみ拾いを行った。地味な活動ですけれども、そのような活動を行った子供に対して、それを褒めたたえる。子供たちは、だれも見ていないのではないかと思われるようなところを見ていてくれた、それを全員の前で表彰してもらえる、それが学校生活だとか学習活動へのやる気をさらに高めることにつながっている、そのような話を学校から伺っております。
 2つ目ですけれども、携帯型学習機器を活用した学力向上事業ということで、今年度までにすべての小学校の6年生を対象に必要な台数の配布を行いました。漢字ソフトを配布して漢字の練習をやっておるわけですけれども、活用の形としては、国語の授業が始まる前の5分間くらいを利用して行ったりだとか、あるいは朝の10分、15分の自習の時間に携帯型の学習機器を使って漢字練習をするということで、子供たちは非常に使いなれているという面がありますので、非常に集中して取り組めているといったようなことを伺っております。
 3つ目が厚木こども科学賞ですけれども、これについて昨年度から実施しましたが、平成21年度は初年度であったにもかかわらず、小・中学校の子供たちから259点の応募がございました。これは新聞等でも報道されておりますけれども、昨年度は小学生の兄弟姉妹のナミテントウムシの模様についての共同研究で、市内の大学の先生に審査員になっていただいて行ったのですけれども、非常にすぐれた研究であるという評価等もいただいております。

◯16番 高田 浩議員 先生のためのにぎわい処の成果と課題についてお話しください。

◯曽田高治学校教育部長 先生のための研修事業の1つとして、先生のためのにぎわい処を実施しておりますけれども、月1回程度定期的に教育研究所を夜間開放いたしまして、先生方の自主的な研修、研さんの機会を提供しております。実績といたしまして、昨年度11回開催をいたしまして、延べで34人の先生方が、勤務が終わった後、教育研究所にいらっしゃって自主的に勉強されたということです。
 これからますます新採用の若い先生方がふえていくという状況が続いてまいります。そのような意味では、今まで以上に現職研修が非常に重い意味を持ってくるわけですけれども、学校における現職研修と並んで、教育委員会としてもこのような形での現職研修の場を提供するというのは非常に大事なことだと考えております。限られた時間での開催で、人数もまだそれほど多くはないのですけれども、今後も引き続いてより参加しやすくなるような時期、形態を考え、先生方のニーズも把握をしながら取り組んでまいりたいと思っております。

◯16番 高田 浩議員 35人学級について、今後拡充する可能性はありますでしょうか。

◯曽田高治学校教育部長 現在、小学校1年生については35人以下で学級編制をして取り組んできております。現在の制度の中で、指導方法工夫改善の加配教員の配置を工夫したり、少人数指導を担当する非常勤講師の配置を工夫したりすることによって、2年生の35人学級編制が実施できるように準備を進めております。
 なお、8月27日に文部科学省から新たな教職員定数改善計画(案)を策定したという発表がございました。平成23年度から8年間で段階的に少人数学級を実施していくという計画が示されましたので、国の動向を注意深く見ながら、市としての対応を進めてまいりたいと考えてございます。

◯16番 高田 浩議員 小・中学校校舎の耐震化の状況はいかがでしょうか。

◯柳川誠司教育総務部長 小・中学校の校舎の耐震補強につきましては、平成20年度から4カ年計画で、15棟の耐震補強工事を計画しておりましたけれども、中国四川大地震等の発生を受けまして、児童・生徒、あるいは先生方の安全確保を最優先に考えまして、平成21年度までに完了するよう計画を前倒しいたしました。このために教育委員会に技術職員3人を増員していただきまして、学校現場における事情の調査、あるいは設計施工に伴う調整協議、近隣の住民の方々へのご説明など、職員が一丸となりまして取り組みました結果、平成20年度に2棟、平成21年度に12棟の耐震工事を完成させることができました。現在建てかえ中の南毛利中学校の北棟校舎を除き、耐震補強を要するすべての校舎の耐震補強が終了したということでございます。

◯16番 高田 浩議員 セーフスクール認証取得に向けて、その取り組みと成果についてお話しください。

◯曽田高治学校教育部長 セーフスクール認証取得に向けての取り組みの内容、成果ということですけれども、今回インターナショナルセーフスクールの認証取得を目指して、清水小学校で取り組んでおりますが、学校、PTA、地域の関係団体で組織をされております、しみずっ子すこやかネットワーク会議が中心となって、子供たちの学校内外での安心安全な教育環境づくりを目指した取り組みに積極的に取り組んでいただいております。校内における子供たちの安心安全、けが防止等については、子供たち自身が児童会等の組織を活用しながら取り組んでおりますけれども、そのほか校外での交通事故防止だとか不審者被害の防止についても、しみずっ子すこやかネットワーク会議が中心的な役割を担って、登下校時の見守り活動だとか、かけこみポイントの拡充、自転車安全教室の実施など、いろいろな取り組みを進めているところです。
 成果ということですけれども、まず一番大きいのは、子供たち自身の安全意識が以前に比べて非常に高くなった、校内におけるけが、事故、交通事故の発生件数が以前に比べて激減をした、このようなはっきりとした目に見える実績が上がってきていると伺っております。あわせて、学校と地域のきずなが深まっている、このようなことについても学校から話を伺っております。

◯16番 高田 浩議員 学力ステップアップ推進事業について、その成果と各事業の拡充点をお話しください。

◯曽田高治学校教育部長 学力ステップアップ推進事業は6つの個事業で構成をしておりますけれども、特に中学校への補助教員派遣事業と小学校放課後あつぎ元気塾実施事業、この2事業を中心にご説明させていただきたいと思います。
 まず、中学校への補助教員派遣事業ですけれども、平成22年度につきましては、42人の数学、英語の補助教員を13中学校に派遣して、きめ細かな学習指導に取り組んでいただいているところです。各年度、成果を検証するためにアンケートを実施しておるわけですけれども、平成21年度のアンケート結果から申し上げますと、生徒からは、わからないところがあったら手を挙げるとすぐ補助教員の先生が来てくれる、わからない点が即解消される、その場で納得ができるので、勉強が非常にわかりやすい。あと、授業中に進んで自分からやろうという気が前よりは出てきている、そのような声が上がっていると聞いております。
 2つ目の小学校放課後あつぎ元気塾実施事業でございますけれども、平成21年度の新規事業として実施をいたしました。場所の確保だとか、その他もろもろの調整等がありまして、平成21年度については23校中15校で実施をいたしました。いろいろと反省点等もございまして、今年度につきましては、市内のすべての小学校で放課後あつぎ元気塾を開設して、現在に至っております。入塾に関しましても、講師の数だとか教室の数などを学校と調整しながら、入塾を希望している児童については100%受け入れて、現在指導を行っているところです。
 これにつきましても成果についてアンケートを実施しましたけれども、児童アンケートの結果では、放課後あつぎ元気塾に参加してよかったと答えている子供が86%、また親御さんへのアンケートによりますと、入塾したことは我が子にとって有意義であったという親御さんが94%、入塾したことで勉強する習慣が以前に比べるとついてきたとお答えの保護者の方が71%ということで、今年度は2年目ですけれども、着実に成果は上がってきている。また、今年度1年間行う中で成果と課題を検証して、来年度改善につなげてまいりたいと思っております。

◯16番 高田 浩議員 あと2分ありますので、子育て支援についてもう少し質問いたします。
 児童館や子ども科学館を無休化にしたと思いますが、その効果についてお話しください。

◯霜島宏美こども未来部長 児童館、子ども科学館のリニューアル関係でございますけれども、現在子ども科学館につきましては、昨年の7月18日、プラネタリウムをリニューアルしました。過去の10年間と比べまして63%ほど利用の方々が多くなっております。特に、議員もご承知のとおり、今回は宇宙の関係では「はやぶさ」という出来事がございまして、そういうお客様がたくさんお見えになっています。投影の機械も一新しまして、きれいな星空の投影ができ、中では多目的なコンサートもできるような形でリニューアルを図っております。
 それから児童館等々につきましては、午前中のおひさまタイムを初め、いろいろな方々が児童館に来られまして利用が図られ、昨年に増して子育て環境のために、児童館の子供の居場所づくりと、親子で午前中見えて子供たち、大人たちが交流をする、そんな子育て環境の充実が図られたと考えております。

◯16番 高田 浩議員 児童館の無休化の効果について、もう少し詳しくお話しください。

◯霜島宏美こども未来部長 児童館の無休化につきましては、平成20年4月から、市民のご要望を受けまして、第1の日曜日、第3の日曜日、祝日を開館しております。年末年始以外を無休化したことによりまして、たくさんの方々にご利用いただいております。子供たちが学校から帰りまして居場所ということで、いつでも児童館に来て遊べる、交流ができるということで、大変役に立っていると保護者の方からもお褒めの言葉をいただいています。

 

アップロード:2011年1月7日