2015年2月厚木市議会一般質問

 次の質問を行いました

 (1) 学校教育の情報化
      ア. 今後のあり方
         (ア) 課題は何か。
  (2) グローバル化の対応
      ア. 職員や教職員の意識向上や研修
         (ア) 今後の展開はどうか。
      イ. 平成24年12月定例会にて提案したJICAとの事業
        (ア) 実施事例はあるか。
  (3) 行政運営
      ア. 過去数年間
        (ア) 実績はどうか。

高田 浩議員 (登壇)皆さんは前例や手本となるモデルが見当たらないイベントを実現したことはありますでしょうか。ご自分の興味や人脈、知識、経験をもとに何かを計画立案、実行したことはありますでしょうか。
 私は、2月21日、さがみオープンデータデイ2015に参加しました。オープンデータやビッグデータの利用は、今後、革新的なアイデアが花咲くこともあるでしょう。2015年度予算案には、私が2014年6月定例会で提案したGPS利用の動植物分布マップ作成も含まれております。このシステムをもとに道路補修情報や、それこそ厚木市内のおいしい店リストもつくろうと思えば可能です。あれもできる、これもできるとは簡単には申し上げません。運用面も慎重に吟味しながら今後提案したいとの考えであります。
 先進的な内容もさることながら、私はイベント実現に着目しました。厚木市に神奈川県央の9つの自治体が来ました。3つの大学、複数の企業、そして内閣府や経済産業省職員も最初から最後までいました。こうした組み合わせのイベントは余り耳にしたことがありません。誰もが実施したことがない形式のイベントを実現までこぎつける大変さ、何らかの体験がある人ならこのイベントのすごさが想像できるかと思われます。このイベントは厚木市政策部情報政策課が主導し、この日を迎えました。私は今回、その情報政策課と教育委員会の仕事の分担について質疑したい考えであります。
 次に、グローバル化の対応についてですが、本庁舎1階や生活保護のフロアなどで外国人の姿を多く見かけます。また、小学校5年生、小学校6年生において英語が教科となり、成績もつけられるようになります。これにはいささか疑問が拭い切れません。そもそも、外国語は母国語以上には熟達しません。小学生にはむしろ国語教育に力点を置くことが望ましいです。それぞれの担任が英語を教えることになるようですが、小学校の先生方にとっては前提をひっくり返された気になっていないか、小学校5年生、小学校6年生の担任を避けたくなりはしないかと忖度しております。国はやや急ぎ過ぎている気もします。しかしながら、その方針は決まっています。小学校5年生、小学校6年生を受け持つ教員には英語を使った上での小さな成功体験、児童に語れる体験を持っていただきたいです。
 各部署におけるここ数年の実績についてもお尋ねします。明快な答弁を期待しております。


◯石井芳隆議長 市長。

◯小林常良市長 (登壇)ただいま高田浩議員から、グローバル化の対応について、職員や教職員の意識向上や研修について、今後の展開はどうかとのお尋ねでございますが、私からは、職員に関することについてご答弁申し上げます。近年、国際化が進む社会環境の中で幅広い視野を持ち、柔軟な発想で取り組むことのできる職員の育成が重要と認識しております。そのような中で、市町村アカデミーやシンクタンクへの派遣研修などを実施しております。
 次に、平成24年12月定例会にて提案したJICAとの事業について、実施事例はあるかとのお尋ねでございますが、本市では昨年5月に開催いたしましたあつぎ協働大学の公開講座において、JICAのシニア海外ボランティアから2人の講師をお招きし、海外での活動体験について講義をお願いした実績がございます。また、本年2月にはエジプトの高等選挙委員会委員からJICAを通して選挙事務に関する視察依頼がございましたので、受け入れを行ったところでございます。今後につきましても、市民相互の交流を中心に、国際交流の一環としてJICAとの協力を図ってまいりたいと考えております。
 次に、行政運営について、過去数年間について、実績はどうかとのお尋ねでございますが、私は市長就任以来、「みんなでつくろう元気なあつぎ」をスローガンに、本市の将来都市像「元気あふれる創造性豊かな協働・交流都市 あつぎ」を目指し、安心、成長、共生、快適、信頼の5つのまちづくりに全力で取り組んでまいりました。
 特に病院機能の7割が完成し、3月1日にオープンした新市立病院の整備、経済活性化・企業誘致を進めるためのアミューあつぎのオープンや森の里東土地区画整理推進事業の促進、子育て・教育環境日本一を目指して(仮称)健康こどもの森の整備、子ども医療費助成を中学校卒業まで拡大、小・中学校教室冷暖房設備の設置など、大型プロジェクトの着実な推進に努めてまいりました。また、厚木市市民協働推進条例を初めとした10の条例を制定し、市民協働によるまちづくりを市民の皆様とともに進めたことにより、経営革新度日本一の評価をいただきました。さらに、市民自治のシンボルとするため、2月1日にふれあいの大切さを共有するあつぎ市民ふれあい都市を宣言いたしました。
 市長として3期目となります平成27年度からは、新たにあつぎ元気プラン第2期基本計画がスタートします。今後も市民の皆様が幸せを実感できる元気なあつぎを目指して、マニフェストにお示しした6つのビジョンと136の政策との整合を図りながら、現地対話主義と市民協働を基本とした市政運営に誇りと情熱を持って取り組んでまいります。
 以上でございます。教育行政については、教育長からご答弁申し上げます。

◯石井芳隆議長 教育長。

◯平井 広教育長 (登壇)学校教育の情報化について、今後のあり方について、課題は何かとのお尋ねでございますが、情報化の進む現代社会において、児童・生徒の情報活用能力を育成し、授業におけるICT活用の充実を図るとともに、学校事務の情報化を推進することが求められております。これまでさまざまな時代の要請に対し、ICTの進歩を踏まえて教育の情報化に必要な機器やソフトウエア等を整備してまいりました。今後も教育の情報化の一層の推進を図るため、学校における教育の情報化推進計画を策定し、ICT環境の整備や安定的な運用の確保等、具体的な取り組みを効果的に進めてまいります。
 次に、職員や教職員の意識向上や研修について、今後の展開はどうかとのお尋ねのうち、教職員に関することについてご答弁申し上げます。教職員の意識向上や研修につきましては、英語教育に関する研修会や授業への助言を通して教職員の意識及び指導力、英語力の向上を図っているところでございます。今後も国の動向を注視しながら現職研修の充実等により、グローバル化に対応した人材の育成を図ってまいります。

◯18番 高田 浩議員 答弁ありがとうございます。まず、学校教育の情報化について再質問いたします。
 学校における情報化推進計画策定の目的と内容についてお話しください。

◯宮崎昌彦学校教育部長 今回の学校における情報化推進計画策定でございますけれども、小・中学校におきましては、これまでも情報教育あるいは情報モラル教育を充実させてきました。また、ICTを活用した授業改善とかパソコンやネットワークを利用した学校事務の情報化についても進めてきました。さらに、学校のホームページによる情報公開などにも取り組んでおります。今後はこれまでの取り組みをさらに改善し、充実させることが重要でございますので、今回の学校における教育の情報化に関する必要な施策については、より効果的に具体的に進めることと考えております。
 具体的な内容でございますけれども、まず厚木市としてのICT機器整備の現状、それから現状における課題の抽出が重要であろうと考えております。次に、厚木市における目標とか基本的な考え方、また、ソフト面、ハード面の推進計画を明確にする年次計画をつくり、学校におけるICTの環境整備なども考えております。

◯18番 高田 浩議員 学校教育部と政策部にお尋ねいたします。サーバーの見直しを含む情報化推進計画は、主にどこの部署が担い、どうつくるのでしょうか。教育委員会においてコンピュータに興味や理解がある職員が取り仕切り、情報政策課とタッグを組むこと。人間は誰しも全知全能ではありません。たとえ課長や次長、部長であっても下手な口出しはしない、こうすることでソフト面の充実とハード面の効率化が図られる、これが基本であります。この基本が守られなければ、情報化推進計画はうまくいきません。中途半端となり失敗します。これだけは強く申し上げておきます。いかがでしょうか。

◯宮崎昌彦学校教育部長 情報化推進計画をつくるに当たりまして、教育委員会といたしましては、担当する職員は、ICTに広く深く理解を持っている、または詳しい知識を持っている人材がふさわしいと考えております。同時に、学校における教育の情報化の現状を具体的に把握して、その対応を計画的に取り組む必要があると考えております。
 この両面から、情報化推進計画を策定するためには、教育委員会の実際担当している教育研究所と情報政策課とがお互いの長所を生かして連携することが望ましいと考えております。具体的に計画を策定して着実に実行に移していく過程の中では、言うまでもなく、先ほど申し上げました実務的な担当者と担当課全体、あるいは担当の部長、次長がその計画について深く理解して、具体的な取り組みを行うことが大切であると考えております。また、こういう総合的なものの考え方には、学校現場の意見も考慮しながら業者委託なども活用して情報化推進計画を策定していく予定でございます。

◯葉山神一政策部長 今回の取り組みにつきましても、情報政策課は協力させていただくという思いでおります。先ほど宮崎学校教育部長からお話がありましたように、ハード面のことも今回全部ひっくるめて検討していくということでございますから、厚木市の基幹システムのオープン化などもしてきましたし、情報政策課には高田議員がおっしゃるように、知識と経験を持った職員が多くおりますので、今回の取り組みに当たりましても、ぜひ協力していくという姿勢で臨みたいと思います。

◯18番 高田 浩議員 情報化推進計画の予算がつきましたが、人の補充が必要ではないでしょうか。学校教育部長の見解をお尋ねいたします。

◯宮崎昌彦学校教育部長 今回、学校における情報化推進計画の予算を計上させていただいております。学校の情報化を進めております教育研究所は、現在、学校関係の2000台を超すパソコン機器を管理、教育ネットワーク等の保守点検、セキュリティの確保等の維持管理、さらには教職員に対する研修事業等も行っております。これに加えて、先ほどから出ております情報化推進計画を策定してまいりますので、人員の質的な補充は必要不可欠なものであると考えております。

◯18番 高田 浩議員 サーバーの集約など私が2008年9月以降述べてきた課題について、教育委員会は今後どのように進めていきますか。

◯宮崎昌彦学校教育部長 サーバーの集約につきましても、これまで整備していたものを、さらに費用対効果の視点に基づいて今後予定されているある程度の規模を持った端末機器の更新の機会がございます。そういう中で、計画的にサーバーの集約についても視野に入れた整備等を進めてまいりたいと思っております。先ほど出ておりますハード面、ソフト面の計画についても、来年度の情報化推進計画の中に明確に取り込んでまいりたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 政策部長にお尋ねいたします。具体論に入る前に、情報政策課の日常業務についてお尋ねいたします。情報政策課は、市民税、資産税等の当初の賦課計算処理及び税額の決定、あるいは国民健康保険、介護保険、保険料等の決定などの各種業務、年次業務をアシスト、また、防災計画などを含めて仕事は多岐にわたるはずであります。
 ところで、昨年12月に行われました衆議院議員総選挙、続いてことし2月に行われました市長選挙で、情報政策課はどのような役割を果たしましたか。

◯葉山神一政策部長 日常的な業務は、今、高田議員が披瀝していただいたような内容で、基幹系システムの管理者として携わってきております。今の選挙関係は、国政選挙に限らず選挙がある場合には、業務的な内容になりますけれども、まず選挙資格を有する方々の抽出、選挙人名簿の印刷、出力処理、期日前投票の事務のためのシステム運用、投開票日の当日におけます投開票の速報関係も業務として携わっています。

◯18番 高田 浩議員 政策部長にお尋ねいたします。教育機器ネットワーク運営を担う職員を情報政策課に置くことについて見解をお尋ねいたします。教育委員会は、今後、教育機器ネットワークの現状分析から始めることになるはずであります。私は、2008年9月定例会以降、課題を幾つか述べてきましたが、現場の職員が分析を行えば、さらに課題が見えてくるはずであります。教育委員会の本来業務は子供に勉強を教えることであります。情報機器の管理運営が本来業務である情報政策課と共同で教育委員会が持つサーバーなどの見直しに取り組むことが最も望ましい形であり、現実的でもあります。いかがでしょうか。

◯葉山神一政策部長 今回予算を可決していただければ、新年度からその取り組みを進めていくことになっておりますが、それに先立ちまして、今から情報政策課の職員も庁内のプロジェクトチームの中に加わりまして、それで教育委員会とともに検討を進めているのが実情でございます。これからの検討になりますので、今の段階で情報政策課にそういう職員を置くべきかということにつきましては即答しかねますけれども、今回ICT教育に関することと、ハード面に関することの両面から検討していくと伺っております。この検討の中で一番最適な職員の配置、それからハード面の設置なども行うことになると思いますので、この中で見きわめていきたいと思います。よろしくお願いします。

◯18番 高田 浩議員 総務部長にお尋ねいたします。教育委員会の教育機器ネットワーク担当の増員を提案します。4月以降、仕事量がふえる見込みであります。現在、教育委員会では事実上1人の職員が教育機器の選定を担っているのが実情であります。担う職員は将来、場数を踏むことによって各部署から引っ張りだこになることでしょう。ただし、この4月以降は、身近に意識を共有できる職員がいることが理想であります。いかがでしょうか。

◯石井 勝総務部長 職員の配置につきましては、各部への事務量調査とかきめ細かなヒアリングの実施を行いまして、その結果、事務量を捕捉し、適切な人員の配置に努めているところでございます。ご提案の教育機器ネットワーク担当者の増員の関係につきましても、教育委員会と十分な協議を行う中で、情報、ICT関係の職員の育成の視点も踏まえて検討していきたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 行政改革の一環として、教育委員会のコンピュータについてハードとソフトの担当を分けることを研究していていただきたいと思っております。つまり、サーバーなどのハードは政策部情報政策課が担い、学校現場で使うソフトは教育委員会が担当します。それぞれの本来業務という視点で考えた場合、極めて合理的であります。
 また、ことし4月から教育委員会のコンピュータなどハード面について常任委員会などで議案が出た場合、情報政策課も同席してバックアップ体制をとることが望ましいと思っております。いかがでしょうか。

◯石井 勝総務部長 高田議員がご提案のコンピュータのハードとソフトの担当の件につきましては、限りある職員数ではございますが、事務を所管する部で十分な調整や協議を行いまして、適切な事務分掌としていきたいと考えております。また、議会の各常任委員会への関連する課等長の出席につきましては、所管する課から出席要請があった場合に総務部で庁内の調整を行いまして、出席の対応をしているところでございます。

◯18番 高田 浩議員 宮台副市長、本日の質疑を聞いて感想などがありましたらお聞きしたいと思っております。私は、今回、市長部局と教育委員会の垣根を越える、つまり情報政策課が一元管理する体制に移行することを提案しております。いわばIT統括本部です。そもそも2008年当時、宮台副市長のご理解があって、翌年度にはIT改革担当課が設置され、今日に至っております。いかがでしょうか。

◯宮台 功副市長 ただいまIT改革という問題でご質問いただいておりますけれども、これまで行政の中では事務量が非常に増大する中、いろいろな分野でシステムの導入を図りました。言ってみれば、個々ばらばらにそれぞれの部署で情報化を図ったところでございますけれども、しかしながら、そこには無駄が非常に多いのではないかという視点から、行政改革の一環としてIT改革を進めていこうということに着目して行ってまいりました。
 その結果、やはり最終的にはソフト面あるいはハード面それぞれがばらばらではだめだなということを実感しております。また、それをさらに効率的に運用するためには、ソフトウエアの部分でのより高い選択という問題が必要ですし、また、ハードウエアの部分ではそれに適した容量を確保することが必要でございます。それぞれの部署でそういう検討を進めていく中にあって、最終的にはやはり本部的な形の中で情報のソフトとハード部門を一元化していくことが私は理想であると思っております。
 現在、これまでに取り組んできましたIT改革そのものは、ある意味情報に関連してきた費用の半減ぐらいまで来ているのかなと思っております。それをさらに削減効果額を含めて削減させるために、やはり先ほどのように、より効率的に、また効果的な成果を上げるためにはハード、ソフトを一元化して、それを1つの部署で管理運営していくことが理想であると考えております。

◯18番 高田 浩議員 次に、グローバル化への対応についての質問に移ります。選挙管理委員会事務局長にお尋ねいたします。市長選挙の際、エジプトの高等選挙委員会の視察を受け入れたそうですが、すごいですね。選挙管理委員会が最も忙しいタイミングです。今後こうしたJICAとの事業が広まればと思っております。印象に残ったことがありましたら、お話しいただけますか。

◯加藤 毅選挙管理委員会事務局長 ことし1月に入りまして、JICA東京が私どものほうへお見えになりまして、エジプト高等選挙委員会の委員が視察に来たいと、内容は、選挙の運営管理について視察したいというお話がございました。選挙の執行に支障のない範囲でお受けするということで、お見えになったのが2月14日土曜日と、当日日曜日でございます。5人の高等選挙委員会委員がお見えになりまして、お1人は女性の方でございます。エジプトは、選挙委員会が常設されていないそうで、選挙のときに委員会を立ち上げるということで、委員になられている方は判事でございます。したがいまして、非常に紳士的な方でございました。
 土曜日は、投票所の施設を見るということで、約1時間厚木北公民館を見ていただきました。非常にご質問も多く、熱心に見ておりました。日曜日は、実際に投票しているところと選挙が終了するところを見たいということで、荻野小学校に午後7時20分ごろから午後8時まで見ていただき、開票は、荻野運動公園に投票箱を持ち込むところから見たいということで、午後8時20分ごろから1時間ぐらい非常に熱心に見ていられました。

◯18番 高田 浩議員 教育委員会に質問を移します。小学校教員の英語力についてどのようにお考えでしょうか。

◯宮崎昌彦学校教育部長 先ほども高田議員から登壇でお話がありましたけれども、新しい学習指導要領の改定が明らかになる中で、小学校5年生、小学校6年生については外国語活動が教科化になります。そういう中で小学校教員の英語力ですけれども、免許の部分でお話ししますと、平成26年度におきましては、小学校教員の6.7%に当たる35人の教員が中学校の英語の免許を所有しているという現状でございます。それから、英語教育実施状況調査におきましては、英語の能力に関する外部試験を受検した経験のある教員が118人、22%おります。そのうち、7人の先生方が英語検定準1級以上を所有しているという現状でございます。

◯18番 高田 浩議員 小学校教員の英語力向上のための取り組みは、全国的にも模索中のようであります。教員が海外研修に行く事例も聞き及んでおります。厚木市ではいかがでしょうか。

◯宮崎昌彦学校教育部長 先生方の英語力の向上は必要不可欠なことでございまして、言語習得のための海外留学の有効性についても理解しているところですけれども、今までは国のほうで中学校、高等学校等の英語教員を対象にした2カ月間の海外留学がありまして、これらの研修会への参加に対しての周知は、教育委員会からも各中学校に案内を出させていただいております。
     (徳間和男議員退席)
 これからも、先ほど言いました海外留学の有効性も意識しながら、先生方は日ごろは授業で忙しいのですけれども、長期休業等を利用して、その期間の中で費用面の問題等、課題をクリアする中で海外研修のプログラムについても調査していく、また同時に、学校へ周知していきながら検討できればと考えております。

◯18番 高田 浩議員 行政運営についての質問に移ります。監査事務局長にお尋ねいたします。昨年12月定例会で過去の定期監査の結果などの実績や件数についてはお聞きいたしました。監査事務局は、市長からも干渉されない独立した統制機関です。厚木市ではそれが保障されており、しかるべき職員が配置されていることがうかがえました。今回は指摘事項などの件数を減らすために、監査事務局長として取り組んできたことや監査対象課で取り組むべきことがありましたらお聞かせください。

◯甘利良行監査事務局長 今お話しのとおり、12月定例会におきましては、指導事項等の外部的に取り組んだ内容や件数にはお答えしておりますので、監査事務局長として特に監査事務局内で重点的に取り組んだ内容をご説明申し上げます。
 3年前、平成24年4月に監査事務局長となりましたが、当時特に気になりましたことが、過去数年の指導事項等の多さが大分目につきました。この内容を詳細に分析し、早速取り組んだ内容につきましては、指導事項と関係条例等の内容でございます。事例で申し上げますと、旅費に関する指導事項がなぜ多いかということでした。平成23年を確認してみますと、旅費に関する指導事項が約250件ありました。この関係条例としましては、職員の旅費に関する条例、同施行規則並びに職員服務規定との整合性でございます。この点につきまして特にこだわったのが、用語の解釈等でございます。この用語の中で、旅行命令につきましては、ただし書きの解釈、「軽易な事項」の解釈、「いとまがない」の解釈、復命書の「速やか」の解釈についてこだわって、事務局等で打ち合わせを再三重ねまして、解釈の適正な統一につきまして、また、対象課等に対しては、全ての事案につきましては事案ごとに解釈の違いが生じますことから、事案ごとに該当するか否かを聞き取り、調査を実施し、その結果として大幅に指導件数が減少いたしました。件数で申し上げますと、平成24年度は200件から250件以上削減することができました。
     (徳間和男議員復席)
 今お話ししたのは一例ではございますが、今後につきましても、監査事務局としては指導するという重みを認識して、より高度なきめ細かい監査手法を取り入れ、指導事項等の内容と関係法令等の整合性を明確に監査対象課にお伝えする必要があり、説明責任があると考えております。また、改善策等についても的確にアドバイスできるよう、資質の向上に努めてまいります。
 監査対象課におかれましては、指導されるという重みを認識していただいて、指導事項等の内容について疑義がある場合は、関係法令等の解釈も含め、条文との整合性の確認、根拠を必ず確認されまして、理解された上、改善に努めていただきたいと考えております。こうした取り組みは両者のさらなるレベルアップにつながると考えております。
 最後に、監査事務局長としては、重要事項の目標値ゼロの達成に努められるとともに、各部署におかれましては、さらなるチェック体制の強化、そして適切な事務処理に務められ、定期監査の指導事項等のゼロにもぜひ目標を達成していただきたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 財務部長にお尋ねいたします。成果や印象に残っている事業はありますか。

◯高梨 良財務部長 財務部の行政運営にかかわることのお尋ねだと思いますけれども、私ども財務部の役割は、市民協働で策定されておりますあつぎ元気プランを財務面から支える、そしてプランを着実に推進できるようにしていくことが財務部の役割だと認識してございまして、そういう視点から実は2点、この間、留意してまいりました。
 1点が財源の確保でございます。100年に1度と言われるリーマン・ショックが平成20年にありまして、それ以降は市税収入が420億円ということで、リーマン・ショック前と比べますと大体50億円税収が落ち込んでいます。こうしたこともありまして、特に税の公平性の観点、それから財源の観点から市税の収納対策の強化にひとつ取り組んでまいりました。
 特にリーマン・ショック直後の収納率は、厚木市の場合は90.6%ということで、県内では誇れるような数字ではなかったので、このため、ご案内のとおり、コンビニエンスストアの収納ペイジー、それからクレジットカード収納、こういった納税環境の整備をまず取り組ませていただきました。同時に、督促状、催告状の見直し、それから収納課の職員の職務分担制を取り入れまして、財産調査、差し押さえなどの滞納整理、滞納処分を積極的に行ってまいりました。
 そういう中で、私は財務部長として、部長のチャレンジ宣言の中で収納率を95%にするという目標を毎年掲げて取り組んでまいりました。多分今年度95%に達するのだろうと、悪くてもその近くまで行くというところで行ってまいりました。こういう財源確保とあわせて、税、料の一元化の問題、未利用地の売却、国庫補助金を初めとした特定財源の確保、さらには公共建築物の長寿命化の計画も策定してまいりました。1つはこういうものに力を入れてまいりました。
 もう1点が、財政の健全性の堅持にも力を入れてまいりました。ご案内のとおり、厚木市の場合は先人の方々のご努力もありまして、東京オリンピックが開かれた昭和39年度からずっと連続で不交付団体でございます。過去には財政力が1.5を超えたときもございますが、先ほど申しましたリーマン・ショック以降に関しましては、財政状況が非常に厳しいということがございました。こうした中で、市民サービスを低下させないという考え方で5年間予算編成に携わらせていただきました。そうした中で、市債の現在高は減らして、将来負担も軽減しました。特に一般会計につきましては、21年ぶりに500億円を下回ってございます。また、年々増加している経常収支比率につきましても、ここ2年間は改善の方向にありますし、いわゆる地方公共団体の財政の健全化に関する法律による健全化判断比率につきましても、この間、非常に良好な数字で推移してこれたのかなと思っております。
 今後に向けましては、高田議員からご提案をいただいています新公会計システムにつきまして、現行、総務省の改定モデル方式で行っておりますけれども、さらに熟度を上げて、平成29年度からはこれを導入していきたいと。そのため、平成27年度に必要な予算も計上いたしましたので、こういう取り組みをさせていただければ、何とか財政の健全性のバトンタッチができるのかなと思っております。

◯18番 高田 浩議員 許認可担当部長にお尋ねいたします。成果や印象的なことはありましたか。

◯瀬戸祐明許認可担当部長 まず許認可の業務の関係と最近の事例等をお話しさせていただきたいと思います。
 まず、許認可の業務に関しましては、都市計画法、建築基準法を初めとする開発、建築物に関するさまざまな法律や条例を扱っており、それを運用しております。その目的は、やはり本市のまちづくりなのだろうと思っております。もう1つは、建築基準法の目的でもあります国民、市民の生命、健康、財産の保護、公共の福祉の増進だろうと思って今まで行いました。
 最近、開発行為に関する問題につきましては、ちょっとここでは差しさわりますので置いておきまして、建築とか建築物に関する関係で事故が多くなってきたかなという印象を受けております。特に建築の関係でお話しさせていただければ、耐震偽装を初めといたします部材の落下、工事現場におけるクレーンとか足場の崩壊とマンションの不良沈下、昇降機、シャッターの誤動作などいっぱいあると思っています。その都度国土交通省とともに対応しているところであります。
 最近の事例を1つだけお話しさせていただきますと、ことし2月15日に北海道札幌市でビルの看板の落下事故がありました。それを受けまして、市民の方々の安全を考慮いたしまして、本厚木駅を中心とする区域で600件弱の建築物を調査いたしました。そのときに、事故防止のために個別の指導も一緒に行っております。ですから、2月下旬に全て職員の足を使い、目を使い、経験によって実施しております。今はその結果を取りまとめて、事後の指導の作業を行っているところであります。
 個人的な話で申しわけございませんけれども、これらの事故から起因することは当たり前なのかもしれませんけれども、建築物というのは、奇をてらわず、きちんとつくって正確に維持管理することが最も重要だろうと再認識したところであります。最近の事例からのご報告でございます。

◯18番 高田 浩議員 この3月で退職なさると聞いています8人の部長全員にお聞きしたいところだったのですが、あと道路部、消防本部、福祉部、こども未来部、国県道調整担当部が残っていますが、時間が押し迫っております。
 道路部長にお尋ねいたします。実績や印象に残っている事業はありますか。

◯久保田三義道路部長 時間がございませんので、簡単に成果と実績をお話しさせていただきます。
 特にこの2年間につきましては、都市計画道路の事業認可の取得、また、いろいろなわざを使うということで都市計画道路の街路事業を行うに当たりまして、議会の皆様方にご承認いただいて、道路認定させていただいた複合的なわざありの事業ということで事業化を進めていったこと、また、長年渋滞緩和ということで酒井長谷線の赤坂交差点の緩和対策をするということでの新規道路の認定も議会にご承認いただきました。こういうものは道路部の職員が一丸となって行った成果でございます。
 また、その事業ということではございませんが、災害対応ということで、昨年2月7日と14日の大雪につきましては、特に14日ですけれども、何十年ぶりという大雪が降って、どういう形で対応しようかと、道路部というのは実戦部隊ということで、非常に苦慮して悩んでいたところですけれども、まずは公共交通、バス路線から手をつけていくのがいいのではないかという判断から、道路部一丸となって除雪作業に向かいました。また、本厚木駅前では多くの部署の職員の皆様に応援をいただきながら除雪作業を行って、何とか切り抜けられました。私個人的にもあと少しですけれども、遅い雪もあるので3月に雪が降ってほしくないなと感じております。
 また、風水害などの備えにおきまして、道路部長になりましてからロッカーに寝袋まで常備するという体制で、道路部職員一同、一丸となって進んでおります。

◯18番 高田 浩議員 こども未来部長にお尋ねいたします。成果や印象に残っている事業はありますか。

◯大高松太朗こども未来部長 自分で言うのもおかしいですけれども、これまで子育て・教育環境日本一を目指して2年間頑張ってきたわけですが、子育て環境の充実に向け、さまざまな事業に取り組んでまいりました。その中で3点ほど申し上げたいと思いますが、1点目では待機児童、安心して預け、あるいは働ける環境を整えていく、実際問題としては、就学前児童の4割、4600人を超える子供たちが家庭におり、その動向が鍵を握っていると思っております。保育需要の増加あるいは多様化に対して、今後も戦略的に取り組んでいく必要があると考えております。
 2点目として、子ども・子育て支援新制度ですけれども、厚木市にとっても非常にいいチャンスだと思います。子育て環境の充実という点からは、このチャンスを生かしてしっかりしたよりよい制度導入に努めていきたいと考えております。
 3点目といたしましては、子育て支援センターがアミューあつぎの8階に移りまして、日曜日の開所等も実施した結果、利用者も2倍ぐらいにふえておりますし、子供たちの幸せのために引き続き各種事業を展開していきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、それぞれの担当職員が非常に頑張ってくれておりまして、私としても感謝しつつ、これからも頑張ってほしいと考えております。