2015年12月厚木市議会一般質問
2015年12月7日、次の質問を行いました。
(1)出生届を記念品として贈呈する提案について
(2)ごみ集積所からの資源物の持ち去りについて
(3)鳥獣被害対策について
(4)地域包括ケアシステムの構築について
(5)ストレスチェック制度について
出生届を記念品として贈呈できないか
問 平成25年9月定例会で提案したが、検討結果は。
答 市長 写真や出生届の写しを収めることができる本市オリジナルの記念証ファイルを作成しているところであり、28年1月から贈呈できるよう準備を進めている。
●ごみ集積所からの資源物の持ち去り
問 ごみ集積所に数カ国語で、「ゴミ持ち去りをみたら110番」とか、「罰金20万円」などと表示するのはどうか。
答 環境農政部長 資源物の持ち去りを行う者には外国人もいるため、外国語による警告は必要と考えている。持ち去りが頻発している集積所などへ掲出を進めたい。
●第4次神奈川県ニホンザル管理計画
問 29年4月以降の第4次神奈川県ニホンザル管理計画を踏まえ、厚木市はどのような理論構成で神奈川県と交渉するのか。
答 環境農政部長 丹沢地域個体群のうち、厚木市内を行動域とする鳶尾群などの3群を捕獲しても、地域個体群の維持は図られると主張していきたい。また、26年4月に環境省と農林水産省が示したニホンザル被害対策強化の考え方を、神奈川県も実行すべきであることの2点を基に交渉し、獣害防護柵の人里側からニホンザルをなくしていきたい。
---以下、全文です---
◯7番 高田 浩議員 (登壇)声はすれども姿は見えぬ 君は深山のきりぎりす。ご承知のとおり、男の訪れを待つ女心のやるせなさを表現した江戸時代の歌です。これと同じようなことが、9月定例会議一般質問の2日後に私の身に起こりました。と言っても、誰かにやるせなさを感じさせたわけではありません。その日の午前中、議会事務局から電話があり、先ほど、どこどこの課長が議会事務局に来て、高田議員は来ていないか、職員が言うには課に連絡があったらしいと言ってきたそうです。私はその日、まだ市役所には行っておりませんでした。電話もしておりませんでした。恐らく私の一般質問の余韻が緊張感を与えたのだろうと思いました。今回も緊張感と実効性のある質疑をしたいと考えております。
私は、平成25年9月定例会において、婚姻届と出生届の際に、写真や手紙が入る形状のファイルに届出書の控えを入れて、記念品として進呈することを提案いたしました。おかげさまで、婚姻届のプレゼントは2014年8月8日から始められました。出生届を記念品として進呈する提案は検討が進んでいるか、お尋ねいたします。
続いて、ごみ集積所からの資源物の持ち去りですが、9月28日月曜日の昼間、鳶尾5丁目において車で走行中、ごみ集積所からの持ち去りを目撃いたしました。私はUターンして、12時45分より動画撮影しながらその男性に話しかけ、やめさせたところ、日本語で返ってきたものの、母国語は中国語でありました。この日持ち去ったと思われるごみ袋で車はいっぱいでした。缶、瓶、ペットボトルの日でありました。
今度は10月26日月曜日朝、歩いていたところ、ごみ持ち去りにまたしても出くわしました。今度は母国語が中国語の女性でありました。6時31分からビデオ撮影しながら2つの袋を戻させました。しかしながら、1時間後に自宅のごみを出しに行ったところ、それらはなくなっていました。資源物持ち去り犯は外国人ばかりではありませんが、現状と対策をお尋ねいたします。
国は法律を改正して、猿、鹿、イノシシの加害群を平成35年までに半減させる方針といたしました。県内一律の考えでなくてよく、このエリアをどうするかの視点であります。地域の事情に合わせて殺処分や防除を組み合わせます。神奈川県との交渉や論点についてお尋ねいたします。
また、地域包括ケアシステムの構築ですが、全国の自治体でまだまだ模索中の段階であると言えます。各自治体が独自性を打ち出せる分野であります。現状と今後の方向性を質問いたします。
また、私は、平成21年6月定例会において、労働安全衛生法に基づいた提案をいたしました。当時は労働安全衛生法に達していない面があった一方、上回る面もありました。上位法令があるにもかかわらず、自治体の規制によって、厚木市の規制によって動いているため、労働安全衛生法と厚木市の規制に食い違いが生じておりました。具体的には、厚木市職員安全衛生管理規程の見直しであります。安全衛生推進者、衛生推進者の設置、関係労働者の意見の聴取、医師による面接指導の3つを明記することを含めて規程を見直してはどうか、また、メンタルヘルスの研修を充実させてはどうかと提案したところ、当時、約束検討事項となりました。そして、労働安全衛生法が一部改正され、ことし12月よりストレスチェック制度が創設されました。
職員のメンタルヘルスについて、これまでの対策と今後の対応をお尋ねいたします。明快な答弁を期待しております。
◯越智一久議長 市長。
◯小林常良市長 (登壇)ただいま高田浩議員から、出生届を記念品として贈呈する提案について、平成25年9月定例会における提案について、検討の結果はとのお尋ねでございますが、現在、写真や出生届の写しをおさめることができる本市オリジナルの記念証ファイルを作成しているところであり、平成28年1月から贈呈できるよう準備を進めております。
次に、ごみ集積所からの資源物の持ち去りについて、現状について、対策を問うとのお尋ねでございますが、資源物の持ち去りに対しましては、厚木市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例に基づき、厚木市資源物持ち去り行為防止に係る指導等実施要綱を定め、指導、警告及び禁止命令を行っております。市民の皆様にお出しいただいた大切な資源物でありますので、持ち去り防止パトロールを強化して抑止を図るとともに、常習者に対しては、条例に定める罰則の適用も含め、厳正に対処してまいります。
次に、鳥獣被害対策について、神奈川県との交渉について、論点は何かとのお尋ねでございますが、第3次神奈川県ニホンザル管理計画が平成28年度で終了することに伴い、現在、次期計画の策定に向けて、神奈川県や地域協議会が準備を進めているところでございます。私は、県央地域首長懇談会や、今年度から就任しております神奈川県自然環境保全審議会の委員として、本市の鳥獣被害の現状や対策について発言をしております。特にニホンザルにつきましては、次期計画の策定において、農作物被害や生活被害を及ぼしております鳶尾群、経ヶ岳群及び煤ヶ谷群の群れを全頭捕獲できるよう強く要請しております。
なお、今後も引き続き、総延長約25キロメートルの広域獣害防護柵の維持管理や追い払い活動などを実施するとともに、新たな被害防止対策の検討をしてまいりたいと考えております。
次に、福祉について、地域包括ケアシステムの構築について、現状と今後の方向性はとのお尋ねでございますが、地域包括ケア社会の実現に向けて、本年4月に厚木市医療福祉検討会議を設置し、在宅医療、介護連携等について検討を進め、目指すべき大きな方向性を「地域包括ケア社会の実現に向けて」として取りまとめました。今後につきましては、本市が目指す地域包括ケアシステムの構築に向けて、市民の皆様や関係団体の皆様と対話をさせていただく中で、さらに具体的な検討に入ってまいりたいと考えております。
次に、ストレスチェックの制度について、職員のメンタルヘルスについて、これまでの対策と今後の対応はとのお尋ねでございますが、本年12月から改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度が義務化されました。本市におきましては、平成8年度から他市に先駆けて実施しております。当初は対象者を限定しておりましたが、平成23年度からは全職員を対象に行っております。ストレスチェックの結果は、心の健康状況等を把握し、自己の健康管理に役立ててもらうとともに、必要に応じて産業医や臨床心理士の面談につなげるなど、有効に活用しております。今後につきましても、職員の心の健康の保持増進に努めてまいります。
◯7番 高田 浩議員 答弁ありがとうございます。今回の質問は、出生届や福祉など、市民が職員と直接接する内容を含んでいます。そこで、総務部長に、地方公務員のメンタリティについてお尋ねいたします。
大変申し上げにくいのですが、地方公務員には顧客目線が足りないなと感じることが、ごくたまにですけれども、あります。縦割りの組織に目が向くばかりではなく、相手の立場、市民の立場を常に意識する。あるいは、メモをとったらただ上司に渡すだけではなくて、必要に応じてその上司に理解をしてもらうコミュニケーションが必要であり、基本的な素養であります。そうしたメンタリティが一般的に身についているものか、お尋ねいたします。
◯石井 勝総務部長 厚木市人材育成基本方針におきましては、職員像の理念として、住民や地域への貢献を最優先に考え、意欲と情熱を持って職務に取り組む職員を掲げておりまして、市民ニーズに適応したサービスの向上を目指しております。しかしながら、このような組織を実現していくためには、全職員の理解と職場のコミュニケーション、人間関係が最も重要な要素でございます。今後におきましても、御指摘のような事案が発生することがないよう、ここにいる部長職を初め全職員が一丸となって、市民目線、お客様目線で、おもてなし市役所の実現に向けて取り組むよう、再度徹底してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
◯7番 高田 浩議員 出生届についてですが、提案を実現に導いてくださってありがとうございます。私が提案した平成25年9月の時点では、少なくとも私が調べた限りでは、関東地方でも、あるいは本州でも、出生届をファイルに入れてプレゼントをしている自治体は見当たりませんでした。今現在、神奈川県内ではいかがでしょうか。
◯秋山芳彦市民健康部長 神奈川県内におきましては、私のほうの把握では一市も見当たりません。また、関東一円に目を転じましても、たしか栃木県の1市が実施している。その程度の認識でございます。
(松田則康議員復席)
◯7番 高田 浩議員 どうぞよろしくお願いします。
ごみ集積所からの資源物持ち去りについて質問を移します。
ごみ集積所からの資源物持ち去りについて、昨年度と今年度の状況を数字であらわすことはできますか。
◯矢野正男環境農政部長 昨年度と今年度の市民の皆様からの持ち去りの情報提供でございますが、昨年度89件に対しまして、今年度は11月末現在で76件となっておりまして、今後も同じように情報提供がありますと、昨年度を上回る状況にございます。
また、持ち去りしたものを現場で押さえた件数でございますが、昨年度は2件でありましたが、今年度は既に8件となっております。件数がふえているのは、職員によりますパトロール体制を強化して持ち去りをさせない姿勢を示している成果ということもございますが、市民の皆様からの通報件数がふえている状況を見ますと、傾向としては持ち去りがふえていると言えると考えております。
◯7番 高田 浩議員 1年か1年半ほど前、テレビで、民放だったのですけれども何チャンネルだったか覚えていないのですが、ちょうど厚木市が放映されていまして、ごみの持ち去りのことがちょっとした特集になっていることがありました。
厚木市にとって、空き缶などのアルミや金属は、平成26年度において幾らの収入になりましたか。
◯矢野正男環境農政部長 金属類の売り払い収入としては2種類ございます。1つは不燃ごみとか粗大ごみを処理する過程で出てきた金属類を売り払う。これについては約950万円。もう1つは、市民の皆様に資源として分別して出していただいたアルミ缶とかスチール缶などを売り払った金額が約7130万円となっております。合計いたしますと約8080万円でございます。
◯7番 高田 浩議員 それなりの金額ですね。仮定法過去完了で申し上げた場合、もしそうした持ち去りがなかったら、1億円に達しているかもしれません。
その資源物持ち去りを取り押さえてもすぐに逮捕などには至らないようですが、どのような段階を経てどうなるのでしょうか。
◯矢野正男環境農政部長 厚木市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例に定める罰則の適用に至るまでの手続でございますが、先ほど市長もご説明させていただいておりますけれども、厚木市資源物持ち去り行為防止に係る指導等実施要綱を定めてございます。まず、最初の第1段階といたしましては、現場を押さえて、住所氏名を確認した上で、口頭での指導をいたします。その後、第2段階として、同じ方が再度持ち去りを行った現場を押さえて、文書による警告。第3段階としては、3回目を押さえて、条例に定めます文書による禁止命令を行います。最後、4回目に現場を押さえましたら、先ほどの禁止命令違反として警察に告発し、条例に定める罰金の適用を求めるものでございます。
◯7番 高田 浩議員 外国人ばかりではありませんけれども、担当課からの報告によると、私が車で初めて見てUターンしてビデオに撮ったのが月曜日だったのですけれども、水曜日に厚木市内で同じ人を捕まえたという報告を聞いております。つまり、ビデオに撮るのが余り抑止力にならないような人たちが相手だとも言えるわけであります。
ごみ集積所に数カ国語で、ごみ持ち去りを見たら110番とか罰金20万円などと表示するのはいかがでしょうか。また、その他対策がありましたらお話しいただけますか。
◯矢野正男環境農政部長 ご指摘のとおり、資源物の持ち去りを行っている者の中には外国人もおります。このため外国語による警告は必要と考えております。持ち去りが頻発している集積所などへの掲出を進めてまいりたいと考えております。
そのほかの対策でございますが、持ち去り防止のパトロールを強化いたしまして、持ち去りをさせない、厚木市は本気だという姿勢を示すことが一番の対策であります。常習者に対しましては告発して、罰則の適用を求めるという毅然とした態度で臨んでまいります。
◯7番 高田 浩議員 もし来年度以降、厚木市の収入が少しでも上がりましたら、例えば担当課へのインセンティブ予算をつけることを提案するとか、それこそ期末勤勉手当の対象にもなると思いますので、ぜひ頑張っていただければと思います。
次に、鳥獣被害対策に質問を移ります。
神奈川県から猿についてどのように聞いているかお尋ねいたします。小田原市などの西湘地域個体群、あるいは南秋川地域個体群、私たちのエリアである丹沢地域個体群の猿のDNA検査はいつ行われましたか。
◯矢野正男環境農政部長 神奈川県自然環境保全課の説明によりますと、神奈川県に生息するニホンザルの状況等から、2007年に丹沢大山総合調査学術報告書というのが出ておりますが、この内容から遺伝的状況に大きな変化がないと推測されると伺っております。ですからこの2007年、平成19年の丹沢大山総合調査学術報告書の以前に調査は行われたと考えております。
◯7番 高田 浩議員 西湘地域個体群、南秋川地域個体群、丹沢地域個体群の猿の中で、追い出されてほかの地域個体群にたどり着く事例も想定できるはずであります。それぞれの地域個体群で交流はありますか。
◯矢野正男環境農政部長 ニホンザルは、雄猿が性的に成熟しますと群れを離れてほかの群れに行く習性を持っております。こういうことを含めまして、隣接する地域個体群及び群れの間では、雄の移動によりまして交流があることが確認されていると伺っております。
◯7番 高田 浩議員 厚木市職員が出席する会議に大学の先生がいたら、科学的・学術的根拠として耐えられるか見解を尋ねていただきたいことが1つあります。今の答弁ですが、最新のDNA検査が8年前の平成19年では完全に賞味期限切れであります。いかがでしょうか。
◯矢野正男環境農政部長 次の第4次神奈川県ニホンザル管理計画を策定するに当たりまして、神奈川県鳥獣総合対策協議会サル対策専門部会の学識経験者委員には大学の先生等もいらっしゃいますので、今後ご意見を伺ってまいります。
◯7番 高田 浩議員 これまで、第3次までの神奈川県ニホンザル管理計画で、厚木市が捕獲頭数の希望を伝えると、神奈川県はどのような反応でしたか。
◯矢野正男環境農政部長 改正鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律がことし5月に施行されております。本市といたしましては、現行の計画を早急に見直ししていただきまして、鳶尾群、経ヶ岳群、煤ヶ谷群のニホンザルを全頭捕獲できるよう、神奈川県に対してはさまざまな場において強く要請してございます。
神奈川県におかれましては、計画期間中であり、見直しをするには、動物愛護団体とか関係機関等との調整、県民の意見を反映するパブリック・コメントなどの手続が必要であり、相当の期間を要するため、現計画を見直しする考えはなく、第3次神奈川県ニホンザル管理計画に基づき、長期的な観点から、地域個体群の安定的な存続を図りながら、農作物被害の軽減、生活被害、人身被害の根絶を目指していきたいというご回答でございました。
◯7番 高田 浩議員 西湘地域個体群は、絶滅のおそれがある地域個体群として神奈川県のレッドデータに登録されています。昨年110頭いた猿が絶滅のおそれがある地域個体群と言えるか、私の個人的な見解としてはいささか疑問であります。
一方で、私たちのエリアである丹沢地域個体群は、絶滅のおそれがある地域個体群でもありません。客観的に見て、半減させる加害群の対象として議論のテーブルに乗る群れは幾つもあります。これまでは維持が基本でしたが、これからは加害群の半減であります。
今回の私の質問の意味がおわかりでしょうか。今回私は、科学的あるいは学術的視点で神奈川県内にある3つの猿の地域個体群を見た場合、結果として厚木市の立場は優位になるとの理論展開であります。つまり、加害の数値化だけが交渉材料ではなく、ほかにも論点がありはしませんかという提案であります。
平成29年4月以降の第4次神奈川県ニホンザル管理計画を踏まえ、厚木市はどのような理論構成で神奈川県と交渉しますか。
◯矢野正男環境農政部長 第4次神奈川県ニホンザル管理計画の策定に向けまして、本市の被害状況、あるいは地域の意見、要望等を十分に説明して、鳶尾群、経ヶ岳群、煤ヶ谷群3群の全頭捕獲により群れを消滅させ、農作物被害や生活被害が根絶できる計画となるよう、また、猿も自然の一部として大切ではありますが、市民の安心安全を守るために、粘り強く交渉を進めてまいりたいと考えてございます。
そこでの厚木市の主張といたしましては、まず現行の第3次神奈川県ニホンザル管理計画の管理目標に根拠として引用されている2007年、平成19年の報告書によりますと、遺伝子タイプと生息状況から丹沢地域個体群は独立した個体群であり、遺伝的多様性を保つために貴重である、このため地域個体群を安定的に維持することを管理目標というふうに掲げております。しかしながら、神奈川県のモニタリングでは、丹沢地域個体群には15の群れなどがあり、生息数はおよそ550頭であります。これらのうち厚木市内を行動域とする、先ほどから申しております鳶尾群などの3群を捕獲しても地域個体群の維持は図られると主張してまいりたいと思います。
それから、2点目といたしましては、昨年4月に環境省と農林水産省が示したニホンザル被害対策強化の考え方、先ほど高田議員からもご紹介がありましたけれども、加害群の状況に応じて全頭捕獲や加害群れの個体数削減など捕獲を進め、10年後、平成35年度までに加害群の数を半減させることを目指すとしていることをきちんと神奈川県も実行すべきであること。この2点をもとに交渉して、25キロメートルの獣害防護柵がございますが、この人里側からニホンザルをなくしていきたいと考えております。
◯7番 高田 浩議員 南秋川地域個体群と丹沢地域個体群は完全に地理的に交差しております。その点もぜひ踏まえて交渉していただきたいと思っております。
次に、地域包括ケアシステムの構築について質問をいたします。
介護保険負担割合が、ことし8月から、所得に応じて1割、または2割となりました。利用者への介護保険負担割合証交付について、ある自治体では、7月に行われたケアマネジャー部会で、その交付方法がようやくわかったそうです。出席していた自治体職員にケアマネジャーから質問が出て、その場で自治体職員が職場に電話をして説明ができたそうです。つまり、そこにいたケアマネジャーだけが知ったわけであります。私が調べた限りでは、自治体からケアマネジャーに連絡することはほとんどないようであります。
厚木市の場合、ケアマネジャーに郵便などで連絡することは、1年間にどのくらいありますか。
◯野元優子福祉部長 ケアマネジャーへの郵送での連絡につきましては、介護保険の軽度者福祉用具貸与に係る申請をしたケアマネジャーに対して公印を付した確認通知書を平成26年度実績として約240通通知し、郵送以外にも必要に応じて情報提供に努めておりますが、年間当たりとか1人当たりの件数などについては、大変恐縮ですが算定しておりません。
◯7番 高田 浩議員 1年間に100回ほど電子メールで連絡している近隣自治体があります。一言でケアマネジャーと言っても、ケアマネジャー部会に入っていない人もいるわけです。ケアマネジャー部会に入っていない人にも情報提供できるほか、そこの自治体では、介護情報サービスかながわのホームページよりもきめ細かくをモットーとしているそうです。ケアプラン作成、点検の事例、法改正、イベント、あるいは研修の案内などを伝えているそうです。
これを日々していくことによって、そこの自治体、あるいはもし厚木市で導入した場合、厚木市職員の知識向上にもつながると思います。ケアマネジャーや事業所などを対象とした電子メールの送信は、このような理由でお薦めであります。希望者に登録してもらって、送信のみの方式でよろしいと思います。このプログラムに予算をかける必要はありません。私でよろしければ、10分で設定できるぐらいの簡単なCGIプログラムがあります。いかがでしょうか。
◯野元優子福祉部長 現在、本市におきましては、電子メールの送信プログラムは使用しておりませんが、厚木市が事業所指定をしている地域密着型サービス事業所への情報提供につきましては、現在、メールによる配信を行っております。また、その他の事業者につきましても、メール配信や説明会等により情報共有に努めているところでございます。
今後につきましては、現在のシステムでも電子メールの一斉送信が可能となっておりますので、とりあえずはこちらの活用等により、制度改正など重要な情報等のより迅速な周知、共有に努めてまいりたいと考えております。
◯7番 高田 浩議員 介護保険負担割合について郵便で郵送していないことがわかりました。また、地域密着型サービス事業は福祉事業の一部です。したがいまして、デイサービスや特別養護老人ホームその他には連絡していなかったことになります。ケアマネジャーへの連絡方法を考える必要があると思います。行政として知ってもらいたいことはたくさんあると思いますが、いかがでしょうか。
◯野元優子福祉部長 確かに全事業所にメールでのご説明はしておりませんが、段階を分けまして説明会等は開いております。また、もちろんそこの場所でも欠席の方とか、なかなか情報が届かない方はいらっしゃると思います。今までは、事業所の指定が神奈川県である部分につきましては、法改正については神奈川県から知らされる部分がございましたので、こちらから直接というのは確かに少のうございました。今後は地域包括ケアシステムを構築するに当たって厚木市独自の部分もふえてまいりますので、またその辺の情報提供の仕方についてはよく考えていきたいと思っております。
◯7番 高田 浩議員 ある自治体では、地域包括支援センターを高齢者相談センターと称しております。そして3年ごとに、各高齢者相談センター、つまり厚木市で言えば地域包括支援センターで外部評価を実施して、そこの自治体のホームページで公開しております。内容としては、アピールポイントのほか、特に優れている点、あるいは改善が望まれている点などがあります。評価ができる人材を探し出したそうです。つまり第三者機関による外部評価の導入です。これは参考になるとお話を聞きながら思いました。形式を整えるだけでなくて内容の充実が大切であります。いかがでしょうか。
◯野元優子福祉部長 本市の地域包括支援センターに対する評価につきましては、現在、人員配置及び運営全体、地域包括ケアの推進、介護予防、総合相談、総合相談支援、包括的・継続的ケアマネジメント支援、権利擁護、個人情報の8項目につきまして、まず地域包括支援センター職員による自己評価を実施して、その後、厚木市職員による評価を踏まえ、地域包括支援センター運営協議会委員による評価を毎年実施しておるところでございます。
今後につきましても、地域包括支援センターの運営が適切、公平、かつ中立に行われますよう、評価及び公表の方法についてさらなる検討を進めてまいります。
◯7番 高田 浩議員 保健師はオールマイティな存在であります。地域包括ケアシステムの構築に際し、どのような役割を検討していますか。保健指導のみならず体操を奨励するなど、アイデアは幾らでもあるはずです。いかがでしょうか。
◯野元優子福祉部長 確かに地域包括ケアシステムの構築に向けましては、地域における医療と介護の分野における課題を把握するなど、保健師が担うべき役割は大変重要なものと認識しております。現在、庁内のプロジェクトにも保健師が参加し、具体的な検討を進めているところでございます。
◯7番 高田 浩議員 重点項目であります介護、生活支援、予防、あるいは住まいのうち、生活支援が大変かと思われます。外部とのかかわりがない人に絞り込んで、小さな事業を始めてはいかがかと思います。最初はパイロット事業として地域限定でも構わないと思います。1つの方法として、印刷物を持参して少し話をするといった方法もあり得ます。地域のボランティアグループや退職した公務員、あるいはシルバー人材センターに依頼してもよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。
◯野元優子福祉部長 生活支援の充実に向けた取り組みを進めるに当たりましては、既存の訪問介護と通所介護にかわる担い手として人材の確保をしていくことが大変重要であると認識しております。生活支援のうち、地域ボランティア、退職公務員、シルバー人材センター等は、その人材としては貴重な資源と考えておりますので、活用についてより具体的な検討をしていきたいと考えております。
◯7番 高田 浩議員 ストレスチェック制度について質問を移します。
平成23年度からは全職員を対象にストレスチェック制度を開始したということは、平成21年6月定例会における質問が少しは役に立ちましたでしょうか。その際、労働安全衛生法をもとに細かく申し上げました。一例を申し上げると、6つある保育所のうち2つ、そして小・中学校36校のうち9つは労働者数が50人を超えていました。労働安全衛生法第18条により、労働者が50人以上の事業所にはそれぞれ衛生委員会を単独で設けることが義務規定となっていたことなどを申し上げました。
それはさておき、平成20年度中、1カ月に時間外勤務が100時間を超えていた職員の延べ人数は110人であり、申し出を行った職員はゼロであったと、当時質疑をしたときの答弁でありました。1カ月の時間外勤務が100時間は過労死の認定基準を超えております。平成26年度と平成27年度において、1カ月に時間外勤務が100時間を超えていた職員の延べ人数と、申し出を行った人数は、それぞれ何人でしょうか。
◯石井 勝総務部長 高田議員がお尋ねの1カ月に時間外勤務が100時間を超えた職員の延べ人数と、そのうち産業医の面談を申し出た職員の人数でございますが、平成26年度につきましては、対象となる職員は76人であり、そのうち面談を申し出た職員は28人でありました。平成27年度につきましては、12月1日現在でありますが、対象職員は35人で、面談を申し出た職員は20人となっております。
総務部といたしましては、ワークライフバランスの観点や、職員の健康を守るためにも、長時間労働の改善は大きな課題であると認識しております。今後におきましても、長時間労働の要因等を分析し、ノー残業デーの徹底、業務改善、人員配置等を考慮しながら、少しでも職員が生き生きと、そしてやりがいを持って働ける職場環境の整備に今後も努めてまいりたいと考えております。
◯7番 高田 浩議員 1カ月に時間外勤務が100時間を超えていた職員がまだいる一方で、ただ平成20年度と比べると数字は減って、しかも申し出を行った人が、当時はゼロだったのですけれども今はいるということで、少しずつ労働安全衛生法の認識が広まっていることを感じました。ストレスチェック制度の充実を図っていただければと思っております。これで質問を終わります。