2017年2月厚木市議会一般質問

 2017年3月1日、次の質問を行いました。

厚木市環境基本条例を全面的に改正する考えは

高田  浩 
 抽象的で政策条例ではないため、全面的な改正の考えは。
答 市長 制定後約30年が経過し、新たな課題が顕在化していることから、見直しの必要性を認識している。本市の良好な環境を保全・再生し、将来にわたって豊かな環境の恵みを享受していくため、条例改正に取り組んでいく。
災害時の行動指針
 防災対策は、現状の発想からの脱皮と時系列で準備し、総合的に防災行政をデザインすることが望ましい。条例制定する考えは。
 霜島副市長 いつ、誰が、何をするかという時系列の考えは、行政と市民の共通の認識であると思う。市民協働の精神から災害に向けての共通認識、地域防災計画の理解を得て進めていく。
現状、課題をしっかり踏まえて研究し、必要であれば条例の制定も考えなければいけないと思う。
学校給食の残さ処理
 取り組みは。
 教育総務部長 生ごみの処理方法は焼却処理、資源化、微生物で土に戻すなど様々な方法がある。(仮称)厚木市学校給食センターの生ごみ処理は、現在策定を進めている整備計画の中に最良な方法を位置づけていく。

---以下は、全文です---

◯7番 高田 浩議員 (登壇)皆さん、おはようございます。内閣府は、ことし1月、避難勧告等に関するガイドラインを改定しました。その中で、市町村は、情報を首長が確実に掌握できるような体制をとあります。厚木市は、ことし4月より市長室を新設し、危機管理課を市長直轄とします。これは好ましい組織編成であります。地域防災計画は災害対策基本法に基づいていますが、首長に頼る面が大きいと言えます。私は、防災が市長直轄となることを契機に、厚木市における防災体制が進化することを望んでおります。
 災害対策基本法に基づいて、厚木市には地域防災計画があります。私は今回、それだけで十分であるか、機能するかを質問いたします。地域防災計画に何を記述するのかではなく、どのような計画にするのかが課題であります。
 災害対策基本法では、ハードによる予防対策が法のカバーする範囲から除外されています。つまり、河川改修や都市計画などのハード整備による災害の軽減は含まれておりません。それを補うように、静岡県は2001年、アクションプログラムを策定しました。その後、都道府県単位で続々と策定されています。また、厚木市のような市町村、基礎自治体でも、アクションプログラムの策定事例がふえております。また、タイムラインという言葉を聞いたことはありますでしょうか。国土交通省は、いつ、誰が、何をするかをあらかじめ時系列で準備しておく政策を進めています。このタイムラインを既に取り入れている基礎自治体もあります。
 地盤工学会関東支部は、自然災害に対するリスク指標2015を発表しました。ソフトとハードを組み合せた総体的なリスク評価です。それによると、神奈川県のリスクは、47都道府県中9位です。東京都は5位です。厚木市の今後の防災計画についてお聞かせください。
 次に、1986年制定の厚木市環境基本条例ですが、私は、昨年12月の一般質問で、1993年を境に世界中が自然保護から生物多様性へとシフトしたことを紹介しました。国連で生物多様性条約が発効したことがその要因であります。現在の厚木市環境基本条例は、一言で言うと古いです。抽象的であり、政策条例ではありません。環境教育や調査、自然との調和などは条例のどこに当てはまるのかとのそれぞれの質問に、第8条第7号のその他に相当するとの答弁が連発されました。それが印象に残っております。厚木市環境基本条例は全面的に改正することが望ましいです。見解をお尋ねいたします。
 また、厚木市地域防災計画や厚木市環境基本条例を鑑みつつ、条例と規則、要綱、計画をつくる上での厚木市の姿勢についてもお尋ねいたします。
 また、私が過去に行った質問への検討と各部署におけるここ数年の実績についてもお尋ねいたします。明快な答弁を期待しております。

◯越智一久議長 市長。

◯小林常良市長 (登壇)ただいま高田浩議員から、条例について、災害対策条例がない現状について、今後の方針を問うとのお尋ねでございますが、本市では、災害対策基本法で義務づけられております防災会議、災害対策本部の設置条例を制定するとともに、情報の伝達、警報の発令、救助、全市を挙げての防災訓練などを盛り込んだ地域防災計画を策定しております。今後におきましても、災害に強い安心で安全なまちづくりを市民の皆様との協働により推進してまいります。
 次に、1986年制定の厚木市環境基本条例について、全面的に改正する考えはとのお尋ねでございますが、本市は、恵まれた自然環境と住みよい郷土を守るため、厚木市環境基本条例に基づき、さまざまな施策を展開してまいりました。しかしながら、制定後、約30年が経過し、近年、地球温暖化の影響や生物多様性の喪失など、新たな課題が顕在化していることから、本条例の見直しの必要性を認識しているところでございます。こうしたことから、本市の良好な環境を保全・再生し、将来にわたって豊かな環境の恵みを享受していくため、条例の改正に取り組んでまいります。
 次に、条例と規則、要綱、計画について、制定・策定についての姿勢を問うとのお尋ねでございますが、条例の制定につきましては、日本国憲法第94条及び地方自治法第14条に基づく地方公共団体の条例制定権を適正に運用することにより、市政の推進に必要な条例案を議会に提出させていただき、制定してきたところでございます。特に、法令等に基づくものだけでなく、自治基本条例を初め、本市が抱える課題等の解決や政策の推進を図るため、本市独自の条例の制定にも力を注いでまいりました。規則や要綱につきましても同様でございます。また、計画の策定に当たりましては、総合計画や他の計画との整合に留意するとともに、明確な指標の設定により、着実な進行管理に努めております。
 次に、行政運営について、過去の一般質問について、進展はあるかとのお尋ねでございますが、一般質問における議員の皆様からのご提案、ご要望につきましては、内容等を精査した後、協議、検討を進め、処理しているところでございます。これらのうち、表明・検討約束事項につきましては、進捗状況を四半期ごとに市議会全員協議会においてご報告させていただくとともに、年度末に広報あつぎ等を通じて公表させていただいております。
 次に、過去数年について、実績はどうかとのお尋ねでございますが、あつぎ元気プランの将来都市像「元気あふれる創造性豊かな協働・交流都市 あつぎ」の実現に向け、職員一丸となって取り組んでいるところでございます。特に平成29年度におきましては、新たな産業用地の創出に向けた森の里東土地区画整理事業の先行整備エリアを初め、厚木市立病院や保健福祉センター、厚木南公民館が完成するなど、将来への備えとして、市民の皆様とともに検討を進めてまいりました事業がまさに花開きます。また、地方創生や地域包括ケア社会の実現に向けた取り組みを初め、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えた事前キャンプ誘致などにも積極的に取り組んでまいりました。今後も、全国の自治体をリードしていく強い決意を持って、市民の皆様が誇りと愛着を持って安心安全に暮らすことができる元気なあつぎの実現に向け、進取果敢に取り組んでまいります。

◯7番 高田 浩議員 答弁ありがとうございます。厚木市環境基本条例を改正する意向を示してくださって、ありがとうございます。政策条例にするアイデアは、私は既に持っておりますが、具体的には9月定例会議などで質疑をいたします。
 条例についてですが、最初に、条例の効果について、厚木市企業等の立地促進等に関する条例を担当する産業振興部長にお尋ねいたします。制定後、実際、どうだったと思っていますか。また、今後についてはいかがでしょうか。

◯栗原幹夫産業振興部長 厚木市企業等の立地促進等に関する条例の件でお尋ねでございます。今定例会議の2日目でも、いろいろな条例の運用等につきましてはご報告させていただいているところでございますけれども、企業誘致・経済活性化は小林市長のメーンテーマの1つでもございます。重要な政策の1つとして担当させていただいているところでございます。平成16年にさかのぼりますが、この前の条例、厚木市企業等の誘致に関する条例を平成17年1月1日から施行してございますけれども、これを議会へ提案させていただいて、制定できたことから加速しているということだと思います。
 当時は私、企画課の係長として、産業振興を担当している部署と連携をとりながら事務を担当した記憶がございますけれども、青山学院大学も撤退してしまいまして、どうするのだろうというのがあったわけですが、この条例を制定したことによりまして、日産自動車の先進技術開発センター、NATCが青山学院大学跡地に整備されたのを皮切りに、ソニーや日立、アンリツなども現在では条例を適用していただいています。
 この間もご答弁したとおり、12年目を迎えて累計で50社、68件、投下資本は1327億円を超えていますけれども、この条例に取り組む目的は、端的には税収増というのがあります。それから雇用機会の増、企業間の取引の増加、それによって経済全体を活性化していくのが大きな目的だと思います。あと従業者の増。これは個人市民税の増などにも反映できるでしょうし、市内に従業者がふえるということで、定住促進につながるチャンスがあるのかなということがございます。
 あと、交通の話も先ほど出ていましたけれども、やはり企業の誘導を図れば、物流の面でも、通勤者の通勤の面でもそういうことは必要ですし、道路整備、あるいは公共交通機関の改善に取り組んでいくということで、これがひいては市民の皆様の生活利便性の向上にもつながるということで、厚木市企業等の立地促進等に関する条例はこういう大きな効果をもたらしているのではないかと。
 それから、ソニーや日産は50年、60年と定着していただいている企業です。こういう企業を産業用地に誘導していく。これからもしばらくは、これを続けていくべきなのだろうと考えています。

◯7番 高田 浩議員 震度6の地震や土砂災害が発生した場合、住民やマスコミから問い合わせが殺到することは容易に想像できます。市民から、防災行政無線がよく聞こえなかった、何を放送したのかといった電話がたくさん来ることも想定できます。この場合、どこの課が電話を受けますか。

◯古澤裕二危機管理部長 まず一時的には危機管理課のほうで受けることとなりますが、その体制整備の中では、最終的に政策部のほうでそういう問い合わせを受けていただくことになっております。

◯7番 高田 浩議員 危機管理課と政策部が受け持つというのは余り好ましくない。ほかの方法があると思います。まず、危機管理課が電話をとると、防災計画が機能しないですね。そして全体を回す政策部が受け答えるとしたら、ますます機能しないですね。ですから、私は最初の質問で、厚木市地域防災計画が最初から機能しないのではないかという大きな懸念を持ちました。ほかの市ですけれども、全く防災とは遠い、例えば財務が受けるとか、そういう事例もあります。ですから厚木市でも、財務部が受けるとか、監査事務局が受けるとか、そういう方法をとることが望ましいと思います。
 厚木市では、厚木中学校や三田小学校など、14カ所の医療救護所を指定しています。もし発災した場合、医療器具はどうしますか。

◯古澤裕二危機管理部長 先ほどの質問に対して一時的にというのは、まず市民の皆様は危機管理課に電話をするということでございまして、先ほど政策部がとお話をさせていただきましたが、これは職員の配備計画の中で全て決めております。先ほど財務という話が出ましたが、財務につきましては罹災証明の関係とかも後々出てきます。それぞれの役割分担はしっかり明記していると考えているところでございます。
 薬品の関係でございますが、今おっしゃったとおり、厚木市地域防災計画の中でも医療救護という関係の中で対策を講じておりまして、医療救護所もございます。医療機器等の関係につきましては、厚木医師会としっかり調整しているところでございます。

◯7番 高田 浩議員 厚木市は土砂災害のハザードマップを公表しております。ある自治会の話ですけれども、月1回の班長会議がその話題で持ち切りになったと、私は直接聞いております。土砂災害が発生した際、どのような体制をとりますか。

◯古澤裕二危機管理部長 土砂災害が発生した場合ということでございますが、厚木市では、気象庁からの情報、あるいは民間の気象会社からの情報などを十分に取り入れまして、早目、早目の対応をさせていただいております。また、神奈川県も、あらかじめ気象の注意報、警報、次に土砂災害警戒情報とかが発生したら速やかに避難勧告等を出すことにしております。土砂災害が発生したらということですが、厚木市としましては、まず発生する前に市民の皆様には的確に避難をしていただく、そのような対策をとっていきたいと考えております。

◯7番 高田 浩議員 震災対策について、厚木市の強みと弱みはそれぞれ何だと考えていますか。

◯古澤裕二危機管理部長 今質問されて、すぐぱっといろいろなことはなかなか言えないかもしれませんが、強みというのは、私どもはいつも職員と話しているのですが、西から来る低気圧等については、富士山、箱根、大山、丹沢でブロックされて、意外と台風が弱まるといつも感じております。ただし、南から来る低気圧等については、南から北上してくる台風が直接当たりますので、非常に怖いと考えております。また、津波につきましては地形的に厚木市まで到達しないということもございますので、ある意味、強みの部分もあるのかなと。いずれにしましても、ここ数年を見ましても、死者が出るような大きな災害は来ておりません。
 過去には、新しい玉川ができる前は氾濫して、昭和16年に8人ぐらいの方が亡くなるような災害がありました。そういう教訓を踏まえて、厚木市では、玉川を真っすぐつくりました。私が小さいころは新川と言っておりまして、私の父もその新川をつくるのに従事したということもあります。厚木市では、そういう過去の災害を教訓として十分踏まえた中で、新しい対策をどんどん行っております。そういうことをある意味、強みと感じているところでございます。

◯7番 高田 浩議員 弱みは何ですか。

◯古澤裕二危機管理部長 先ほど少し触れましたが、南から上がってくる低気圧、台風等は少し弱みかなと考えております。
 あともう1つ、強みでつけ加えさせていただきますが、厚木市には自主防災隊が218隊ございます。これは厚木市全てをカバーしてございます。そういう市民の皆様のご協力をいただき、市民協働、市民連携をとって、しっかり防災・減災対策に取り組んでいる。そうしたことも強みと考えております。

◯7番 高田 浩議員 今おっしゃったことに加えて、厚木市の強みの1つとしては、厚木市に限らず神奈川県全体ですけれども、備蓄が進んでいるということです。あと自主防災隊は、神奈川県全体では低いのですが、厚木市では相当程度カバーしているのが強みであります。
 ただ、弱みもあります。自然災害に対するリスク指標2015、先ほど紹介した発表されている文書ですが、これによりますと、神奈川県の脆弱性として、医師数と病床数の不足、道路が混んでしまう、壊れてしまうことによる道路密度が飛び抜けて目立ちます。厚木市も影響を受けることになりますが、対策はお考えでしょうか。

◯古澤裕二危機管理部長 医師数の不足等につきましては、厚木医師会や厚木市立病院としっかり連携調整を図りながら対策を講じていきたいと思いますし、また、道路の関係につきましても、先ほどいろいろ答弁がありましたが、しっかり関係部署と協議しながら進めていきたいと考えております。

◯7番 高田 浩議員 登壇でも触れたタイムラインを策定してはいかがでしょうか。内閣府のガイドラインでも、全庁挙げて災害時の業務を役割分担する体制づくりを促しています。厚木市地域防災計画には、備蓄倉庫や物資供給拠点などは書かれていますが、いつ、誰が、何をするか、あらかじめ時系列で準備しておくことをお勧めいたします。いかがでしょう。

◯古澤裕二危機管理部長 今お話がございましたタイムラインにつきましては、実は厚木市では、台風の接近・上陸に伴う洪水等を対象とした避難勧告の発令に着目したタイムラインを平成28年5月に策定し、神奈川県に提出してございます。神奈川県に確認したところ、神奈川県内の市町村が全部そろったところで公表していくということですので、まだ確かな情報は把握しておりませんが、来年度早々にもこうしたタイムラインが発表されるのではないかということでございます。繰り返しになりますが、厚木市では既に平成28年5月に策定し、神奈川県に報告しているところでございます。

◯7番 高田 浩議員 災害は洪水だけですか。

◯古澤裕二危機管理部長 今のは台風の接近に伴う洪水ということでお話しさせていただきましたが、地震につきましてはいつ起きるかわからないということでございます。市民の皆様には、例えば地震が起きたらこういう行動をしてください、1分後、2分後はこういう行動をしてくださいと、防災マップなどに記載して、周知啓発をさせていただいているところでございます。

◯7番 高田 浩議員 今の答弁でわかりましたけれども、タイムラインは、ほんの一部は考えているようですが、全体はできていないわけですね。私は、いつ、誰が、何をするかをさまざまな災害に対して備えておくことを申し上げています。これをつくっていただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか。

◯古澤裕二危機管理部長 先ほど台風の接近・上陸に伴うタイムラインというお話をしましたが、河川の浸水関係等も、避難情報を出す判断基準の水位、あるいは避難勧告を出す判断基準の水位もできておりますし、厚木市地域防災計画、あるいは職員の配備計画等々に細かいことはある程度記載しているのかなと感じているところでございます。

◯7番 高田 浩議員 職員の安否確認についての行動計画はどのようになっていますか。

◯古澤裕二危機管理部長 職員の安否確認につきましては、それぞれ係員が、職員が上司に報告する形をとっておりますし、今細かいデータはございませんが、事前にいろいろな配備計画の中で、おおむね1時間に何人来られると。ただ、その安否確認については、あくまでも上司の報告等に限るのかなと思っております。

◯7番 高田 浩議員 安否確認の方法についてももう少し煮詰めていただければと思います。
 地域防災計画だけでは十分ではないとの認識が全国的に広がりを見せて久しいことは登壇で申し上げたとおりであります。そのため、地域防災計画にアクションプログラムをあわせ持つ都道府県があり、意識の高い基礎自治体の間でも広がりを見せております。見解をお尋ねいたします。

◯古澤裕二危機管理部長 例えば愛知県豊田市の災害対策推進計画、アクションプランにつきましては、防災に特化した総合計画なのかなと思っております。目次等をさらっと見ただけですので、今後、そういうことにつきましては、私自身勉強していきたいと考えております。

◯7番 高田 浩議員 総務部長にお尋ねいたします。議会は、条例、規則、要綱、計画のうち条例だけを審査します。文書法制課は、条例、規則、要綱、計画の全てに目を通しますか。

◯青木達之総務部長 条例、規則、要綱については目を通させていただいております。計画については目を通していない状況でございます。

◯7番 高田 浩議員 霜島副市長にお尋ねします。横浜市には震災対策条例があります。海老名市にもあります。一般に、人口規模が大きい自治体は教科書的である一方、そうではない市は、条例より弱い要綱、計画などで済ませがちです。今の厚木市は、防災について、要綱行政、ガイドライン行政、あるいはそれ以下の計画行政だと言えませんか。
 もちろん何でもかんでも条例にとは申しません。しかしながら、いつ首都直下型地震が起きても不思議ではありません。首都圏にある厚木市は、少なくとも防災対策に限って言えば、現状の発想から脱皮することが望ましいです。具体的には、いつ、誰が、何をするかをあらかじめ時系列で準備すること、都市計画などと総合的に防災行政をデザインすることです。そして、計画にとどまらず条例をつくること。いかがでしょうか。

◯霜島宏美副市長 今、高田議員からご提案ということで、先ほどからのお話で、いつ、誰が、何をするか、私たち行政と市民、共通の認識を持たせていただいたと思っています。厚木市におきましては、今、地域防災計画がありまして、地域の方々が自主防災隊の中で、災害が起きたらどうしようかという活動もされています。まだまだ行政の考え──市長がいつも地震は来るよと申し上げていますけれども、我々行政側の心配事、それから高田議員を含めてもっとこういうふうにすべきだという部分、今厚木市にお住まいの方、働きに来られている方、私がこの場で言うのはおかしいのですが、若干お気持ち、考えにあるのかなと思っています。
 私どもは市民協働、市民参加を目指しております。25万5000人の皆さんが、災害に向けて共通認識、災害のときにどうやって自助と共助、ご自身が地域でやるか、そういうところの認識をしっかりお持ちいただいて、我々の地域防災計画の中身をしっかりお知らせするのと同時に、こういうときには皆さんで一緒にしましょうという、隣近所も含めて市民協働の精神で思いやりを持って、いつ、誰が、何をするか、高田議員がおっしゃったとおり、その部分をしっかり市民の方々にご理解いただきながら、お示しさせていただきながら、進めていくのがと思っています。
 今、ガイドラインの話も出ました。条例でしっかり決めていく方法もあるでしょうし、規則、要綱で決めていく方法もあると思います。それは今の現状、課題をしっかり踏まえまして、我々は、それに向けて研究もしていきたいし、必要であれば条例も制定することを考えなければいけないと思っています。

◯7番 高田 浩議員 次の質問に移ります。私は、2016年2月の一般質問において、巨大な生ごみ処理装置について質問をいたしました。学校給食の食べ残しについて取り組んでいることはありますか。

◯加藤明夫教育総務部長 学校給食の食べ残しなどの生ごみの処理につきましては、各学校で食べ残しがないように献立の工夫とか、あるいはクラスでの取り組みなどを行うとともに、農園のある一部の小学校におきましては、家庭用の生ごみ処理器を導入いたしまして、肥料として活用しているところでございます。
 生ごみの処理方法につきましては、回収して焼却処理する方法、資源化する方法、微生物で土に戻す方法、これは消滅型と言いますけれども、このようなさまざまな方法がございます。市内の企業の中には消滅型を取り入れて処理しているところもあるとお聞きしておりまして、また先日も確認しているところでございます。今後新たに整備する(仮称)厚木市学校給食センターで発生する生ごみの処理につきましては、こうした事例を参考にいたしまして、現在策定を進めております整備計画の中に最良な方法で位置づけさせていただきたいと思っております。

◯7番 高田 浩議員 選挙管理委員会事務局長にお尋ねします。ここ数年における実績がありましたらお話しください。

◯加藤 毅選挙管理委員会事務局長 平成25年度から選挙管理委員会事務局長を任されておりまして、常に新しい取り組みを行おうという思いで4年間やらせていただいております。これといった実績はございませんけれども、昨年の参議院議員選挙におきましては、神奈川工科大学で期日前投票所を設置させていただきました。また、昨年2月からですが、選挙権年齢が18歳に下がるということで、高校で出前講座を行わせていただいておりまして、延べ7回実施したところでございます。今月もあと2回予定しております。この辺の取り組みが評価されまして、昨年12月には厚木市選挙管理委員会が神奈川県選挙管理委員会から表彰されるということもございました。これも職員が努力してくれたということで、本当に心から感謝している次第でございます。

◯7番 高田 浩議員 会計管理者として実績と成果がありましたらお話しください。

◯平野亮二会計管理者 最後の議会で発言の機会を与えていただき、まことにありがとうございます。
 会計事務につきましては、地道な日々の仕事ではありますけれども、年間約140万件に上り入金されるさまざまな科目、それから現金や電子などさまざまな形態の公金を正確に整理するとともに、歳計現金の不足が生じないよう収支管理を行いまして、また、余剰資金があれば大口定期預金等で運用を行い、利子収入の確保に努めているところでございます。
 また、年間約7万件に上ります支出命令につきましては、一つ一つ慎重に審査をいたしまして正確に処理を行うことで、公金への信頼を損なうことなく、公金支出の最後のとりでとして、しっかりと適正な支払いができているものと認識しております。
 また、昨年7月には、地方自治法及び財務規則に基づきまして決算を調製し、市長に説明させていただきました。
 これらの実績が成果であると考えられますけれども、もう一点成果として考えられますのは、会計管理者は公金につきまして確実かつ有利な方法で保管をすることが規定されております。通常、普通預金や、余裕が見込まれる場合には、積極的に大口定期での運用に努めております。しかし、昨年2月から、日本銀行が、新たな金融緩和策の一環としましてマイナス金利の導入を実施しております。これらの影響によりまして、大口定期の利子収入がほとんど見込めない状況でありました。このような状況を考えまして、昨年8月から、歳計現金の運用としまして、新たに安全かつ有利な方法で国債などの債券運用を開始いたしました。これによりまして、平成28年度は、預金利子と債券の売却益も含めまして、わずかではございますけれども、約140万円以上の運用収入等があると見込んでおります。これも成果の1つであると考えております。

◯7番 高田 浩議員 まちづくり推進担当部長は、土地所有者などの権利者と調整を行い、新しいまちをつくることを目指してきていると思いますが、携わった経験や感想などをお聞かせください。

◯田中轄夫まちづくり推進担当部長 平成20年に、しばらく事業を行っていなかった土地区画整理の部署が復活し、担当課長の私を含め、3人でスタートいたしました。私は土木技術者として、都市計画、道路、農林、下水道、河川などの経験はありましたが、まちづくりは初めてであり、3人で手探りの状態から権利者のもとへ飛び込みました。
 まず、厚木市の西部地域ですが、いきなり猛禽類生息情報により、自然保護団体の方が血相を変え、事業などできない旨、告げられ、また、この関係では、当てにしていた国の交付金の基幹事業である都市計画道路が消え、調査費がなくなり、さらに、ほかに例のない9割減歩を権利者の皆様に提示し、事業成立性も危ぶまれました。
 また、厚木市の北部地域では、バブル時に計画を立て、バブルがはじけた影響をもろに受けた他地区の区画整理の事例によりまして反対され、別途に開発業者の暗躍や恫喝により庁内関係部署に背を向けられ、権利者や業者から首にしろとの話もありました。さらに怪文書を流されるなど、日ごろ冷静沈着である部下の神奈川県からの交流職員には、課長、こういうのを四面楚歌というのですねと言われ、なるほどとも。
 このころは、上に立つ者として顔には出せませんが、毎日がつらく、技術者としての自信が砕けた時期でした。結果が見えない中での予算要求、組織的に人員要求しても、無駄飯を食うな、成果を出せと机をたたかれた激励も。そうした中でも、関係する皆様の努力のおかげで、一部地区において事業を立ち上げていただいた喜びがありました。
 まだこれからが大変である地区を残す無念など、複雑な思いもありますが、出会えた大勢の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

◯7番 高田 浩議員 国県道調整担当部長として何を心がけてきましたか。

◯加藤典孝国県道調整担当部長 厚木市は古くから、矢倉沢往還、大山道などの街道が通り、交通の要衝として栄えてきました。現在も、東名高速道路、圏央道、小田原厚木道路、国道129号、国道246号など、多くの高速道路や幹線道路が交わっております。また、新東名高速道路や厚木秦野道路など、事業中や事業予定されている道路もあります。市民生活を主に考えますと、これらの道路が供用開始されますと、交通状況が変化し、移動時間の短縮や混雑緩和などの効果があらわれるとともに、通過車両が幹線道路に転換されることにより、これまで抜け道として利用されていた生活道路の交通量も減少し、生活道路本来の機能が回復し、交通事故の減少など、安全性が向上することが予想されます。一方、道路整備することによりまして、地域経済の活性化や災害対策の充実などが図られることは言うまでもありません。
 これらのことを考えますと、道路はつながって初めて本来の効果が生じるため、未開通区間を解消し、道路ネットワークの機能強化が必要であると考えております。市民ファーストの立場により、市民目線で判断し、市民の皆様と事業者との間に立ち、事業者と調整、連携、協力してスムーズに事業が進められるようにすることが重要な使命であると思い、事業推進を図ってまいりました。

◯7番 高田 浩議員 まちづくり計画部許認可担当として実績はいかがでしょうか。

◯小泉 昇許認可担当部長 主な主管業務であります許認可担当業務の実績につきましては、ここ数年、建築にかかわる件数については横ばいの状況となっております。開発・建築行為は、社会経済情勢の影響によるところが多く、また、民間事業でございますので、詳しい説明は難しいものと思います。
 実績とは少し離れますが、許認可業務を行っていく中で、私の対応、心構えについて、少しお話をさせていただきたいと思います。許認可に当たりましては、法律に基づいて公平公正にということは当たり前でございますが、大事なことは、厚木市の将来、10年先、20年先の姿を共有すること、事業者、市民の方に丁寧に説明し、ご理解を得て、これを共有することが行政としての重要な仕事と考えております。

◯7番 高田 浩議員 まちづくり計画部長として、厚木市のまちづくりを進める上で最も重要なポイントは何だとお考えでしょうか。

◯森下俊春まちづくり計画部長 都市計画的なまちづくりを進めるに当たりまして最も重要なポイントは、目先の成果を求めないということにあると思います。我々の世代が種をまき、育てるとしても、その果実を収穫するのは次の世代、あるいはその次の世代という心構えの中で仕事を進めるべきだと考えております。

◯7番 高田 浩議員 道路部長として、道路事業についてどのように感じていますか。

◯相澤正利道路部長 現在、道路整備事業といたしまして、街路整備、生活道路整備、交差点改良と事業の多くを推進しております。進捗につきましてはご心配をおかけしているところでもありますが、部職員それぞれ課題が多くありますが、着実に事業は進んでいると感じております。
 また、道路の維持管理につきましては、市民の皆様のニーズが多種多様化する中、相反するご意見、ご要望もある中で、日々の安心安全を、また道路の快適な利用をするように努めているところでございます。災害、台風等があったときに、それに一生懸命対応する職員の姿を見まして、職員としては当たり前のことだと思いますが、道路部長として心強く、また頭の下がる思いでありました。文字どおり、現在、道路事業は道半ばという状況の中でその場を去るわけで、申しわけない気持ちもありますが、今後また違った立場で何かできればと考えております。ありがとうございました。

◯7番 高田 浩議員 オリンピック・パラリンピック担当部長に就任し、さまざまな事業に取り組むまでになっています。これまでの感想をお聞かせいただけますか。

◯相原 保オリンピック・パラリンピック担当部長 平成26年4月にオリンピック・パラリンピック担当部長を拝命いたしまして、その年の10月に基本方針を策定いたしました。海外選手団の事前キャンプとかスポーツ・文化の振興、5つの柱を据えて事業の取り組みをスタートいたしました。しかしながら、当時は五里霧中ということで、進むべき方向もはっきりしない中で進んだわけでございますけれども、あちらこちらにつまずきながら、多くの方々のご支援、ご指導をいただきながら歩みを進めてまいりました。昨年1月にホストタウンの登録、また3月にはニュージーランド大使館訪問、そのニュージーランドラグビー協会と直接交渉を敢行いたしまして、この1年間はホストタウン交流事業につきまして積極的に取り組んでまいりました。そして本年3月及び4月に、2020年東京大会の本番キャンプを見据えたニュージーランド女子7人制ラグビーチームのトレーニングキャンプを実施することになりまして、想定を超えた展開ということで大変うれしく思うと同時に、協力いただきました皆様方に深く感謝を申し上げたいと思います。
 最後に、私個人としては、ある種、達成感めいたものはありますけれども、2020年の事前キャンプの確実な実施、そしてその後のレガシーの創出のために、しっかりと継続性を持った取り組みとしたいと思っておりますので、引き続き議会の皆様のご支援、ご協力をお願いしたいと思います。ありがとうございます。

◯7番 高田 浩議員 最後に政策部長にお尋ねします。総合計画を管理進行する立場として努力が必要と感じる点はありますか。

◯葉山神一政策部長 時間がありませんので端的に。政策部は、各セクションが連携して事業を進められるよう相互調整役を担い、時には恨まれ役になろうとも事業を推進するよう努力するところだと。そして事業が成ったときには各事業部の働きをたたえるところだと。これはある同僚部長から言われました。言い得て妙だなと思っておりますので、こういう姿勢で今まで進行管理に取り組んできたものでございます。

◯霜島宏美副市長 先ほど高田議員のご質問の中で、私、人口を25万5000人とご答弁しました。将来ですから訂正させてもらって、現人口は約22万5000人でございます。済みません、訂正させていただきます。よろしくお願いします。