2017年12月厚木市議会一般質問
2017年12月6日、次の質問を行いました。
(1)厚木市環境基本条例改正について
ア 厚木市では明記できないという条文について
(ア)市長の政治判断を問う。
イ 環境分野の学術的進展の理解について
(ア)市長の見立てを問う。
ウ 厚木市環境審議会の運営について
(ア)環境農政部が市民からの意見を配布せずに黙殺した理由は。
エ 来年2月、議会上程予定について
(ア)拙速である。市長の政治判断を問う。
(2)厚木市民情報提供システム「スマ報」について
ア 機能について
(ア)方針を問う。
(3)あつぎこどもの森公園について
ア 運営について
(ア)方針を問う。
厚木市民情報提供システム「スマ報」の活用方針は
問 私が提案した画像投稿システムの用途は、外来種以外にも、道路補修、災害、落書き、不法投棄などの画像投稿でアイデア次第だが、機能についての方針は。
市長 これまでの画像投稿システム、写マップあつぎの内容と機能をさらに充実したものである。道路の損傷のほか桜の開花情報などを発信でき、まちの課題解決や魅力の情報共有を図る市民協働の仕組みで、今後も周知を図っていく。
厚木市環境基本条例改正の考え方
問 厚木市環境基本条例改正骨子に対するパブリックコメント用の資料で、前文削除の旨の記載がない。厚木市市民参加条例違反である。見解は。
霜島副市長 前文を置かないこと及びその理由を加える修正をした上で、現在実施中のパブリックコメントの期間を延長することとし、早急に対応の準備を進める。
職員の人材育成
問 職員の法律や専門分野の知識向上のため、職員が大学院で客員研究員として政策課題を研究する手法を提案する。例えば15時で仕事を終えて、週1回、出張の形式により大学院で研究をすれば職員研修で育てるよりも効率的ではないか。
総務部長 職員の人材育成という観点では非常に有効な方策であると思う。現時点で行っている話もあるので、出張の扱いなど情報収集していきたい。
以下は、一般質問全文です。
◯7番 高田 浩議員 (登壇)厚木市の行政運営に疑問を感じるきょうこのごろです。マニフェスト大賞を受賞した市長と職員の意識の間に乖離があるのではないかと。
魂を入れた条例にしていきますと9月定例会議で一段と大声で答弁した霜島副市長。歴代の助役や副市長と比較した場合、副市長は市長と職員との間をつなぎ、指示を出す役割を十分にこなしているのかとも。
環境農政部は、環境についてのフィールドワークや実践、知識、法律への理解がどれだけありますでしょうか。環境農政部は、今、条例の中身ではなく、改正の事実だけが欲しいようです。その姿は不条理かつ哀れです。納税者に対して無礼でもあります。
私はことし6月、日本地方政治学会で厚木市環境基本条例改正案について学会発表した際、環境農政部の小島利忠部長は仕事が早いタイプであり、川崎市などが既に運用している環境調整会議が改正案の最も肝心なポイントであると伝えたところ、すぐに理解しましたと、わざわざ一部長の個人名を挙げるという異例な発言をしました。褒めたことがむしろ横暴を招いたのでしょうか。環境は福祉と同様、幅が広いです。3月1日に条例改正をすると答弁、12月にパブリックコメントの実施、そんなに急いだら条例案は自己満足型の空文になりはしませんでしょうか。
私は、ことし7月13日、環境農政部やまちづくり計画部などと会議を行いました。議題は、私が作成した環境基本条例案改正案です。厚木市はその翌日、7月14日、経営会議を実施、小島環境農政部長は、私の改正案を含めた提案を行いました。しかしながら、今もインターネットで公開されている経営会議の記録からは、他部署からの質問に十分に答えられない様子が読み取れます。今思えば、どうもそのころから環境農政部の様子がおかしくなりました。プライドが傷つけられたのでしょうか、他部署への説得が不要で楽な道を選び、耳と目を塞ぐようになったのでしょうか、9月定例会議の一般質問は、すれ違いの質問と答弁になりました。最近では、霜島副市長を交えた会議を私から提案して設けようとしても、環境農政部長は話し合う気がありません。同席した職員の言葉をかりると、けんか腰でした。
11月20日の14時から15時の1時間で会議を設けました。ところが、出席するはずの霜島副市長の姿がありませんでした。どうしたのかと尋ねたところ、小島環境農政部長は答えずに、きょうの会議の目的は何かと逆に質問してきました。条例案のことなら私が答えられるとも述べていました。私としては、5つの候補日を提示した中で選ばれた日時でもありました。霜島副市長が同席しないことを伝えなかったのは、小島環境農政部長の意思であることがその場でわかりました。青木総務部長の顔が凍りついていたことが印象に残りました。
続いて、11月27日10時30分から、霜島副市長と環境農政部長らとの会議を設けました。霜島副市長は30分弱で退席しました。用があったのでしょうから仕方がないかもしれません。小島環境農政部長も11時20分過ぎに退席しました。環境農政部からはほかに誰も来ていませんでしたので、その日に特に話したいとあらかじめ伝えてあった環境教育促進協議会について話ができませんでした。この機会損失の後、いまだに直接話す機会がありません。
環境農政部としては、環境審議会に条例の骨子をかけ、パブリックコメントも実施中と進めているために、ますます聞く耳持たずの状態なのでしょうか。通常、職員が議員にとる態度ではありません。ましてや与党である私がなぜこのような仕打ちを受けるのか理解に苦しみます。環境についての法律は地方自治体がリードし、国が後を追う形が続いています。県央の雄都と言うならば、他市が参考とする条例案をつくってほしいものです。
今さらながら条例づくりのプロセスがよくわかりました。かいま見えた課題は少なくとも4つあります。1つ目は、担当部署の理解水準で条例案が作成されること、2つ目は、環境審議会に法律家がいないこと、3つ目は、市民が審議会へ意見を伝えても、恣意的判断により、委員に渡されないケースがあること、4つ目は、部長主導で、担当部署にとって楽で、当たりさわりのない条例案ができ、それをとめられないケースもあることであります。
次に、厚木市民情報提供システム「スマ報」についても質問します。
これは、2014年6月定例会で私が提案した画像投稿システムであります。私は、もともと外来種以外にも、道路補修、災害、落書き、不法投棄など、用途はアイデア次第として議会で提案しました。それこそ選挙公報にも書いたので、写マップあつぎからの機能拡張はうれしく感じております。このモデルは、とくしま・スマホ生きもの調査隊です。厚木市の取り組みについては、ご指導いただいた徳島大学教授に報告いたしました。
また、あつぎこどもの森公園の今後についても質問いたします。
明快な答弁を期待しております。
◯難波達哉議長 市長。
◯小林常良市長 (登壇)ただいま高田浩議員から、厚木市環境基本条例改正について、厚木市では明記できないという条文について、市長の政治判断を問うとのお尋ねでございますが、環境基本条例の改正につきましては、現在の環境問題に対する施策を明確化するとともに、厚木市、事業者、市民の皆様と連携協働した取り組みやその支援等について明文化してまいります。改正に当たりましては、意見交換会でのご意見や附属機関である環境審議会の諮問、答申などを踏まえ、将来にわたり、良好な環境の保全と創造を図ることができる内容にしてまいります。
次に、環境分野の学術的進展の理解について、市長の見立てを問うとのお尋ねでございますが、条例改正に当たりましては、現在の環境問題に適切に対応し、環境の専門性を有する立場からご意見をいただく必要があります。このため、学識経験者として市内4大学の教授に参画していただいている環境審議会へ諮問を行い、学術的な識見からご意見をいただいております。なお、内容につきましては、学術的な視点を含め、市民の皆様、事業者や環境保全団体などにご意見をお伺いし、改正することが重要であると考えております。
次に、厚木市環境審議会の運営について、環境農政部が市民からの意見を配布せずに黙殺した理由はとのお尋ねでございますが、環境審議会は、市長の諮問に応じ、環境基本計画や環境施策の重要事項に関することなどを調査審議する機関となっております。市民の皆様からのご意見につきましては、パブリックコメントの実施などご意見を伺う機会を設けておりますので、その中でご意見をいただきたいと考えております。
次に、来年2月、議会上程予定について、拙速である、市長の政治判断を問うとのお尋ねでございますが、条例改正につきましては、庁内での協議を初め、環境審議会への諮問、答申、市民参加による意見交換会を経て事務作業を進めていることから、十分な検討を行っているものと認識しております。こうしたことから、できるだけ速やかに条例を改正してまいります。
次に、厚木市民情報提供システム「スマ報」について、機能について、方針を問うとのお尋ねでございますが、このシステムにつきましては、これまでの外来生物を対象とした画像投稿システム、写マップあつぎの内容と機能をさらに充実したものでございます。道路の損傷や公園遊具のふぐあいなどの項目のほか、桜の開花情報や絶景ポイントといったまちの魅力を発信できる機能もあり、市民の皆様がお持ちのスマートフォン等からいつでも簡単に情報提供していただくことで、まちの課題解決やまちの魅力の情報共有を図る市民協働の仕組みでございます。今後につきましても、多くの皆様にご利用いただくため、厚木市ホームページや広報紙への掲載、操作説明会の開催などにより、積極的に周知を図ってまいります。
次に、あつぎこどもの森公園について、運営について、方針を問うとのお尋ねでございますが、あつぎこどもの森公園は、施設の安全管理を初め、豊かな自然環境や里山文化の保全など、多面的な観点からの維持管理に努めております。また、あつぎこどもの森クラブと協働し、自然観察会や農業体験などの事業を展開することにより、これまで約27万人の皆様にご来園いただいております。今後につきましても、専門知識を有する皆様からご意見をいただきながら、将来的には市民協働の観点から、市民活動団体の皆様が主体的に管理運営を行っていただくことを方針としております。
◯7番 高田 浩議員 市長、答弁ありがとうございます。
まず最初に、こども未来部に質問いたします。環境教育促進協議会の新設についてです。環境教育促進協議会の新設は、世代間交流、少子化対策、晩婚化対策となることも期待ができます。また、予算がかからない子育て支援策ともなります。環境にかかわる市民や行政の活動について情報を集約する場を設けることによって、こういう活動をしていたのか、ならば自分たちもできるとさらに発展させることができます。
国立青少年教育振興機構が、小学生、中学生、高校生を対象として実施した調査結果によると、自然体験やキャンプなどの経験が豊富な青少年ほど自己肯定感が高いとの結果が出ました。また、国土交通省はことし11月、外出する人が、調査開始以来、最低にとの調査結果を出しました。20代の人も外出ががくんと落ちているそうです。これでは晩婚化や出生率の低下にも拍車がかかるでしょう。環境教育促進協議会は、これら日本の構造的課題解消の一助となり得ます。
環境教育促進協議会は、学校教育のみならず、広く住民に自然体験の場を提供する協議会として、主体は市長部局が適切であります。いかがでしょうか。
◯小瀬村寿美子こども未来部長 こども未来部の関係でお答えさせていただきますと、子供たちが健やかに成長するため、また、自己肯定感を高めるという意味では、家庭での経験や学校での教育のほかに、当然ですけれども、自然に触れたり、五感に訴えるような活動、また広い社会と接するような環境でさまざまな体験をする、経験するということで、保護者以外の違う大人たちとの交流を通じて得られるさまざまな経験が重要であると認識しておりまして、各課でさまざまな交流、活動をしてございます。
高田議員がご紹介された自己肯定感というのも最近は定着した言葉であるとは認識しておりますが、これは簡単に言うと、自分は生きているだけでいいのだと、自分は必要とされているのだという前向きな感情で、自分のポジティブな面だけではないところも含めて好きになるということだと聞いております。これは、乳幼児期や学童期における保護者やほかの大人とのかかわりが大変大きく影響すると言われておりまして、異なった価値観の人とかかわること、褒められ、また認められるということが欠かせないと言われております。
そこで、子供施策としては、そういうさまざまな交流事業を行っているわけですが、このような経験が豊かな感受性や命を大事にする心が育まれると思っておりまして行っておりますが、そういう意味では、今、高田議員がおっしゃった環境教育促進協議会に限らず、さまざまな機会を通じてこちらは提供しています。また、もしそういう機会があれば、こちらも出向いていって提供することはできると考えております。そういう意味では、こども未来部は、これに限らず行わせていただいているということを申し上げたいと思います。
◯7番 高田 浩議員 都市整備部にお尋ねします。環境教育促進協議会の新設についてです。あつぎこどもの森公園への来場者数増加などの相乗効果が期待できます。あつぎこどもの森公園では、ボランティアによる運営が行われています。70代が中心です。その原動力は、子供との触れ合いで喜ぶ姿を見ることだと思われます。子供にとっても多様な世代との交流は貴重な資産となります。いかがでしょうか。
◯沼田芳基都市整備部長 あつぎこどもの森公園で実施しております各種のイベントは、専門的な知識を有しますあつぎこどもの森クラブの方々にご協力をいただきながら事業を実施しているところでございます。現在、観察会や農業体験、冒険活動のイベントを開催しているところでございますが、より充実したプログラムを展開することは重要なことであると考えているところでございます。高田議員がおっしゃられました環境教育促進協議会に限らず、多方面からの情報をいただくことによりまして、さらなるあつぎこどもの森公園の活性化につながるものと認識しております。
◯7番 高田 浩議員 小林市長に政治決断をお尋ねいたします。環境教育促進協議会の新設を提案いたします。いかがでしょうか。
◯小島利忠環境農政部長 ただいま高田議員から言われておりますように、環境教育につきましては、やはり自然との共生をもとに、人間性豊かな人づくりにつながるということで、本当に充実させていくことが必要であると考えておりまして、今回の条例改正に当たっても、基本施策として新たに環境教育や環境学習の推進に努めるということを明記していきたいと考えております。
現在、環境教育につきましては、学校におきましても、学習指導要領をもとに地域の実情を踏まえ、各学校の特色を生かした教育課程を編成しまして取り組むとともに、さらに、環境基本計画の中でもエコスクールという取り組み校の普及促進についても位置づけております。また、子供から大人までの部分の環境学習につきましては、環境基本計画におきまして、市民の皆様を対象とした環境講座、施設見学、イベント等を位置づけておりまして、取り組んでいるところでございます。
こうした各取り組みを位置づけ、毎年度の環境基本計画の実施計画の策定や毎年度の事業進捗状況報告の際に、学識経験者を含みます環境審議会で検討、審議をいただいているところでございますので、今回の諮問機関のような環境教育促進協議会の設定については、現在考えていないところでございます。
◯7番 高田 浩議員 環境農政部はこの夏、私への説明の中で、鎌倉市環境基本条例第7条を参考に、滞在者を条文化すると伝えてきました。鎌倉市環境基本条例には、滞在者の責務として、「観光旅行者その他の滞在者は、基本理念にのっとり、環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全についての施策に協力する責務を有する。」とあります。厚木市は、滞在者を条文に入れる方針に変わりはありませんでしょうか。
◯小島利忠環境農政部長 観光等で訪れる一過性の滞在者につきましては、高田議員が前にもおっしゃっていたとおり、ごみの分別や持ち帰り、こういう呼びかけは可能だと思いますけれども、やはり現在の環境問題につきましては、不特定多数の者が原因者となっている状況でありますので、観光や旅行、行楽、イベント等で厚木市へ訪れる方に対しましても厚木市の姿勢を示しまして、本市の良好な環境が保たれるよう条例に盛り込む必要があると考えております。ただし、これについては、市民以上の責務を課せるということではございませんので、条項として入れるのではなくて、市民の定義の中で滞在者を含むという形で考えてございます。
◯7番 高田 浩議員 厚木市に何分以上いた場合、滞在者としますか。
◯小島利忠環境農政部長 何分以上ということではなくて、先ほども申し上げたとおり、観光、旅行、イベント、例えばイベントでも10分で帰られる人もいるし、1時間、2時間といられる方もいられます。要は、厚木市にそういう目的で来られた方も、現在の厚木市自治基本条例の中では、市民の中にはそういう一過性の方は含まれてございませんけれども、今回、市民の中に滞在者も含むという形でご協力をお願いしていくということでございます。
◯7番 高田 浩議員 法律を勉強したことのない答弁ですよね。それがもろに伝わってきます。条例の解釈基準を定立するという基本を怠っていることが明らかになりました。しょせん、そもそもほかの自治体のコピー・アンド・ペースト条文ですから仕方がないですね。
先につくられた条例がベストとは限りません。「滞在者」とせず、「何人も」とすることもできるはずです。暴走族に対する条例のことを思い出してください。人を特定するのではなく、行為を特定する方法もあります。いかがでしょうか。
◯小島利忠環境農政部長 今の滞在者につきましては、他市の条例の中でも市民(滞在者)というような使い方もしておりますので、そういうものも参考に、法制部門と調整しながらこういう形にしていきたいと考えてございます。
それから、環境教育促進協議会につきまして、先ほど高田議員が登壇で11月27日の会議で回答されていないということでしたけれども、しっかりお話しした上でお時間が来たので、退席させていただいたことを申し添えさせていただきます。
◯7番 高田 浩議員 もう少し環境や法律について勉強したらいかがでしょうか。環境法や地方自治法、行政法など、少なくとも3人の大学教員から助言を受けてはいかがでしょうか。
◯小島利忠環境農政部長 この環境基本条例を制定するに当たりましては、市長が登壇でもお話し申し上げましたけれども、環境審議会に諮問させていただいております。この環境審議会には市内4大学の教授の方が入っていられます。そういうところでご意見を伺いながらやってきております。また、環境審議会の中には、大学の教授以外にも神奈川県自然環境保全センターや神奈川県環境科学センターの専門家の方にも参画いただき、ご意見をいただきながら行っておりますので、基本的には十分にご意見を聞いていると認識しているところでございます。
◯7番 高田 浩議員 環境審議会の川島会長ほか、私は何人かとお会いいたしました。概要を審査しただけで、余り内容を理解しているとも言いがたいような状況でした。
9月定例会議で条例から前文を削除する、置かないとの答弁がありました。その考えに変わりはありませんでしょうか。
◯小島利忠環境農政部長 今回の環境基本条例の改正では、条例制定の趣旨、目的を明確に規定していくと考えてございます。したがいまして、改めて前文を置くということは考えてございません。
もう1つ、9月定例会議でもお話しさせていただきましたけれども、やはり本市の最も尊重すべき条例でございます厚木市自治基本条例が制定されまして、本市の条例の解釈基準が厚木市自治基本条例の前文に集約されていると考えてもおります。
◯7番 高田 浩議員 厚木市は12月1日よりパブリックコメントを始めています。その中の厚木市環境基本条例の改正の骨子の解説の中のどこに前文削除や前文は置かないと書かれていますでしょうか。
◯小島利忠環境農政部長 骨子の中には前文を置かないということは書いてございません。今回の場合、条例の多くの部分を改正しますので、条例を廃止して、制定するという形をとりますので、新たなものということで、前文については、先ほど述べたような理由で前文を入れないという判断をしているところでございます。
◯7番 高田 浩議員 その答えを待っていました。環境農政部は厚木市市民参加条例違反です。厚木市市民参加条例第10条には、公表しなければならない事項として、対象行為の案及び当該案に関する資料、その他必要な事項などとあります。
私は、今週月曜日、関東学院大学の副学長の出石先生とお会いいたしました。厚木市自治基本条例をつくった中心人物でありますが、その先生も、パブリックコメントで前文削除と書いていないなら厚木市市民参加条例違反だとおっしゃっていました。つまり、前文削除と実施中のパブリックコメントは相入れません。もう1度環境審議会への審査やパブリックコメントはやり直しです。市長の見解をお尋ねいたします。
◯小島利忠環境農政部長 先ほども申し上げましたように、今回の場合は条例改正という……。
◯7番 高田 浩議員 議長、休憩してください。
◯難波達哉議長 環境農政部長、続けてください。
◯小島利忠環境農政部長 先ほど申し上げたとおり、今回は条例を廃止して、新たに厚木市環境基本条例を制定するという形をとらせていただきたいと考えておりますので、厚木市自治基本条例以外の条例については前文を削除するというか、入れないという形で考えておりますので、こういうパブリックコメントになっております。
◯7番 高田 浩議員 青木総務部長、どうなのですか。わからなかったら休憩してよく調べてください。
◯青木達之総務部長 ただいまの環境農政部長の答弁につきましては、よく調べての答弁だと思いますので、私自身は環境農政部長の判断を確認しているという状況です。
◯7番 高田 浩議員 厚木市市民参加条例に書いてあることをもう1度言いますけれども、パブリックコメント手続を実施しようとするときは、次に掲げる事項を公表しなければならない、対象行為の案及び当該案に関する資料、あるいはその他必要な事項と書いてあるのです。パブリックコメントの中のどこに削除すると書いてあるのですか。削除するのだったら明記しなければいけないのです。しかも、関東学院大学の副学長の言葉をかりれば、前文を削除するというのは、先人に対して失礼だともおっしゃっていました。市長、どうなのでしょうか。明確に書いてあるのです。解釈の余地はありません。
◯小島利忠環境農政部長 本当に何回もお話しするようになってしまいますけれども、この厚木市環境基本条例につきましては、廃止した上で新たに制定するということを念頭にパブリックコメントを行っておりますので、新たな条例を制定する際に前文があれば当然前文もパブリックコメントの中に入れていきますけれども、今回の場合については、もともとないという形をとるので、入れていないということでご理解いただけると思っています。
◯7番 高田 浩議員 はっきり言えば、青木総務部長、休憩して安齊行政総務課長と話してください。
◯難波達哉議長 暫時休憩いたします。
午前10時38分 休憩
──────────────
午前10時47分 開議
◯難波達哉議長 再開いたします。総務部長。
◯青木達之総務部長 先ほど環境農政部長から、条例の廃止の部分についてはパブリックコメントの必要がないという解釈をお答えさせていただきましたけれども、厚木市市民参加条例についてはもう少し時間をいただいて、調べさせていただきたいと考えております。
◯7番 高田 浩議員 人材育成の視点から、条例案づくりにおける審議会の構成メンバーを検証することを提案いたします。条例案を審議する環境審議会には、驚いたことに法律家がいません。人口22万5000人の厚木市と、東京都や大阪府、政令指定都市とでは職員数に圧倒的な差があります。地方自治体が担う領域は幅がとても広いです。つまり、全国ほとんどの自治体では専門領域を持つ職員は限られます。知的刺激を受ける方法であります。
また、職員が大学院で客員研究員として政策課題を研究する手法を提案します。例えば15時で仕事を終えて、週1回、出張の形式により大学院で研究する。職員研修で育てるより早いです。授業料は個人負担としてもよろしいでしょう。週1回ならかなり安くなります。職員の法律や専門分野の知識向上のため、いかがでしょうか。
◯青木達之総務部長 職員の人材育成という観点では非常に有効な方策であると思いますが、現時点でそういうことを行っているというお話も聞いておりますので、出張というお話でしたのですけれども、その扱いとかについて情報収集してまいりたいと思います。
◯7番 高田 浩議員 小林市長にお尋ねします。神奈川県内だけでも綾瀬市や川崎市は環境基本条例の中に環境調整会議を条文で明記しています。小島環境農政部長は9月、条文には書かないとの答弁をしました。綾瀬市や川崎市でできることを厚木市ではできないのでしょうか。
◯霜島宏美副市長 先ほど小島環境農政部長からもお答えさせていただいていますけれども、環境調整会議ということで庁内の会議、組織でございますので、条例の明文化は、他市は他市という部分でございますが、私どもの考えとしては、条文には明文化せずに、規則、要綱の中で取り扱いをして、会議等はしっかり行っていく考えを持っております。
◯7番 高田 浩議員 小林市長にお尋ねします。私は11月27日、環境農政部が作成した厚木市環境基本条例改正案を議員資料請求したところ、昨日届けられました。それは、条例案ではなく、パブリックコメントの資料と同じものでありました。随分のんきではないですか。
先ほど申し上げたとおり、私は今週、関東学院大学の副学長とお会いしました。副学長は、議会に出す直前の中身がわかる資料でパブリックコメントにしないとまずいと、半年前には条例案を用意するものだとおっしゃっていました。つまり、私の考えと同じです。環境農政部の動きは拙速なのです。厚木市市民参加条例第10条にも書いてあることをよく見てください。厚木市の行政運営は大丈夫なのかと疑問を感じます。いかがでしょうか。
◯小林常良市長 今までるるご説明もいただいたり、条例を改正するに当たってのトータルなお話もいただいております。これは、厚木市の地理的な状況を含めて自然環境を守っていく、CO2削減等々を初めとする環境に対する基本的な考え方をしっかりつくっていくということです。
今ご質問の中身、また事務手続等々の関係で不備の点がありましたら、それはきちんとしていかなくてはいけないということになります。先ほどの厚木市市民参加条例のお話もございますので、その辺も含めてこれからどう対応するかということは時間をいただきたいと思います。
◯7番 高田 浩議員 ある市民がことし10月、環境審議会を傍聴しました。その感想を踏まえた意見書をPDFファイルにして環境政策課へ電子メールで送信しました。環境農政部は、環境審議会でそのPDFファイルを配付しなかったことに加えて、その市民に受信した旨の返信も怠りました。これについてその市民は、厚木市自治基本条例第26条違反ではないかと、厚木市に対してどうにもならない、諦めたくなるという気持ちを感じたそうです。第26条第2項には、「市長等は、市民から要望、苦情等があったときは、迅速かつ適切に対処し、その経過及び結果について回答するものとする。」とあります。
総務部長にお尋ねします。市民からの電子メールに返信もしない、環境審議会に意見書を配付もしない行為は、市民からの要望に迅速かつ適切に対処していると言えますでしょうか。
◯青木達之総務部長 その内容について、時系列的に環境農政部から詳しく聞いておりませんので、今ここでその辺のよしあしというのは、お答えは避けさせていただきたいと思います。
◯7番 高田 浩議員 総務部長にお尋ねします。厚木市職員の服務の宣誓に関する条例第2条に、服務の宣誓があります。宣誓書には、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓いますとあります。市民からの電子メールに返信もしない、環境審議会に意見書を配付もしない恣意的行為は、誠実かつ公正だと言えますでしょうか。
◯青木達之総務部長 回答の内容によっては時間がかかるようなものもあろうかと思いますけれども、そういう場合にもその旨の連絡は必要かと思います。
◯小島利忠環境農政部長 ただいま高田議員が言われたことは、会長宛てに市民の方からご意見をいただいております。時系列でいいますと、それは11月15日でございます。会長がその1週間は不在でございましたので、週明けの20日に会長のところへ持参して、直接お渡ししてございます。その中で、会長としても、そこについては、もう既に11月1日に諮問、答申もしておりまして、傍聴に来られたのも、10月5日ではなく、10月25日で、もう既に終わっている段階のときに来られておりますので、そのことも含めて、これについては参考意見として取り扱ってくださいということとなりました。
ただ、市民の方からいただいたご意見の処理、回答が11月15日から1週間と時間がかかってしまっていることは本当に申しわけないと思っておりますけれども、既にその市民の方には、条例改正に関するご意見につきましては、パブリックコメントをご利用してくださいということをお伝えしてございます。
それから、つけ加えさせていただきますと、先ほど市長が登壇で答弁させていただきましたが、環境審議会の機能といたしましては、市長からの諮問に対して審議をいただく機関でありまして、市民や個人の意見の考えだけを環境審議会で委員に示すことは、公平公正な審議の妨げとなりかねないと懸念いたしまして、参考意見とさせていただいているところでございます。
◯7番 高田 浩議員 小島環境農政部長は何も反省していない主張であることがよくわかりました。
厚木市民情報提供システム「スマ報」についてです。これまで写マップあつぎを使っていて、私が最も改善してほしいと思っていた点は、画像を地図上に落とした際、画像の位置情報に応じて自動的に画像が移動することです。この点についてはいかがでしょうか。
◯曽我博文オリンピック・パラリンピック担当部長 写マップあつぎからの改善点といたしましては、今お尋ねの位置情報の取得方法と情報提供可能な内容の拡張、スマートフォンへの最適化の3つを改善しております。今ご質問の位置情報の取得方法につきましては、写マップあつぎについては情報提供、投稿の場所の位置情報のみを取得しておりましたので、これまで課題としておりました。今回のスマ報につきましては、写真を撮影した場所と情報提供した場所、投稿の場所ですが、この2つの位置情報を取得しておりまして、このうち、写真を撮影した場所について優先して送信する仕組みとしております。そういうことで、これについては改善いたしております。
◯7番 高田 浩議員 あつぎこどもの森公園についての質問に移ります。あつぎこどもの森公園内の森林エリアの樹木管理方針をお尋ねします。どの木を切り、どの木を残すかについて、専門領域が異なる専門家、少なくとも3人から見立ててもらうことが理想的です。日本では、昭和40年初めから木が切られなくなった、燃料として使われなくなった、イコール木がそのままになっているという状態で、あそこも同じです。いかがでしょうか。
◯沼田芳基都市整備部長 公園内の樹木管理につきましては、あつぎこどもの森クラブの皆様と意見交換の中で、生態系の影響等を考慮した検証が必要であるため、これまで安全性の確保を主体とした維持管理を実施してまいりました。
しかしながら、将来にわたりまして、あつぎこどもの森公園の豊かな自然を維持し、里山文化の再生を図るためには山の手入れは重要な要素であるので、エリアの特性に応じた樹木管理について、あつぎこどもの森クラブのほか、専門家のご意見をいただきながら樹林管理を行っていきたいと考えてございます。
◯7番 高田 浩議員 将来の市民団体のあり方について見解をお尋ねいたします。
◯沼田芳基都市整備部長 市長の答弁にもありましたように、将来的には市民活動団体の皆様が主体的に管理運営を行っていただきたいと考えてございます。現在、あつぎこどもの森公園で活動していますあつぎこどもの森クラブの組織として、自然観察、農業体験、冒険活動の3プロジェクトがございますが、現状においては、NPO等の創設に向けた総意には至っていないと伺ってございます。
厚木市といたしましても、あつぎこどもの森クラブの皆様と意見交換や課題の整理を行いまして、組織の創設に向け、協力していきたいと考えてございます。