2018年9月議会一般質問
次の質問をしました。
(1)厚木市立病院について
(2)災害対策について
(3)持続可能な開発のための教育について
(4)コンピュータ・システム改革について
☆消防団に関する予算を充実させる考えは
高田
災害対策の最前線に立つ消防団の予算について、今後の方向性は。
消防長
安全装備品や消防資機材の充実に計画的に取り組んでいる。 また、公務災害についても、条例による損害補償に加え、消防団員等福祉共済に加盟するなど、福利厚生に取り組んでいる。 さらに、災害対応が大規模化の傾向にあり、消防団員に一層負担がかかっているため、処遇改善の1つとして、災害活動時間に応じた費用弁償の支給について検討している。
☆持続可能な開発のための教育(ESD)
高田
8月に文部科学省から国際統括官付専門官に来ていただき、ESDのレクチャーを受けたが、その感想は。
学校教育部長
直接話を伺えたことは、大変有意義だったと思っており、新たな学習指導要領で、前文や総則にESDが位置付けられた意義も知ることができた。
☆コンピューター・システム改革
高田
億単位の予算削減につながるサーバーやホストコンピューターの入れ替えを促してきたが、結果は。
オリンピック・パラリンピック担当部長
ホストコンピューターをオープン化して5年を迎え、この間に約5億8千万円の経費削減効果があった。ここで契約更改を行うが、オープン化後の運営経費と比較し、今後5年間で約5億8千万円の削減を見込んでいる。
以下は、全文です。
高田 浩議員 (登壇)厚木市立病院の累積赤字額は、平成29年度において57億1400万円でした。公開されている病院事業決算状況によると、平成28年度の累積赤字額は42億800万円でした。平成29年度の累積赤字額は15億円ふえて57億1400万円となりました。12億1166万円の医業損失をどう減らすか。一方で、現金は3億397万円しかありません。厚木市から借り入れた23億円もあります。貸借対照表に計上されている企業債のうち、厚木市が負担すると見込まれている額は86億1294万円とされています。厚木市立病院は建物も完成しました。平成30年度以降、どのような経営方針なのか。もっと言いますと、果たして危機感をお持ちなのか、お尋ねいたします。
私は8月3日、文部科学省と調整して、危機管理課職員と3人で文部科学省に行ってまいりました。2月定例会議で取り上げた文部科学省が進めるESD、持続可能な開発のための教育を厚木市地域防災計画に取り入れてほしいためであります。持続可能な開発のための教育には防災学習が入っています。9月2日に予定されていた防災訓練において、棚沢自治会は9時に集合という従来の手法から、8時半にサイレンが鳴ったら家を出るに変えました。雨で中止となりましたが、こうしたクリエーティブな思考は持続可能な開発のための防災学習に合致しております。ありがたいことに、8月3日の訪問をきっかけとして、文部科学省国際統括官付専門官が8月16日、厚木市教育委員会においでくださりました。持続可能な開発のための教育について一から話していただくためであります。この日、厚木市教育委員会は20人ほど出席し、愛川町と清川村の議員も出席いたしました。
平成29年3月に告示された学習指導要領には前文がつきました。キーワードは、持続可能な開発のための担い手づくりであります。10年前の学習指導要領にはなかった前文がついたことは重要な点であります。しかしながら、小学校における英語教育などが報道され、肝心の持続可能な社会のための担い手が報道されませんでした。そのため、新学習指導要領に前文がついたことがどれだけ全国的に知られているか疑問であります。
また、私が2008年から提案し始めましたコンピュータ・システム改革の結果と今後の展望についてもお尋ねいたします。
明快な答弁を期待しております。
難波達哉議長 市長。
小林常良市長 (登壇)ただいま高田浩議員から、災害対策について、防災デザインについて、方針を問うとのお尋ねでございますが、阪神・淡路大震災や東日本大震災を契機に、防災に対するそれまでの概念や常識が覆るほどの大きな変化がありました。また、ことしに入り、大阪府北部地震、平成30年7月豪雨など、たび重なる大災害が発生し、日本各地に甚大な被害をもたらしています。
このような多様化する災害に的確に対処するため、最新の情報に基づき、さまざまな想定に沿った防災に対する組み立てや考え方に取り組んでいくことが必要であると認識しております。
本市では現在、地域防災計画の改定作業を進めておりますが、今後につきましても、災害に強いまちとしてさらなる強化を図ってまいります。
次に、消防団について、見直す点はないかとのお尋ねでございますが、消防団につきましては、生業の傍ら、市民の皆様の安心安全を守るため、昼夜を問わず献身的に火災や風水害などの災害活動に当たっていただいております。このようなことから、消防団に対しましては、活動環境の充実を図るため、安全装備品等の更新整備を計画的に進めてきたところです。
今後につきましても、学生消防団活動認証制度の活用などによる消防団員の確保や処遇の改善に努め、地域防災力のさらなる強化に取り組んでまいります。
次に、コンピュータ・システム改革について、これまでと今後について、成果を問うとのお尋ねでございますが、平成21年度から着手いたしました情報システム最適化の一環として、基幹系情報システムを全面的に見直し、平成26年1月から新システムの運用を開始いたしました。
新システムは、災害対策やセキュリティ対策の面で信頼性の高い施設に設置することで、市民の皆様の重要な情報資産の保護や、業務継続性の確保を実現し、さらには運用経費の削減も図ることができたものと認識しております。
今後につきましても、さらなる市民サービスの向上を目指して、常に経費を意識しながら、効率的かつ効果的な情報システムの運用などを行ってまいります。
以上でございます。教育行政につきましては教育長から、そして病院事業につきましては病院事業局長からご答弁を申し上げます。
難波達哉議長 教育長。
曽田高治教育長 (登壇)持続可能な開発のための教育について、導入について、方針を問うとのお尋ねでございますが、市立小・中学校においては、持続可能な社会の構築に向け、教育活動全体を通して、環境や国際理解、人権などの学習に取り組んでまいりました。
今回新たに学習指導要領において、前文及び総則に持続可能な社会のつくり手の育成が掲げられたことから、各小・中学校に改めてその意義を周知するとともに、持続可能な社会を目指し、地域社会と協働した教育活動、実践がより一層充実するよう支援してまいります。
難波達哉議長 病院事業局長。
内田 晃病院事業局長 (登壇)厚木市立病院について、経営について、今後の方針はとのお尋ねでございますが、経営状況につきましては、平成29年12月に新病院を全面オープンし、ハードとソフトの両面を整えたことにより、収益は順調に推移しております。
費用につきましては、医療の高度化に伴う材料費や委託料などの経費、建設や医療機器の導入に伴う企業債の償還額などが増加しており、収支状況に留意しながら運営しております。
今後につきましても、この整備された資源を十分に活用し、地域の中核病院としての責務を果たしながら、市立病院の基本理念である市民の皆様に信頼される医療を提供し、健全経営に努めてまいります。
(瀧口慎太郎議員退席)
高田 浩議員 答弁ありがとうございます。
厚木市立病院の累積赤字額についてお尋ねいたします。
平成29年度の累積赤字額は57億1400万円でした。累積赤字額のピークとなる年度とその赤字額を幾らと算出していますでしょうか。
内田 晃病院事業局長 現在、新病院ができまして活動しているところですが、累積赤字額のピークといたしましては、一応平成29年度と考えております。今回、減価償却等を除いていきますと、今年度予算としては黒字と考えておりますが、当面、減価償却費が続きますので──失礼いたしました。減価償却費を含めますので、ピークは平成34年度と考えております。
金額については、今把握しておりません。申しわけございません。
高田 浩議員 患者が診療費を払わなかった診療費未収金は、平成27年度と平成28年度では件数と金額は同じくらいですが、平成29年度には倍増しています。具体的には、平成28年度では、件数は61件で447万円、そのうち外国籍は約108万円でした。ところが、平成29年度は件数が143件で、金額は約933万円、そのうち外国籍は96万円でした。これらは平成30年6月30日現在の数値であります。なぜ平成29年度には診療費未収金が前年度比で倍増したのでしょうか。
内田 晃病院事業局長 診療費に係る未収金の関係ですけれども、入院をされる場合については、月決めで閉めて翌月の精算という形がございます。また、外来費につきましては、基本的には当日に精算をしていただくような形でございます。
病院の事業会計でございますので、3月31日をもって一旦閉めて、そこで決算額を出しますけれども、その後、例えば3月分の請求等をする中で、分割納付とか、後からお支払いをされるということで、一旦平成29年度については、現在は900万円という形になっております。これにつきましては、逐次滞納整理といいますか、納付を促していきますので、ほぼ400万円という形で過年度分はなっておりますけれども、結果としてはそういった形に落ちつくかと思っております。まだ交渉の途中でございますので、900万円という形になっていると考えております。
高田 浩議員 今、私が申し上げた数字は、ことしの6月30日現在の数値であります。3月31日現在の数値ではありませんので、誤解のないようにしてください。今の答弁は、私の質問に対する答弁と違っております。
救急車による受け入れ人数についてお尋ねいたします。平成29年度において、厚木市立病院の平日における受け入れは、2位の40.7%でした。1位の病院は41.3%でしたので、互角であると言えます。ところが、土日祝日は34%と減る一方で、1位の病院は46.1%と増加しています。厚木市立病院は、土日祝日においてどのような体制で受け入れの判断を何人で行っているのか疑問が湧いてまいります。ここは累積赤字額圧縮の重要ポイントであると思われますが、見解をお尋ねいたします。
内田 晃病院事業局長 先ほど平成29年度の900万円のお話をさせていただきました。過年度につきましては、3年間という時効がございます中で順次交渉を重ね、納付を促した中で納付がされておりますので、今年度につきましても、6月30日という形はございますけれども、一定の日をもって出た数字ですので、これは逐次減縮がされていくかと考えております。
土日の救急体制ですけれども、平時においては、救急担当医が2人おりまして、救急車等の要請があった場合にはそちらが直接電話を受けまして、疾患等の予測というものを含めてお受けした中で、全診療科に向けて医師に促し、診療を進めていくという形でございます。一方、土日ですけれども、全ての医師がおるわけではなく、内科系については1人、外科系が2人、産婦人科が1人、小児科が1人、以上の医師で対応をしております。また、平成28年11月からは、救急の受け入れを強化するという中で、平日夜9時まで内科系の医師を残しまして増員し、対応しているところでございます。
市立病院につきましては、2次救急ということで、かなり重症度の高い患者さんも来られます。現在は、看護必要度と言いますが、100人の中で33人、33%の必要度ということで、病棟においてもかなり重篤な患者さんが入っておられるということがございます。先ほど言いました当直の医師が、病棟において急変等した場合には、病棟の患者さんを優先させていただくこともありますので、図らずもお断りをしてしまうケースもございます。それから土日につきましては、直接来院をされる救急の患者さんもございますので、来られた場合にはそういった方もしっかり診療いたしますので、そういうことも含めますと、1次医療の患者さんも診なければいけないということもございますので、そういった中で図らずもお断りをするケースもあると認識しております。
高田 浩議員 済みません、答弁を短くしてください。エクスキューズ、言いわけのような内容の答弁を、しかも長くするのはご勘弁願いたいです。
40.7%だったものが、土日祝日になると34%に激減しているというのが明確な数字であります。ここが一番の重要ポイントでありますので、内部で話し合ってください。
内田 晃病院事業局長 新病院も開設いたしまして、救急、それから高度医療につきましては最重要課題として認識しております。救急車の受け入れ等につきましても、毎月、救急委員会等で促しておりますが、最重要課題と考えておりますので、医師の増員も含めて検討させていただきたいと考えております。
高田 浩議員 平成29年度において、厚木市立病院ホームページは、リニューアル委託費用として183万6000円をかけたのですが、情報政策課の助言は受けたのでしょうか。
内田 晃病院事業局長 ホームページにつきましては、受けてございます。
高田 浩議員 小さな積み重ねで累積赤字額を減らすことができます。厚木市立病院ホームページには、サーバーレンタル代が発生しております。厚木市のホームページ上のサーバーを無料で貸してもらうことを提案いたします。いかがでしょうか。
内田 晃病院事業局長 相談をさせていただいた中で検討いたしたいと思います。
高田 浩議員 全国の公立病院において、黒字に転換した事例が幾つかあります。経営と医療の分離は1つの手法であります。具体策として、医療と経営が両方わかる人、できる人がいるならば、情報管理は1つの方法であります。コンサルタントを入れる方法もあります。どうしますでしょうか。
内田 晃病院事業局長 費用面、経費に対する内容というのは非常に難しい部分がございますけれども、今年度は、原価計算等のシステムを入れるという中で、今、コンサルタントを予定してございます。
高田 浩議員 言うまでもありませんが、私は病院の経営については全くの門外漢であります。であったとしても、今申し上げた程度のことはわかります。今後、平成34年が累積赤字額のピークだということですが、このままでは80億円、あるいは90億円にも達するかとも思われます。今後、累積赤字額をどのように減らし、何年間で赤字を解消する計画でありましょうか。
(瀧口慎太郎議員復席)
内田 晃病院事業局長 一般的に黒字、赤字という表現がございますけれども、先ほども申し上げましたとおり、新病院の建設により年間10億円以上の減価償却費が発生しますので、純損益という形になりますと赤字になりますけれども、これにつきましては、今年度予算の中で、ノンキャッシュを除いた部分では黒字という予算を組ませていただいております。また、平成35年には、減価償却費も含めた中で純損益が黒字となりますので、こちらからは累積欠損額も減っていくと考えております。
時期ですけれども、今お話ししましたとおり、50億円を超える累積欠損になりますので、もう少し長期的なところを検討していかなければいけませんので、そこについてはまだ数字は出しておりません。
高田 浩議員 事業継続計画について質問いたします。集中豪雨に見舞われた場合、厚木市立病院の対策は万全でしょうか。電気設備、自家発電設備、給食室などは地下室に設置されております。厚木市立病院とハザードマップを重ね合わせると、0.5メートルから3メートルの水深となることが想定されております。現状どのような対策をしていますでしょうか。
内田 晃病院事業局長 病院は、新設するに当たり免震にいたしまして、震災等については対応ができている形になっております。あわせて、水の関係については、おおむね1メートルまでのところについては地面より高くなっておりますので、対応ができていると考えております。また、給食、電気設備については、おおむね3日間は自家発電によって確保ができると考えております。
高田 浩議員 最大3メートルの水が病院に迫ってくることが想定されていますが、現状、対策はできていないという答弁でしたので、これはすぐに検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。
内田 晃病院事業局長 研究をし、検討は進めてまいりたいと考えております。
高田 浩議員 災害対策について質問を移します。
危機管理課職員は8月、私と一緒に文部科学省を訪問いたしました。ESD、持続可能な開発のための教育は防災学習も含まれており、教育委員会だけが対象ではありません。今後の厚木市政に防災学習を取り入れていただきたいのですが、いかがでしょうか。
佐藤 明市長室長 8月に危機管理課の職員を同行させていただきまして、ご案内いただき、ありがとうございました。今回、防災教育ということで勉強させていただいたわけですが、子供たちだけに限らず、市民の方に防災について考えていただく。今回、ESDの考え方を文部科学省に伺い、体験や体感を重視して参加型のアプローチをすることなど、実際に実践のポイントを教えていただきましたので、この考え方を厚木市の防災計画に有効に生かしてまいりたいと思います。
高田 浩議員 まだ少し先の話なのですけれども、将来的には総合計画にも入れていただきたいと思っております。
私は5月以降、防災セミナーや、岩手県知事によるシンポジウム、東京国際消防防災展2018に行っております。それらの中で感じたことの1つとして、災害現場と市役所や公民館などにおける情報共有が大事であるということであります。災害対策の情報共有システムを既に導入している地方自治体もあります。厚木市の見解をお尋ねいたします。
佐藤 明市長室長 災害対策、災害の復旧は、厚木市だけで円滑に対応ができたり、また解決ができたり、その成果を見出せるものではないと考えております。災害時におきましては、さまざまな機関から発せられる情報、また厚木市独自の情報を関係機関と共有することが大変重要であり、それが解決につながるものと思っております。
システムのお話でございましたので、このような情報がリアルタイムに共有できること、そういうつくり込みが大事だと思っております。災害対策本部の運営につきましては、今、円滑に行っておりますが、さらにこういう部分の視点を含めまして、災害情報のシステムにつきましては厚木市情報化推進計画のアクションプランで位置づけておりますので、そのスケジュールにも合わせまして、今後研究をさせていただこうと思います。
高田 浩議員 災害対策の最前線に立つ消防団についてお尋ねいたします。
消防団に関する予算について、今後の方向性をお話しください。
鈴木佐重喜消防長 消防団に関する予算につきましては、特に東日本大震災を踏まえ、安全装備品や消防資機材の充実に計画的に取り組んでいるところでございます。
今後の方向性というご質問ですけれども、特に消防団員の処遇につきましては、階級において金額の報酬を支給しているほか、災害出動はもとより、歳末火災特別警戒に伴う警備、あるいはさまざまな訓練に出動した消防団員に対しまして費用弁償という形で支給しております。
また、消防団員の公務災害につきましても、厚木市消防団員等公務災害補償条例により損害補償をすることとあわせまして、公務中、公務外を問わず、体に障害が残った場合、あるいは万が一、お亡くなりになられた場合に、災害見舞金や遺族援護金などの支給がされる消防団員等福祉共済にも加盟するなど、消防団員の福利厚生に取り組んでいるところでございます。
なお、昨日の台風もそうですけれども、ご承知のように、災害対応が大規模化の傾向にございます。本市におきましても、ここ数年、消火活動が長期に及ぶ災害が数件発生しております。こういったことから、少なからずとも、消防団員の皆様にはこれまで以上に負担がかかっているという状況も認識しております。このようなことから、近隣市町村の状況や消防団の意向などを勘案しながら、処遇改善の1つとしまして、災害活動時間に応じた費用弁償の支給について現在検討を進めております。
高田 浩議員 防火衣が全員分ないなど、装備品、支給品が全員にわたっていない事例があるそうです。活動服は新たに消防団員になった人に引き継ぐケースもあるそうです。雨がっぱも15年ほど前のものを使っているとも聞きました。厚木市には水防団がありませんので、消防団が水防活動を担っています。しかし、水防ヘルメットは1986年製である事例もあるそうです。1度実態調査をなさってはいかがでしょうか。
鈴木佐重喜消防長 防火服の関係につきましては、古いものもございますので、平成26年度から、これまでの防火服一式を耐熱性や耐久性、機能性にすぐれた仕様に変更した中で、今、全団員分の整備を計画的に進めているところでございます。また、今年度と来年度につきましては、寒さ対策の防寒用をリニューアルしまして、これについても今、全団員分を更新している計画でございます。
高田議員がご指摘のかっぱについても、今、順に計画を進めております。今ご指摘のとおり、ヘルメットについても耐久性の関係がございますので、また職員ともども検討し、更新していくように、これから検討させていただきます。
高田 浩議員 協働安全部長にお尋ねいたします。全国的な課題である消防団の人材確保についてお尋ねします。厚木市消防団、各分団各部における人数の基準数と充足率によると、充足率は95.3%と高い数値であります。ただし、交代する人が見つからないために10年以上続けているという現実もあるようであります。また、基準数15人、実数は10人、充足率66.7%といった事例もあります。
そこで、自治会に依頼して一緒に人材確保をする方法も考えられます。消防団任せではなくて、人材確保の手法として厚木消防と一緒に動かれてはいかがでしょうか。
松尾幸重協働安全部長 私ども協働安全部で自治会連絡協議会を担当しておりますので、お答えさせていただきます。
毎月1回、各地区、15地区ございます地区の自治会連絡協議会の会長、副会長にお集まりいただきまして、全部で31人でございますけれども、厚木市自治会連絡協議会を開催しております。その中で、今回は消防団ということでございますけれども、民生委員などについても協議をして、ご推薦をお願いしている状況の中で、消防団員の皆様につきましても、自治会連絡協議会の中で皆さんにご検討、意見をいただいて方向を定めていくことは可能かと考えております。
高田 浩議員 少年消防団などの名称で小・中学生を組織している地方自治体があります。近隣で言えば、平塚市や海老名市、大和市でも行っています。将来の人材確保には有効かと思われます。また、ESD、持続可能な開発のための教育は防災教育も含まれております。厚木市も参考にしてはいかがでしょうか。
鈴木佐重喜消防長 ご案内の少年消防クラブの結成、あるいは活用につきましては、幼少期からの防災意識の醸成については大変有効な手段の1つであると認識しております。
本市では、少年消防クラブという組織の手法ではなく、現在ですと、より多くの子供たちが実践につながる防火、防災体験をすることで、災害時にみずから考え、一歩踏み出した行動が行えるようにと、昨年度から新たな試みとして夏休み消防体験教室を開催しております。なお、今後、体験教室への参加がふえ、また、参加していただいた子供たちの防火、防災意識がさらに芽生えまして、少年消防クラブの結成の機運が高まるようであれば、その時点で判断してまいりたいと考えております。
高田 浩議員 持続可能な開発のための教育について、教育委員会にお尋ねいたします。
この8月、ESD、持続可能な開発のための教育を担当する文部科学省国際統括官付専門官に厚木市教育委員会に来ていただいて、ESDについてレクチャーをしていただきました。いかがでしたでしょうか。
佐後佳親学校教育部長 高田議員のご案内の中で、文部科学省からESDについて直接お話を伺えたことは大変有意義であったと思っております。学習指導要領も変わりまして、前文、総則にそれが位置づけられたことの意義についてもその中で知ることができました。
高田 浩議員 2018年度から2020年度までの厚木市教育大綱はよくできていると思われます。ただし、一つだけ気になる点があります。基本理念は、未来を担う人づくりとあり、持続可能な開発のための教育と合致しておりますが、10項目ある基本方針には、カリキュラムマネジメントや教科等横断的な指導の充実という視点が見受けられません。このままでは、従来どおりの教科分断的な指導となります。新学習指導要領の前文に掲げられた持続可能な社会のための担い手づくりには至らないかと思われます。
文部科学省の新学習指導要領に基づき、教科等横断的な指導の充実といった視点の追加を検討してはいかがでしょうか。
佐後佳親学校教育部長 厚木市教育大綱、それから教育委員会では教育委員会の目標がございます。その中で、まずは未来を担う人づくりというところに関して言うならば、これからの持続可能な社会を目指す、その担い手をつくっていくという概念において、この基本目標、大綱の中においてESDの理念が十分入っていると感じているところでございます。
ただ、今お話がありましたように、教科等横断的な、あるいはいろいろな分野と連携しながら教育を進めていくという観点につきましては、現在の目標の中でもその部分は十分あると思っておりますが、改めて総則等にも掲げられたことも受けまして、その点については意識して取り組んでまいることも必要かと考えております。
高田 浩議員 市内大学との連携の一環として、ESD、持続可能な開発のための教育を意識しながら、実践する提案を各大学にするのはいかがでしょうか。
野元 薫政策部長 大学と小・中学校や地域が教育を通じて連携することは、地域社会の課題を考える上で重要かつ効果的な取り組みであると考えております。
本市では、既に小・中学校や地域住民を対象とした講座の開催など、大学と小・中学校や地域との連携事業については実践されており、これらの事業につきましては、大学側としても、ESDの考え方に基づいた活動の一環として位置づけることができるという認識を持っておりますので、今後も各大学と学校や地域が連携を深めることができるよう支援してまいります。
高田 浩議員 小林市長にお尋ねいたします。
文部科学省国際統括官付専門官が厚木市教育委員会へ来た際、環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律に基づく環境教育等推進協議会について言及いたしました。私は、2017年12月定例会議において、この協議会の新設を小林市長にお尋ねいたしましたが、お答えいただけませんでした。私はこの10月、来月に、オーストラリア環境教育学会で学会発表をいたします。発表だけではなく、論文の投稿もします。済みませんが、今のままでは事実をそのまま伝えることになります。コメントはありますでしょうか。
小林常良市長 ずっと訴えておられますので、趣旨はよく理解をしているつもりです。では、それを具体的にどう動かすかということは、教育委員会との調整も必要でございますので、以前にもご質問をいただいているということでありますから、よく詰めていきたいと思います。
高田 浩議員 コンピュータ・システム改革について質問を移します。
私は2008年から、億単位の予算の節約ができるとして、サーバーやホストコンピュータの入れかえを促してきました。市長部局ではどのような結果となりましたでしょうか。
吉岡廣幸オリンピック・パラリンピック担当部長 システム開発に関する経費の節減という部分だと思うのですが、ホストコンピュータをオープン化して5年を迎えまして、ホストコンピュータと、現オープン化したシステムの運用経費を比較しますと、5年間で約5億8000万円の経費削減効果があったと考えております。
高田 浩議員 今後についてはいかがですか。
吉岡廣幸オリンピック・パラリンピック担当部長 今後につきましては、5年経過いたしまして、現契約が完了し、ここで契約を更改するような形になります。オープン化した基幹系情報システムの5年間の運営経費と、契約更改後の5年間の運営経費との比較で約5億8000万円の削減を見込んでおります。
高田 浩議員 教育委員会もサーバー等再検討会議を立ち上げました。情報政策課職員が教育委員会へ異動して取り組み始めたかと見ておりました。予算が浮いた分は、教員の時間確保のために校務支援システムを導入したい、あるいは小・中学校にタブレットを導入したいといった意向を耳にしておりましたので、私としては、今まで議会で取り上げずにそっとしておきました。しかし、そろそろお尋ねいたします。教育委員会におけるコンピュータ・システム改革の結果についてお話しください。
山口雅也教育総務部長 教育委員会では、今お話があったとおり、サーバー等再検討会議等における検討をもとに、教育情報システムに係る経費を平成26年度から平成29年度までの4年間で総額1億6000万円を削減いたしました。また、平成27年度に策定いたしました学校教育情報化推進実施計画に基づきまして、平成29年度には学校におきます情報通信技術の活用を推進し、児童・生徒の確かな学力の育成と教職員の授業力の向上を図るため、全ての小・中学校にタブレット型パソコン等を導入いたしました。加えまして、今お話もありましたが、教職員の校務にかかる時間を削減し、児童・生徒と向き合う時間をふやすことなどを目的に、校務支援システムの導入をただいま進めているところでございます。
高田 浩議員 答弁ありがとうございました。本日の質問は以上です。ありがとうございます。