提案実現/厚木市職員が大学客員研究員に

 厚木市は今年(2019年)から、客員研究員として職員2名の神奈川工科大学への派遣を始めました。テーマは、防災無線の室内外における音響改善です。大学に出向く回数は、年間5回程度であり、大学側からも2回程市役所に来る予定。メールや電話による情報交換も随時行うそうです。客員研究員には、給与は出ませんが、学費も不要。つまり、無料で政策課題の解決策を探ることができます。大学にとっては、現実のテーマを研究できる利点があります。
 自治体には、行政課題が無数にあります。一例として、統計データは、政策立案には欠かせないものの、活用している自治体はどれだけあるでしょうか。宝の持ち腐れ状態ともいえます。自治体が持つデータと大学の分析力を用いることにより、新たな知見の発見に繋がります。しかしながら、自治体の守備範囲は広いため、大学レベルの統計数学に一定の理解がある理系の学部卒の職員は限られます。自治体は意欲のある職員を見つけ出して、政策の質向上を目指すことが望まれます。
 私は厚木市議である一方、横浜国立大学大学院博士課程に在籍する中で、客員研究員の有効性に気が付きました。自治体との連携により、大学研究者にとっては、学会発表や論文の題材にもなり得ます。自治体と大学とは、ウインウインの関係を築くことが出来るでしょう。厚木市内には5つもの大学があります。客員研究員制度の活用は、その具体的な連携手法です。今後は更に範囲を広げることが望ましいです。他の自治体にとって、参考事例になれば幸いです。