厚木市の「ごみ袋有料化」ストップを実現!
(部長答弁&複数議員らの態度一変)

 「へ~、そんなに色々あったの?」「そのタイミングで笑う理由は?」と思わせる場面が多々あった2023年9月議会一般質問。厚木市が計画の中で「検討する」としている「家庭系ごみ有料化」すなわち「ごみ袋有料化」。
 お陰様で、ストップが出来ました。私だけが2020年6月議会より「ごみ袋有料化ストップ」のための質問を続けて来ました。ところが、市議選直後の2023年9月議会一般質問では、私を含めて5人もの議員が質問となりました。

 私の質問を動画でご覧いただけます。

人は出来事そのものではなく、出来事への自分の解釈に反応する

出来事 → 思考 → 感情

ハーバードの人生を変える授業(P.119)より

 私の質問に対し、首を傾げざるを得ない変化が2つありました。1つは、部長の答弁。もう一つは、複数の保守系会派議員などからの野次と大きな笑い声です。それは、心境の変化を表しています。
 「野次は、選挙結果(2023年7月)を面白く思っていない表れ。自分と他者を比べての「妬み」「嫉妬の炎」「苦しみの現れ」「劣等感の発散」との見立てをした方々もいました。この様なケースでは、「彼らの立場に立って考える」が大切でしょう。私は今、ごみ袋有料化計画が市民に広く知られたインパクトの大きさを実感しています。

厚木市ごみ袋有料化ストップまでの軌跡

2018年12月 「家庭ごみ収集の有料化を視野」が新聞記事

2020年6月  私が「反対の立場」から質問を開始

2021年3月  第5次厚木市環境基本計画に「家庭系ごみの有料化の検討」と明記

2023年7月  私が市議選で「ストップ! ごみ袋有料化計画」を掲げ2位で当選

2023年9月  山口市長が「ごみ袋有料化の必要はない」と答弁

 「ごみ袋有料化の必要はない」。これは、山口貴裕市長(2023年2月初当選)による私への答弁(2023年9月8日)です。ストップが実現できたのは、市民の皆さんのお陰です。
 「賛成6%。反対89%。どちらとも言えない5%」。これは、私が厚木市民998人から聞き取り調査(2023年前半)を行った「厚木市のごみ袋有料化」についての結果です。その後の厚木市議会議員選挙(2023年7月)において私は、「ストップ! ごみ袋有料化計画」シングルイシュー(唯一の論点)としました。


部長答弁が一変
  循環型社会推進担当部長(2023年度着任)は、「ごみ袋有料化計画は無い」との答弁を繰り返しました。私の「厚木市のごみ袋有料化計画を市民へどのように知らせていたのか?」との質問への答弁です。第5次厚木市環境基本計画 第4章Ⅰ-3-③(42ページ)に「家庭系ごみの有料化の検討」と明記されています。市長は代わったものの、変更はされていません。計画期間は令和3年度(2021年度)から8年度(2026年度)までです。
 「ごみ袋有料化計画は無い」との答弁が繰り返されたため、私は2018年12月7日の神奈川新聞の記事 「家庭ごみ袋有料化視野」と第5次厚木市環境基本計画にも繰り返し触れました。しかし、担当部長は答弁を変えませんでした。私は山口市長となった直後の2023年3月10日にも「ごみ袋有料化」を質問しましたが、「ごみ袋有料化計画は無い」との答弁は行われませんでした。その質問は、あつぎ市議会だより(2023年5月号)にも掲載されています。

ルールに沿わない反問権
 また、農業委員会事務局長(前年度1年間のみ、循環型社会推進担当部長)に質問したところ、「通告がされていない」と発言。私は、「ごみ袋有料化を通告した」とした上で、説明を加えて再度質問しました。これは、明らかな反問権の行使です。
 厚木市議会には、反問権を使う前に「反問する旨を発言をした後、反問できる」とのルール(厚木市議会申合せ事項)があります。しかしながら、同局長からは「反問権を使う」との発言はありませんでした。

一部議員らの態度が一変
 今回、野次がかなりありました。その瞬間、私は10年程前に、厚木市内の民間ごみ収集会社の社長から「うちの会社では〇〇議員(今も現職)を応援している」と聞いたことを思い出しました。
 野次のみならず、議席から大きな笑い声も聞こえました。市議選前には無かった反応です。その一例として、「初めて明確にごみ袋有料化反対の立場から質問をしたのは、私」と発言したところ、一斉に大声で笑い出す会派の議員達がいました。私は、「何故、笑うのか」とそれら議員達を見ながら発言しました。
 また、「ごみ袋有料化計画は無い」答弁に呼応・合致するかのように、私の直前に質問した保守系議員「前市長との協議の中で、公式の場でごみ収集の有料化を進める言及はなかった」「数名の市民から『有料化に反対して下さい』と言われた」「誤解を招く情報が流れている」等と発言しました。

山口市長の采配に着目
 今年8月、厚木市自治会連絡協議会でごみ袋有料化について聞かれ、「有料化はしない」と述べたそうです。議会より先に他団体へ政策を伝えたことは、議会軽視です。しかしながら、副市長は議会軽視とは認めませんでした。
 この様に、様々な場面に影響をもたらした厚木市のごみ袋有料化計画。循環型社会推進担当部長の答弁は、山口市長のもと、答弁審査を経たはずです。いずれにせよ、山口市長は、二人の部長の発言を見過ごすのでしょうか? それとも、指導・修正させるのでしょうか? 着目しています。私は9月9日、山口市長へこのページ原稿を手渡しました。
 なお、私の最後の質問に「ごみ袋有料化の必要はない」と答弁した山口市長。私はその後、「その素早い政治判断は、市長のイメージにとってプラス効果になると思われる」と発言し、締めくくりました。

参考
ごみ袋有料化阻止を実現 市民の声を議会質問に(2023年9月22日/タウンニュース厚木)
1枚(40L)80円にも! ごみ袋有料化に声を (2023年6月30日/タウンニュース厚木)
1枚(40L)80円にも! ごみ袋有料化は撤回を(2023年6月16日/タウンニュース厚木)
署名サイト ごみ袋有料化は、憲法に抵触。厚木市は、検討撤回を。

追記
 2023年9月議会最終日(10月5日)、部長らによる発言訂正はありませんでした。

追記2
 2023年11月18日、「家庭ごみ有料化計画が投票行動に与えた影響」とのタイトルで学会発表を行いました。