厚木市議 高田ひろし通信 on the web



自治会長研修 全額負担で温泉地へ 厚木市側「有意義な効果」
                
朝日新聞   1998年9月11日
 厚木市が毎年、一泊二日で実施している自治会長研修視察は、温泉地で懇親会を開き、交通費、宿泊代など四百万円以上の費用を全て市が負担していることがわかった。市議会一般質問で「市が全額負担する必要があるのか」と見直しを求められた山口厳雄市長は「地域問題などの知識を身につけ、相互交流と情報交換を通し、地域活動の参考にしていただいている」と答えた。高田浩氏(平和:市民)が八日の市議会で取り上げた。
 市民生活課によると、研修視察は市内二百二十二の自治会長を対象に「住民相互の高揚と相互の交流を図り、自治会活動の発展に寄与する」ことを目的にしている。分かっている限りでは、一九八一年にはすでに始まっている。経費節減のため昨年度から二年に一度は日帰りとなったが、それまではずっと一泊二日だったという。
 今年度は六月二十六、二十七の両日、自治会長百四十一人と、山口市長や市職員五人の合わせて百四十七人が岐阜市を訪れた。岐阜市の収入役や自治会連絡協議会長ら十人と一時間半、意見交換した。自治会加入やマンション紛争など二十項目ほどの質疑があったという。その日は市内長良川温泉に泊まり、翌日は犬山城を見学した。費用は四百四十六万円。
 昨年度は日帰りで、七月七日に箱根湯本のホテルで百三十八人が県温泉地学研究所から「地震活動とその対策」を学んだ。費用は百六十一万円。
 九十六年度も七月上旬で、新潟県長岡市で百四十三人が長岡市の自治会活動を学んだ。新潟では月岡温泉に泊まり、翌日は北方文化博物館「豪農の館」を見学した。費用は四百三十二万円だった。
 高田氏は質問の中で「地震をテーマとした研修もあり、意味がないとは言わないが」としながらも、全額負担に疑問を投げかけた。
 難波浩市民部長は「自治会のリーダーが一堂に集まり、共通の悩みや運営について意見交換することで有意義な成果を上げており、自治会活動に大きく役立っている」と答えた。