(その4)オーストラリア最大のコアラ生息地の一つにて

 1985年12月31日夜。私は、メルボルンの中心地へ行き、新しい年が来るのを待ちました。人でごった返しており、皆がビールやワインを飲んで、大騒ぎをしながら、午前0時になるのを待っていました。
 そして、一人がスパークリングワインをまき散らしたのを皮切りに、一斉に大騒ぎでした。知らない人同士で、「ハッピーニューイヤー!」と握手したり、キスをしたり、クリスマスツリーに登る人もいれば、仮装行列をして大騒ぎしている人達もいました。日本とはまるで違った大晦日を楽しみました。 
 年が明けて、私は、オーストラリア最大のコアラ生息地の一つを目指しました。メルボルンから約800km西のホールズギャップという山岳地帯です。

 キャンプ場に着く前に、ローギアでゆっくり走っていると、あたかも、無数のぬいぐるみが木に付けられているかの様にコアラがいました。そして、朝、コアラのいびきで起こされました。ゴロゴロゴロ......。そうした素晴らしい自然環境の中で、ロッククライミングに誘われ、挑戦しました。グレード11、高さ125m で、ほとんど垂直でした。ロープとペグを使っているので、命の心配はないでしょうが、下を見れば正に90度。先導するオーストラリア人のガイドを聴きながらの真剣勝負でした。何事も経験。見上げれば、コアラがいる平和なキャンプ場に帰って来たときはホッとしました。
 厚木市にもオオタカなど全国的にも貴重な動物が生息しています。私には、子どもの頃に自然の中で遊んだ思い出が沢山あり、それが物を考えるベースの一つになっています。しかし、それらの自然は今では姿を変えていることが多く見受けられます。後世のために、厚木市の豊かな自然を残して行きたいと心掛けています。

Upload:1999年   Update:24 May,2006

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オーストラリア・オートバイ・ツーリング日誌 
 1985年秋〜1986年春

in English
6年越しの夢からスタートまで(その1)
キャンベラからメルボルンへ(その2)
タスマニア州にて(その3)
ツーリングを終えて(その5)