厚木市コンピュータシステム改革

年間、数億円の削減が目標


スタート:平成21年4月
きっかけ:私の厚木市議会一般質問(平成20年9月議会
担  当:IT改革担当課を新設 → 情報システム最適化計画を立案

 厚木市の一般会計予算は、年間約750億円。その中の固定費13億6千万円と一定の規模に達しているコンピュータシステム。システム改革は固定費削減計画。事業縮小や給与削減といった痛みを伴わない利点があります。市民・職員の誰も困らない。これまで各部署がバラバラに発注し、肥大化したシステムとその維持費。今後はIT改革担当課が一元管理します。
 どこの自治体でもコンピューターシステム維持費には頭を痛めているようですが、改革には「誰が言い出すか」や「改革にもコストが掛かる」、「ITに理解ある能動的な職員」など幾つかのハードルがあります。新設される担当課は企業との交渉の他に、他の部署の仕事に介入する立場。難しい立場であることは想像に難くありません。洞察力と問題解決能力をフルに発揮してもらいたいです。



年間総所有コスト(平成21年2月議会答弁より)

システム構築費累計

運用委託費(一年間)

20億円

13億6千万円


現状

メインフレーム

(ホストコンピューター)

サーバー(170以上存在)

使用量はどれも容量の1/10程

問題点: 
1.システム保守管理委託料の増加と算出根拠(メーカー主導になりがち)
        → 人件費と部品交換の割合を掌握していない事例もある
2.支出の大半がシステムの維持運営に掛かっている 
3.メインフレームは安定しているが古すぎる → 技術者も先細り傾向
4.サーバー乱立 → 縦割り行政の弊害



今後
・市(発注者)の姿勢転換 企業との関係見直し:見積算出の根拠に視点を置く
・何でもシステムに頼らず、「脱システム」を目指し、CGIなど他の方法も模索する
・課毎、システム毎に存在するサーバーは集約する
・メインフレームは、 → レガシーマイグレーション → オープン化
・同様のシステムを持つ他の自治体とも協力する


効果

年間億単位のコスト削減 → 福祉・教育などに予算を振り向ける


 山梨県甲府市や横須賀市などに事例があるものの、先進事例は極めて限られます。厚木市の取り組みが全国的なモデルとなることも期待します。


2008年9月議会 IT改革(1/2) 


2008年9月議会 IT改革(2/2) 


Upload:31 March,2009