パレスチナ自治区ガザ地区における平和の早期実現を求める決議(厚木市議会)
賛成討論

 厚木市議会2023年12月議会において、上記決議案が全員賛成となりました。賛成討論をしたのは、私だけでした。以下は、私の賛成討論です。

  杉原千畝さんは今、天国からどう思っていらっしゃるだろうか? 今のイスラエル・パレスチナ紛争のニュースを観ると、そのように思えることがあります。
 ご存知でしょうが、杉原千畝氏は第二次世界大戦の初期段階において、北ヨーロッパのリトアニアで、ユダヤ人にビザを発給し、多くの人命を助けた外交官だった方です。 私は、それについての本である「6000人の命のビザ」を読み、とても感銘を受けたことがありました。
 そして、イスラエルには杉原千畝氏の記念碑が作られていること。世界的に影響を与える国であることの2つの理由から、25年程前のことですが、私はイスラエルに行って来ました。 イエス生誕の地・ベツレヘムの聖誕教会や嘆きの壁、死海で泳いだこと、ベーグルが美味しかったことなど、いい思い出が沢山あります。 従いまして、イスラエル・パレスチナ紛争を観るたびに心が痛みます。
 イスラエルの歴史学者であるヘブライ大学のユヴァル・ノア・ハラリ教授は10月、テレビ朝日のインタビューにおいて、「10年以上にわたり、ネタ二ヤフ政権は、パレスチナと真の平和を築く努力を怠って来た」「ますます過激な立ち位置をとるようになっている」などと答えています。
 地球に居る誰が「自分の言うことが絶対正しい」と真理を独占できるのでしょうか?  人間は、誰しも限定された能力しか持っていません。誰も真理を独占できません。
 ユダヤ人もパレスチナ人も迫害を受けてきた歴史があり、お互い譲れない一線があります。しかし、「自分たちの信仰以外のものは、真理ではなく全く認めない」との思想を突き詰めてしまうと、争いになってしまいます。
 今の紛争は、他の文化圏の人達にどのような印象を与えているのかという「第三者目線」を持ってもらいたいです。1993年には、「オスロ合意」というイスラエル・パレスチナ間の和平交渉がありました。国境の線引きなど、課題は沢山ありますが、即時停戦とこのような和平交渉が進められることを期待し、私・高田ヒロシの賛成討論といたします。