厚木市では、市内に36ある小中学校教の職員が、学校内にマイカーを駐車することが原則的に禁止されました。100%禁止でなく、校長の判断が余地として残っているものの、厳しい措置です。関戸順一議員(公明党)の発言をきっかに厚木市が動き始めました。
厚木市は当初、校内駐車は学校財産の「目的外使用」であることを根拠にしていました。校庭は駐車場として使うことが目的ではないという法律上の解釈です。
これに対して、私は現代日本における行政法の権威と目される元東京大学教授の塩野宏氏にお会いし、厚木市の案についてお考えを伺って来ました。結論としては、「目的外使用であると結論づけることは出来ない。仮に目的外使用であるとしても、必要があれば認めるというのが行政法の立場」との見解が示されました。ここで、厚木市の理論は崩れました。しかし、一度行政トップから出された案を簡単には引っ込めることはしません。議会内でも、2001年6月議会で「私たちは180度立場を変える」と、神奈川ネットワーク運動が禁止案賛成に転じるなど、禁止案賛成の声が議会内で大勢を占めるようになりました。
私は、厚木市の児童・生徒への影響が心配です。生徒指導や他校への移動で自家用車を使っているのが現実です。これは法律上のグレーゾーンであり、議論をすると、教育現場に混乱をもたらすだけです。
日曜・祭日もなく、早朝から部活を担当している教師はどう受け止めるでしょうか? 東京23区を例外として全国初の禁止措置は、厚木の子ども達にプラス効果があるのでしょうか? |